ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#080
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#080 :中断させると病人に障りがある
病人が職業上、非常に頭を使う仕事を続けなければならない時は、その悪影響も倍増する。
讒妄(ざんもう)状態の患者や、昏睡状態の患者に食事をさせるときに、突然食物を与えると患者が窒息することがある。しかし、患者の唇をスプーンで、そっとさすって注意を向けさせてから与えると、意識のない患者でも安全に食べ物を飲み込める。
脳についても同じである。思考、特に決断が必要なことを突然言い出すと、想像どころか、実際に病人に害を及ぼす。病人に突然話しかけてはいけない。しかしそれと同時に、いつまでも気をもたせておくのもいけない。
(2023年8月10日配信)
フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?