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プレビュー#5 Jessica-Rose Clark vs. Stephanie Egger

本来はRDAvsフィジエフの一戦を取り上げようかと考えていましたがメインが翌週のPPVへスライドしてしまいました。

よって今回は女子バンタム級の一戦を予測に取り上げたいと思います。
今回改めて気づいたのですがエッガーって日本でKINGレイナと試合をしていたんですね。ここにも元RIZINファイターが…
Jessica-Rose Clarkのことは以降、愛称のジェシー表記で行きたいと思います。

では、お目々汚しではございますがご覧ください。

総論:お互いランカーを目指すための一戦

この戦いは女子バンタム級の非ランカーの一戦となります。
お互い上位を目指すうえで負けられません。ジェシーは勝利すれば次はランカーとの試合が組まれるかもしれません。
ジェシーは元々フライ級ではランカーだたこともありますので、返り咲きのためにもエッガー相手に負けられないでしょう。
前回大きいケガからの復帰を飾ったジェシー、連勝を維持したいところです。

個人的に応援しているのはもちろんジェシー姉さんのほうです。
かなりジェシー寄りに偏った内容になるかもしれませんが、早速比較分析を進めていきたいと思います。

スペック比較:見た目は似てませんが数字は似てる二人

ジェシー vs エッガー
国籍:オーストラリア vs スイス
ランキング:NR vs NR
年齢:34 vs 33
身長:165 vs 168
リーチ:170 vs 173
スタンス:オーソ vs オーソ

エッガーが少し大きいかな?といった程度で年齢も似たりよったりの対戦です。
ジェシーは下のフライ級での戦績、エッガーは上の63〜64kg(スーパーバンタム??)での戦績があるようです。

実績比較:直近の成績は似ているが戦績はジェシーが上

ジェシー  vs  エッガー
戦績:11-6-0 vs 6-2-0
<勝利>
KO  :3 vs 3
SUB:2 vs 2
DEC:6 vs 1
<敗北>
KO  :0 vs 0
SUB:0 vs 0
DEC:6 vs 2
<直近戦績>
ジェシー
vs Joselyne Edwards:WIN DEC
vs Sarah Alpar:WIN TKO
vs Pannie Kianzad:LOSE DEC
エッガー
vs Shanna Young:WIN TKO
vs Tracy Cortez:LOSE DEC
vs Cinja Kiefer:WIN SUB *非UFC

これまた似たような感じになっています。判定が多い点が女子選手らしい戦績と言えるかもしれません。お互いにUFCでKO勝利を記録しています。
ジェシーはフライ級時代にはより厳しい相手と戦っていいたこともあり実績面では上回っていると考えています。

スタイル比較:グラップラー同士だけど異なる印象


ジェシー
概略:どちらかというとグラップラー寄りだと思いますが打撃もできるようです。
特徴:パワーリフティングをしていた影響かフィジカルが優れるように思います。また、柔術 紫帯らしく、所属は10th Planetです。
打撃:決してきれいな打撃じゃないですがアグレッシブです。
組み:打撃の展開から積極的に組みに行くようです。組んでからの打撃が強力です。TDも積極的に狙います。
寝技:トップポジションから積極的にパスを狙いパウンドを落とします。ヒジを落とす攻撃が強力そうです。
極め:極めよりトップキープと打撃を選択するように思います。SUB勝利はRNCによる一本です。
スタミナ:比較的優れるように思います。最後までプレッシャーをかける戦いをします。
エッガー
概略:こちらもグラップラーです。
特徴:柔道黒帯のバックボーンを持ちます。戦い方も柔道出身という印象を抱かされます。(腰払い、首投げを狙ったりする動きなど)
打撃:あまり得意ではないように思います。スタンドの動きも若干もっさりしている感じです。
組み:柔道っぽい動きで組から投げを狙います。だたしTDは柔道的な動きなのでバックを取られてしまいがちです。またTDDは優れていません。
寝技:こちらも柔道っぽい動きで袈裟やサイドポジションを狙うようです。ただここでもバックを取られがちなような。。。
極め:若干下からうるさそうな感じがします。
スタミナ:はっきりはしませんがあまり良いような気はしません。

お互いグラップラーですが、ざっくりレスリング+柔術vs柔道の構図になるような気がします。
スタイル的により優れているのはジェシーだとは思いますが戦略面はどうでしょうか。

