劇場版→TV版→ロンド・ロンド・ロンドを見て改めて劇場版レヴュースタァライトを見た感想

 何も知らない状態から劇場版スタァライトを見た結果、TV版が見たくなった。その後は総集編のロンドロンドロンドも見た。そして改めて劇場版を見に行った。やはり初見の時はなんにも分かってなかった。傑作だった。

全て見てきて、分かってなかったこと・今回気付いた事をつらつらと書いていく。

・キリンは観客だった

まずここから分かってなかった。舞台が見たい謎の存在だと思ってた。

・冒頭のレヴュー

キリンが「間に合わない」って走ってたのが謎すぎたけどようやく意味がわかった。勝手にレヴューやってたから間に合わなかったのね。 ひかりちゃんがいつの間にか自主退学してたけどここで華恋ちゃんとの別れを描いていたとは。 あとひかりちゃんは次の舞台へ立つために華恋ちゃんに別れを告げたのかと思ってたけど、結局舞台には立てていなくて後々まひるちゃんにキレられてたんだと気付いた。

・幼女時代~

 華恋ちゃんとひかりちゃんが仲良くしてるのがめちゃくちゃ嬉しい。微笑ましすぎる。

 幼女時代かどうかは忘れたけど過去編にて。東京タワーとその上に浮かぶ2つの星。この頃は東京タワーの上部はぼやけていて、目指す方向は分かっていてもそれがどんなものかは分かっていないようだった。
 今の時間に戻ると東京タワーは先端まではっきりと映っていて、華恋ちゃんにとってひかりちゃんと舞台スタァライトをする事が終着点でその先を何も考えていないことが伺える。

 あとは中学時代のミスドのシーン。男子の一人が不意に発した疑問、「舞台のプロって何するんだよ」。これが正鵠を射てる疑問だったみたい。この答えを出す物語だった。

・寮~皆殺しのレヴュー

 劇団の見学に行かないと言った香子。5/14のオーディション云々について。オーディションって通常の意味でのオーディションじゃなかった。香子はもう一度『オーディション』に参加してトップスタァになろうとしてた。

 この後ななは「喋りすぎ」と言って99期のメンバーが舞台に立っていない・舞台少女として死んでいるという事を見抜き、皆殺しのレヴューを行うことになる。
 初見ではばなな強すぎんか!?!?と思ったけど何度も1位になるくらいぶっちぎりの実力者だとTV版で知った。

・そもそも何故ばななはこんなキレ散らかしてるのか

彼女が再演を願った理由は第99回聖翔祭が楽しかったからだけでは無かった。文言はちゃんと覚えていないが、みんなを不安や恐怖から守るためだと語っていた。
 再演で守ることが出来なくなった今、彼女にできる事はなにか。過去の甘えた(舞台少女として死んでいる)姿を殺して新たに舞台少女として再生産させる事だったんだろう。あれは彼女の贖罪だった。
 香子は割とバチバチにトップスタァ目指してるのになー?と思ったけどオーディション(過去)に固執してたから駄目だったんだね。「これはオーディションじゃない」って言ってたし。

・ふたかお

 割と初見の時と印象は変わらなかったかも。二人の関係性が思ったより香子がワガママで双葉が献身的だったけど。

・ひかまひ

 まひるちゃんクソ怖い。初見の時は不穏な空気こそ感じていたけど全然分かってなかった。ガチギレしてたわ。
 自分に自身がなかったまひるちゃんが舞台少女としてずっと生きていく覚悟をして、嫌いだったひかりちゃんと舞台に立てて良かったと言っている。めちゃくちゃ感動的だった。

・まやクロ

 天堂真矢。レヴューデュエットで華恋ひかりペアに負けた後にクロちゃんに「私は負けていません」と言っていた。では天堂真矢にとっての負けとは何か。それはおそらく舞台に立てなくなる事だろうと思っていた。
 劇場版内で「愛や自由は敗者の戯言」みたいな口上があったのでよしよし、考えは合ってたなと思ってた。天堂真矢は個別の勝敗に固執はしないがそれでもトップで居続けるために努力を続けることが出来る子だと。

 いやいや、初見の時の内容覚えてないだけだったわ。負けていないというのは本心だけど、死ぬほど悔しがってるし感情の塊だったんだな。
 それを見抜いて表に出させるクロちゃん。ライバルって凄い。

・じゅんななな

 純那ちゃん、ばななに弓壊されて落ちてた刀に持ち替えただけだと思ってたよ。初見の時はそこに何も感じていなかった。
 オーディション参加メンバーの中で唯一の遠距離武器である弓矢。自分の力量に対しての劣等感の現れだった。その武器を持ち替えて近接武器である刀に。
 マジかよ。それだけで泣ける。
 ばななも他のメンバーに対して覚悟を示してきたわけだが、純那ちゃんに対しては見誤っていたようだ。弱さを知った上で足掻く純那ちゃんの輝きが見たい・それを守るために再演まで行ったけれど、彼女の輝きはばななの想像を越えていた。かつての1位を倒す純那ちゃん凄い。
 ここでばななも実は未だに再演に囚われていた事が分かる。純那ちゃんの独り立ち?を見てばななもやっと次の舞台へと足をすすめることができた。

追記:
 純那ちゃんの弓での必殺技、でっかい矢に点火してばななへ飛ばす所。矢じりの正面から捉えた画角になってるのはオーディションの実質的な頂上決戦だったレヴューデュエットの勝敗を決めた天堂真矢と華恋ちゃんの渾身の突きのオマージュだよね多分。
 あの時点での純那ちゃんの渾身の一撃ではあったけど、所詮舞台装置の力を借りた仮初の一撃。ばななにはあっけなく切り裂かれたしまったけれど。

・かれひか

 TV版11話のように、ひかりがロンドンへ行ってしまった事で華恋ちゃんは輝きを失ってしまった。
 あの時華恋ちゃんの輝きが失われたのはひかりとの絆があるからその影響で奪われてしまったのかと思ったけど、やっぱ奪われたんじゃなくひかりちゃんがいない事自体がかがやきを失わせる要因だったんだと分かった。
 依存関係になることを恐れて離れることを選んだひかりちゃんだけど、二人とも輝きの根源はお互いの存在だった。
 お互いに依存するのではなく切磋琢磨する存在になれたのは大団円だったね。せっかく会いに来たひかりちゃんに、オーディションだから逝ねと返せるようになった華恋ちゃん。その重大さ、初見では全然分かってなかった。

・終わりに

 初見の時とこんなに違って見えるとは。なんか全然まとまんなかったけどとりあえず感想書きたかったから良し。
 まひるちゃんと純那ちゃんめちゃくちゃ好きになった。何度でも言おう。傑作。

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