ブロックチェーン関連調査(その1)

本日、米国にある某電力スタートアップに勤める日本人の方のご厚意で、ミーティングをする機会を得ることができた。

書き留めたい内容としては、先方が取り組んでいる、ブロックチェーンを活用したP2P電力取引の現状や今後についてである。

当企業は、電力取引を行うためのアプリケーションを構築し、それを利用することで顧客と電力会社双方での売買を実現している。

少し詳細にいうと、現行の規則では小売事業者のみに電力の販売権があることから、仲介として小売電気事業者が入るため、BtoBtoCで売買が成立する形となるが、1需要家がプロシューマーという形で余剰電力を販売することが可能となる。

ここでどのようにブロックチェーン技術が活用されているかというと、取引結果をブロックチェーン上に記録することで、取引内容やその動向を明確にすることにより、透明性の高い経済活動を対外的に証明することが可能になる。さらに今後、その市場が広がり複雑化するほど、この技術の価値がより一層効果を発揮してくる。

近年、「透明性」という概念は顧客が企業に要求する項目の一つとして非常に高まってきていることから、この技術は間違いなく社会的価値の高い存在として、当たり前のものとして世の中に浸透していく未来がくると感じる。

当企業は、上記の技術を活用した既存市場の効率化、また、新たな市場の創出に向け、その活用方法を幅広い視点で模索し、研究を続けているとした。

そして、ミーテーングの中で非常に大切な言葉をおっしゃっていたので、その言葉を紹介したい。

「我々の取り組みの根底は、顧客への経済価値を第一に考えたサービスを提供すること」

お忙しい中、唐突な連絡にもご快諾いただき、貴重な機会を与えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

今後の私の取り組みとしては、紹介していただいた企業のリサーチを繰り返し、ブロックチェーンを活用した技術における動向や活用事例について学びを深め、当社とそのお客さまへの最適なサービスの提供を目指していく。

<追記>

ブロックチェーンのユースケースを考えるたびに、物事を抽象化して考えることや、具体化することの大切さ、そして難しさを感じる。

例えば、ブロックチェーンのユースケースとして、非改竄性やトレーサビリティーがあるが、非改竄性もしくはトレーサビリティーを最重要事項としている事象は何か、具体的にすぐに思いつかない。

一方で、非改善性及びトレーサビリティーに共通していることは何か、もしくはそれら二つを包含する事象は何か。抽象的に考えようとしてもなかなか思いつかない。。。

日頃のこういったことを意識して考え、習慣化することで、これらの思考力を身につけて行かなければならない。訓練で培われるものと思料。

また、テクノロジーのdisruptionは凄まじく早く、かつて、

「パソコンは家庭には必要ない」

「キーボードの無い高価なiPhoneは人気は出ない」

「Netflixは眼中にない」

と言われていたが、どれもdisruption を過小評価していることからきている。

黎明期にあるテクノロジーを甘く見ていると、あっという間に置いてかれるし、自分がその真価を見抜くんだという目線で言うのであれば、本当の価値を生み出すチャンスを逸してしまうかも知れない。

「ブロックチェーンはスケーラビリティがないから」、「処理速度が遅いから」、「託送制度が対応していない」とか、このようなものは杞憂でしかなく、間違いなく解消されることは、現在ブロックチェーン界隈で世界を舞台に闘っている起業家たちの活動を見るとわかる。

アンテナの感度を上げて、新しいことが起きたら否定せずにキャッチできるよう心がけたい。


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