ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#038
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS（＝防府看護専門学校）の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#038 ：神はどのようにご自身の律法を行われているのか
大きなお屋敷で、感染性膿血症が発生した原因を調べたら、何だったのか？お分かりだろうか？
原因を調べると、次のようなことが判明した。
ドアをみんなせっせと開け、廊下の窓を全部閉めていた。
下水ダメから下水の空気が、ご丁寧にすべての部屋に流れ込んでいた。
排泄物を足洗用のタライに空けていた。
便器をきちんとすすいだことがなかった。
ベッドはホコリをきちんと払わず、風に当てず、敷きっぱなしのまま、取り替えなかった。
カーペットやカーテンがいつもカビ臭かった。
家具がいつもホコリっぽかった。
壁紙に汚れが染み込んでいること。
床を掃除したことがない。
使っていない部屋には日光を入れず、掃除もせず、風も入れなかった。
食器棚がいつも汚い空気のたまり場にあった。
夜間はいつも、窓をぴったり締め切っていた。
日中でも窓を規則正しく開けたことがなかった。
その立派なお屋敷は、ひと夏のあいだに、感染性膿血症が３件発生した。
これはつまり、汚れた空気の直接の産物であるといえる。
（2023年6月12日配信）
フローレス・ナイチンゲール（Florence Nightingale）：1820年-1910年：近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
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