『2周目だから好きな事を好きなだけ。壱話』
私は乃木坂3期生として無事に合格する事ができた。
アレから約一ヶ月が経ち…
私たちはレッスン室でレッスンに勤しんでいた。
12月10日。日本武道館。3期生お見立て会。
各々の自己紹介、特技披露。そしてミニライブ。
セトリは命は美しい、裸足でsummer、ガールズルール
それぞれセンターは桃子、与田、山に決まった。
〇:ズレちゃうなぁ…
山:難しい顔してるね。どーしたの??
〇:うわっ!びっくりした。
山:そんなびっくりしなくても(笑)
:なんか悩んでそうだったからさ。なんかあったの?
〇:いや、ハダサマのココ。
:ちょっとズレてるなぁと思って。
山:確かに…ここは揃えたいよねぇ…
〇:あとさ…山…一つだけ……
山:んー?
〇:山…目がちょっと怖いかも(笑)
山:もー言わないでよ!これでも頑張ってるんだから!
中:2人とも〜なんの話してるの〜?
〇:あ、麗乃。あのね。
:ハダサマのここもーちょっと練習しない?
中:ここ??全然私はいいけど。
〇:ココもーちょっと揃ってた方が綺麗かなぁって。
中:なるほど!それならみんなに言ってみよ!
山はとにかく真面目。この中で人一倍ストイックに練習しているイメージがすごく強い。
麗乃はとにかく明るい。私はあんまりガンガン行けるタイプじゃないから麗乃に頼ることが多い。
中:みんな〜。ちょっと集まって〜。
岩:な〜に〜?
梅:どうしたの?
吉:ニコニコ。
向:与田、起きて!はーやーく。
与:zZzZZ
伊:はーい。
桃:………
久:????
楓:ナニナニ。
珠:麗乃なーに?
ぞろぞろ3期全員が集まってきた。
中:〇〇が言いたいことあるってさ。
〇:あっ…えーっとね。
:ハダサマのここ。もーちょっと練習しない?
:歌もないところだし…
:ここが綺麗に出来たらかっこいいと思うんだ!
吉:んー確かに。私賛成〜。
桃:桃子もいいと思う…
梅:じゃあ早速そこやってみよ!
ダ:あれ?もう休憩終わるの??
〇:あ、いや…ココなんですけど…もー少し練習したくて。
ダ:ほほーん。ココね。わかった。やってみよう!
最初はダンスを覚えるだけで大変だった。
それでも全員が必死に努力した。
だから、だいぶ様になってきたようには感じていた。
もちろん導線だったり細かいところだったり
まだまだ発展途上な私たちだけど。
今この瞬間が大変だけどとても楽しかった。
ダ:〇〇ちゃん。やっぱり筋がいいね。
:未経験者とは思えないよ。ほんと上手に出来てる。
〇:ありがとうございます!
:(まぁ…経験者だしね…1周目で。)
1周目のダンスの経験はかなり生きていた。
時より1周目の人生との性別のギャップに悩まされることはあるが…男の時には出来なかったしなやかな動きはできるようになったように感じていた。
吉:〇〇ちゃん。ちょっといい??
〇:綾ちゃんどうしたの?
吉:あのね、桃子がココがどうしても難しいって。
〇:あー。ここは桃子が目立つもんね。
桃:緊張しちゃう…桃子がセンターで大丈夫かな…
〇:桃子なら大丈夫だよ!
:じゃあそこちょっとやってみよっか!
近い将来、飛び級でシングルセンターをやる子だ。
見れば見るほど容姿が淡麗だなぁと思う。
マ:みんなごめんねー。
:今から先輩たちに挨拶行くから。
:こっちきてー。
全:はい!わかりました。
ついに…先輩メンバーと初対面。緊張しない訳がない。
扉の前に着いて思った。何かオーラが漏れてる…
覇気にも近いなにか。この扉の先に憧れの人たちがいる…
ガチャ。🚪
マ:みんなー。連れてきたよ。
3全:…………
〇:の、乃木坂3期生です。
:よ、よ、よ、よろしくお願いします。
3全:よろしくおねがいします。
誰か挨拶しなきゃ…そう思ったら考えるより先に言葉が出ていた。カミカミでろくに言えていなかったが…
パチパチパチ👏
よかった…と心から思った。
私はキョロキョロと部屋を見渡した。
そして見つけた。
私は会える最後のチャンスだと
思い意を決してとある人に声をかけることにした。
1周目からの推し。伝説のアイドル。
そして乃木坂の伝説。
そう。橋本奈々未さんだ。
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