ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#102
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#102 : 花
病室であまりにも幅をきかせすぎている、おろかさと無知の最たる見本として次のこと以上の例は無い。
ある看護師は、炭酸ガスが主成分であるかのような腐敗した空気の中に、患者を閉じ込めておきながら、患者がコップいっぱいの切り花や鉢植を置こうとすると、健康に良くないと言う理由でこれを禁止する。
部屋や病棟が植物で「ムンムンしている」のを見たものなどはいない。また、植物が夜に出す炭酸ガスなどは蠅の害にもならない。それどころか、人の多い部屋では植物は実際には炭酸ガスを吸収し酸素を出す。切り花も水を分解し酸素を発生させる。
確かに百合のように臭いが神経系を抑圧すると言われている花もある。これは香りですぐにわかるので避けることができる。
(2023年9月15日配信)
フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。