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『2週目だから好きな事を好きなだけ。拾陸話』

お台場のイベントから日は進み、

宮城、大阪と愛知公演を終えた私たち三期生は

とある舞台のための稽古が本格的に始まって居た。

舞台「見殺し姫」

三期生だけの二回目の舞台公演である。

脚本家の松村さんと一対一のお話し合いをして

脚本家さんがそれぞれの人柄だったりを加味して

一人一人にキャラクターを当てはめてくださる。

その話し合いでは………

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松:普段はどんな事して過ごしてるの?

〇:えーっと…サッカー見たり乃木坂のDVD見たり

 :パソコンで動画見てる時間が長いかもです。

松:部屋からは全く出ないって感じなの?

〇:いや、そうでもないです。

 :ボール蹴りたくなって1人で壁当てしに行ったり

 :軽くランニングしに行ったりはしますね。

松:結構アクティブに動くんだね。

 :今選抜メンバーにも入ってるわけだし

 :お仕事とか忙しいのにそれでもやってるの?

〇:そうですね。

 :選抜といっても私は桃子たちと違って

 :三列目なので個人のお仕事とかあまり無いですし

 :結構空いてる時間はまだまだある方なのかなと

松:そっかそっか。なるほどね。

〇:1人で居る時間が長い方ではあるかもです。

松:ほう?

 :あまりみんなと遊んだりしないんだね。

〇:うちに来てくれて遊ぶことはたまに。

松:ほうほう。なるほどね。

 :じゃあ〇〇さんには…

 :誣羅(ふうら)って子をやって貰おうかな。

〇:誣羅ちゃん…

松:この子はどっちかと言えば一匹狼。

 :軍師の才を秘めてる。

 :ただどこか読めない、何かを隠している。

 :与田さんの演じる久遠のような

 :全員を引っ張る力が大きなわけじゃない。

 :向井さんの演じる多岐都のように

 :声を張りはっきり意見を言うわけでもない。

 :だが、吉田さんの雅や梅澤さんの朱雀のように

 :周りを見て行動することができるタイプ。

 :私的には〇〇さんはそう見える。

〇:(本当にすごいなこの人は。)

 :(1周目の時も配役がハマってると思った。)

 :(たったこれだけで、ここまで言い当てるんだ。)

松:でも〇〇さんは凄く不器用な感じがするね。

 :ただ、誰よりもメンバー。特に三期生を愛している。

 :そんな君にぴったりな役だと思う。

 :ぜひ頑張って演じてほしい。

〇:わかりました。がんばります!

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と言う感じだった。

で、今は稽古中。

讃:人質?!ウケる(笑)

柊:しぃー!ただ、日記にはそう記されているのです。

讃:じゃあもう顔も思い出せないような

 :故郷の一族とやら次第では私たちは

 :おとどに殺されるとでもって言うの?(笑)

朱:そう言うことよ。

 :残酷に、無慈悲に。

誣:そんな訳ないでしょ。

朱:なぜそう言い切れる!

誣:おとどにはそれをする利点がないではないか。

朱:そんなことはない!

 :実際に私たちの故郷の一族次第では…

誣:こんなに簡単に娘を人質に取られるような国が

 :今更、反旗を翻せるとでも思っているのか?

朱:あるかもしれないじゃない!

誣:では、仮にそんな事が起こったとして。

 :朱雀ノ姫様、貴女はオトドを恨み、首を取るのか?

朱:そんな事は絶対にしない!

 :そうであろう?柊、讃良。

柊:なぜ故に、そう思うのですか?

朱:おとどが好きだからです。

雅:ごめんなさい。少し静かにしてくれるかしら。

朱:これは雅ノ姫様。失礼した。

 :ほら、貴女も謝りなさい。

誣:はぁ…

朱:あ、こら!どこへ行くのですか!誣羅!!!

松:はい、オッケー。

 :うんうん。皆んな完璧だね。

 :じゃあ次、おとどと誣羅の会話のシーンやろうか。

 :〇〇さん連続だけど、大丈夫かな?

〇:はい!行けます!

松:じゃあ、p…までね。よーい…はい!


誣:おとど。

お:なんじゃ、誣羅よ。

誣:なぜ、私たちを人質に?

お:……皆、そのことに気が付いているのか?

誣:おそらくは。

お:雅には伝えたが。

 :すまなかった、許しておくれ。

誣:…………

 :おとど、謝らないでくだされ。

 :貴女のしたことは何一つ間違いではない。

 :現に私たちは貴女を尊敬し、愛している。

お:ありがとう。誣羅。

誣:私は貴女の後を継ぎたいとも思っている。

 :故郷の一族とやらは…私にとっては

 :もはや、顔も知らぬ。俗と変わらないのです。

お:そうか……誣羅よ。

誣:なんでしょう。

お:其方には才能がある。ただし、危うさも多い。

 :敵を見抜く眼を養いなさい。

 :さすれば…其方は成し遂げるやもしれぬ。

誣:心に留めておきます。

松:オッケー。本当〇〇さん完璧完璧。

 :中学生とは思えないね。演技の深みが凄いよ。

〇:あ、ありがとうございます。

松:じゃあ〜次は…………

吉:凄いね〇〇。ベタ褒めされてたね。ヨシヨシ

〇:綾乃、ありがとう。エヘヘ。

 :でもやっぱり演技は難しいなぁ……

吉:うーん。でも、吉田も〇〇はよくできてると思う。

 :吉田はもっと練習しないとねぇ。

〇:いやいや、綾乃も凄くうまいよ!

久:まだ泣くな!!!

〇:わっ!びっくりした…(笑)

吉:リハーサルでも与田は全力だね。

〇:うんうん。でも、与田、凄い上手い。

吉:葉月もしっかり声出てて上手いよね。

〇:あの2人はマイク無しでも良いくらいだよね(笑)

梅:〇〇、お疲れ様。

〇:あ、梅。お疲れ様。

梅:あのね、さっきのシーンの………

リハーサルはとても順調に進み。

本番もなんの問題もなく日程を消化していった。

途中でライブを挟むハード日程であったが

最後まで誰1人欠ける事なく走り抜ける事ができた。

2017年は早いもので
三期生にとっての大型イベントはこれで終わり。

もちろん、17年の年の瀬には
乃木坂の歴史の大きな1ページが刻まれる。

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