『2周目だから好きな事を好きなだけ。零話』
私は〇〇 〇〇。
東京出身。2003年12月24日生まれ。
身長はだいたい155cm。体重は…内緒だよそりゃ。
突然だが、私は人生2周目だ。
1周目の時はとあるドラマが流行ってた。
そう、ご明察。ブラッシュ〜〜ってやつだ。
普通2周目って同じ人の人生を歩むもんだと思う。
てか私もそう思ってた。うん、そう思ってた。
私…いや、俺は違う。
何故か女の子に生まれ変わった。
親も出身地も違う。もはや人生1周目だ。
まぁせっかく女の子に生まれ変わったんだ。
なので、好きなことを好きなだけすることにした。
2016年夏。私にとって2回目の中学2年生の夏。
私は好きだったとある事をすることにした。
乃木坂3期生オーディション。
1周目の人生でも大好きだった乃木坂。
せっかく女の子になったんだ。受けてみるしかない。
8月21日。総勢14名が最終審査に残った。
14名…そう見事に私も残ることができた。
結局ここから1人が辞退し13名になるのだが…
正直私が残れるなんて思ってもみなかった。
ここからSHOWROOM審査が始まる。
ここに残った13人は全員合格になるのだが…
私はすっかりその事を忘れて、何をするか迷っていた。
〇:うーん…配信か…何したらいいんだろ……
部屋で1人ベットに寝転がりながらぼーっと考えていた。言っても12歳。中学2年生ができることなんて限られている。
1周目ではダンスとサッカーを習っていた。
2周目では特に何をしていたわけではないが…
歌の練習は頑張っていた。
〇:よし…歌を歌おう。大切なのは自信だ!
それから約一ヶ月が経ちSHOWROOM審査は終了した。
配信では名前を隠しオーディション番号の2番。
私はサッカーが好きな歌が上手い子。という印象みたいだ。
9月4日。
都内某所に私たち13人は集められた。
〇:あ…久保ちゃんだ…しっろ…雪積もってるよ。
:…あやてぃーだ…顔ちっちゃ……
:与田ちゃんだ…え…身長ちっちゃ……
:桃子ちゃんだ…もう片鱗が見え見え隠れしてるよ…
?:あの……2番ちゃんだよね??
〇:ハイッ!!
突然のことで声が見事に裏返ってしまった。
?:あ、ごめんね急に話しかけて。
〇:あ、えーっと…
話しかけてきたのは伊藤理々杏だった。
〇:(名前は非公開だから…オーディション番号…)
:えーっと…11番の沖縄の子だよね?
理:うん!僕、伊藤理々杏。よろしくね!
〇:私は〇〇〇〇。よろしくね理々杏ちゃん。
理:〇〇ちゃんね!よろしくね!
〇:…緊張するね。
理:そうだね…みんな僕より可愛いし…不安だよ(笑)
〇:いやいや、理々杏ちゃんも充分可愛いよ!
理:えへへ。ありがとう。
マ:皆さーん。集まってください。
マネージャーさんの呼びかけで全員が集められた。
そこでここにいる13人全員の合格が発表された。
そしてこの瞬間〇〇はとある事を思い出した。
この直後…記者会見があるのだ。
まぁ何事があるわけでもなく終わったのだが。
凄く緊張した。
1周目、2周目合わせても一番の緊張だった。
マ:〇〇ちゃん。こっちきてー。
〇:はい⁇
マ:えーっと。〇〇ちゃんは〜
:B.L.Tとヤンマガだね。
〇:??????
マ:この二つの編集長さんが特別賞を〇〇ちゃんにって。
:だからこの二つに出演してもらうことになったから。
〇:ほんとですか⁈ありがとうございます!
本来なら確か与田ちゃんと山下が選ばれていた二社だったが、この世界では私を選んでくれたようだ。
こうして私は無事に乃木坂46の3期生になった。
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