ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#096
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS（＝防府看護専門学校）の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#096 ：病人に時折思い出したように朗読しないこと
病室で黙読し、患者が面白いだろうと思える部分を朗読する習慣は、どうしようもないほど思いやりのないことである。
患者は朗読されていない時は何を考えていると思っているのだろうか。あなたが自分で黙読するのを楽しんでいるだけなのだ。
その時間はあなたが読んで、聞かせたことを患者がひとりで面白がり、あなたがまた読み始めようとすると、すぐ注意を他のものに向ける準備ができていると思っているのだろうか。
読んでもらう人が病人であろうと健康人であろうとまた読んでもらっている間に何かしていなくても、こんな読み方をする人の身勝手と観察力の欠如は、ともに理解しがたいものである。
（2023年9月7日配信）
フローレス・ナイチンゲール（Florence Nightingale）：1820年-1910年：近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。
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