免疫防御システム

臓器の中でも、

肝臓、腎臓、脾臓と胸腺

の4つが基礎構造を形成しており、

文字通り生命防御線である

免疫防御システムと深くかかわっている。

免疫とは、

自己と非自己(外部からの侵入者)を見分け、

非自己を生命防衛軍の共同作戦で、

排除あるいは共存させる反応をいう。

さらに、

侵入者の顔やクセを記憶しておき、

二度目の侵入には、

本人である人間が気づかないまま、

すばやく対処して防衛する(一度かかった病気には二度とかからない「二度なし現象」)。

また、自己の秩序違反者(がん細胞など)がいれば、これも摘発して、排除する。

つまり、免疫は、

敵を識別、排除し、さらには敵の顔を記録する

という

3つの機能で成り立っている。

私たちはウイルスや細菌、各種の毒物の渦の中に生きており、

絶えず

これらの外敵に侵害されている。

体内にも、発がん性ウイルスや腸内細菌をはじめ、いろいろな微生物が生息している。

微生物の侵入やそれによる感染は日々起こっているが、

病気にまで至らないのは、

免疫防御システムのおかげである。

では、

このシステムが順調に機能しなくなればどうなるのだろうか。

識別機能が

衰弱または過剰になれば、

自己と非自己の見分けがつかなくなり、

味方同士の

”内ゲバ”が起こる。

これが、

アトピー性皮膚炎や気管支喘息をはじめとした

アレルギー疾患であり、

慢性関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど

膠原病

といわれる自己免疫病である。


がんも、

ウイルスなど

いろいろな原因によって


免疫が衰え、自己の細胞が協調性を失って

非自己化していくもので、

広義の免疫病だといえるだろう。


肝臓は、

生体活動に必要な栄養の総元締め。摂取した食物の毒素を中和し、

自分のものにする「栄養の自己化」を行う。

免疫活動の武器になる胆汁を作って小腸に送っているとか、いないとか。


腎臓は、

生体活動の老廃物の後始末として尿を作り、排出する。

血液や組織液の調整を行う機能も持っている。


脾臓は、

免疫防御システムの実働部隊。

老廃赤血球を解体処分し、生命防衛軍の兵士(単球、リンパ球)を作り、血液中に侵入してきた異物や細菌を食べて処理する。

そして、その総司令部というべき器官が

胸腺である。


いのちの法則 快療法 瓜生良介