戦略比較:

ジェシー
プレッシャーをかけながら打撃を出し、組付くことを優先しています。
組んでからTDを狙いトップポジションから打撃を落として相手をコントロール。そのまま試合を支配することを基本戦略にしているように思います。
打撃のスキル差があって組付けない、プレッシャーが有効に働かない、フィジカルの差がある場合など苦戦してしまうようです。
それでも最後まであきらめず自分のやりたい戦略をやりきるスタミナとハートの強さがあるように感じます。

エッガー
打撃を出しつつ、じりじり前に出て組を狙います。組んでからは柔道的な動きで積極的に投げを狙います。TDできた場合には袈裟かサイドポジションを狙いパウンドを狙うようです。しっかり抑え込めると強力な戦略になりそうです。ただし、組や寝技の展開でバックを取られることが課題に思われます。また、スタンドで相手を追いきれないと組みすら選択できない問題も出てきそうですし、プレッシャーを受けて下がりがちな面もあります。

お互いスタイルに沿った戦略を準備しているように思います。はまらなかったときにきつくなる、プランBがなさそうというのも若干似ているかもしれません。
ただし、きつい場面でも突破できそうなのはジェシーの戦略だとは思います。

戦術予測:

オッズは、
 ー175:ジェシー
 +150:エッガー
でジェシーがフェイバリットです。普段はアンダードッグ側の立場で勝利のための戦術予測をするのですが、ジェシーファンですので今回はフェイバリット側の立場で予測を進めたいと思います。

SWOT分析
Strength(強み)
・フィジカルとプレッシャー
・組みの局面での打撃
・TD:レスリングのテクニック
・寝技:柔術のテクニック
Weakness(弱み)
・打撃テクニック
 打撃で先手を取られると組めずにじり貧
・テイクダウン後のバリエーション
・フィニッシュ力
*大きなケガを経験
Opportunity(機会)
・スタンドで上回れる可能性
・組みの展開にもっていける可能性が高い
・TDできる可能性が高く、バックポジションをとれる可能性がある。
Threat(脅威)
・フィジカルで上回られる可能性
・トップポジションを取られた時に立ち上がることができるか?

上記分析から勝利への戦略・戦術を記載します。

戦略結論:基本は打撃で有利に立ち、組みから打撃で削る。バック奪えるならパウンド、ヒジでフィニッシュも。

基本的にオッズ通りジェシーのほうが優れると思います。ただし決め手がはっきりしているわけでもないので、その点踏まえオッズは正確だと思います。
スタンドの展開では有利に立つことができ、組む組まないの主導権はジェシー側にあると思います。望ましくは安全に打撃で削りきることではありますがおそらく組みに行くと思います。
組みの展開でどちらが優れるかが一番のポイントかと思いますが、組んでから打撃の選択肢があるのはジェシーですし、ここでTDもしくはバックを取れるのもジェシー側になるのではないでしょうか?
3R同じような展開でトップキープしパウンド、判定勝利というのが最もありえそうですが、組からの打撃でいい攻撃を当てて、グラウンドではサイドバックなどを取れた場合には無慈悲なヒジ、膝などの攻撃でフィニッシュもあるかもしれません。できればそのようなアグレッシブな展開を希望します。

一方のエッガーが勝つにはTDして3R漬けきる。ないしは、あえてのスタンドを選択し、組を狙って前に出るジェシーをいなしてアウトボクシング。と考えますがいずれも厳しそうです。もしも後者の選択をした場合にはちょっとびっくりするかもしれません。

終わりに:

"JESSY JESS"ことJessica-Rose Clarkのことが好きな方は多いんじゃないでしょうか。自分はなんとなくビジュアルが好きだというのがありましたが、今回の予測の中でその生い立ちやキャリアを知ることで、非常に苦しい環境、ケガを乗り越えて今があるということを知りました。そしてより好きな選手の一人となりました。(もちろんビジュアルも引き続き大好きですが。)

UFC女子バンタム級は絶対王者ヌネスが陥落したこともあり、2022年は動きがみられる階級となるかもしれません。
そんな階級でステップアップするための重要な位置づけとなる一戦、もちろん両選手にとって落とせない戦いですが、ぜひジェシー姉さんに勝利を、望ましくは印象的なフィニッシュを見せてもらいたいです。


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