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レビュー#2 Michael Morales vs. Trevin Giles

無敗で若くフェイバリットの選手に対して、中堅の選手が迎え撃つ戦いはUFCでよくみられる光景です。特に最近は。

そんなモラルズとジャイルズの一戦は期待の新星がその戦績をさらに伸ばす飛躍のデビュー戦となりました。

プレビューの考察を踏まえ、試合を振り返りたいともいます。

お目汚しでございますが、よかったらご覧ください。

試合結果:結果は圧勝。まだ底は見えず。

1Rの後半、KOでモラルズが勝利をしました。ジャブへのカウンターから打撃をまとめてのレフリーストップです。
モラルズは無事にUFC本戦デビューを素晴らしい形で終えました。これで13戦無敗となります。

では、試合内容を振り返ります。ジャイルズ目線にて、です。

試合内容:1R決着も展開がみられた一戦

先に打撃を出したのはジャイルズです。ローを蹴っていきました。個人的には先に打撃を出していったのが意外です。
先にいい打撃を当てたのもジャイルズ。右のパンチを当ててモラルズがバランスを崩します。と、組付きTDまでもっていきます。さらには即肩固めへ。思えばこの展開がある意味勝負の分かれ目だったのかも…と感じます。
上下を入れ替えられますが、ジャイルズは下からも肩固めにこだわります。しかし立ちあがられスタンドへ。続く展開では逆にモラルズに組まれます。バックをうかがう動きを仕掛けられますがTDまでにはもっていかせません。
離れたジャイルズ、強いローを受け、右のずいぶん大ぶりなパンチには余裕で外します。これは後々モラルズの課題になりそうです。
ジャブを突きますがモラルズに右のカウンターを当てられます。さらに続けて打撃をまとめられます。ここはモラルズ、精度の高い打撃です。そのまま崩れたジャイルズ。パウンドまとめられ敗北です。

止められた後は不満げも、仕方のないストップでした。ジャイルズ目線では残念な結果となってしまいました。

試合を総括すると『若いが冷静なモラルズが性急なジャイルズを正確さで仕留めた試合』であったと感じます。
どうしてジャイルズはTDから即仕留める動きを見せたのでしょうか?もう少しじっくりと試合をする必要があったのでは?と感じる部分があります。

事前予測との対比:もうちょっと長い試合を見たかったが…

プレビューでは、アンダードックのジャイルズが勝利するための戦略を事前予測していました。『出入りが多く動く展開で相手にペースを握らせず、
相手が打撃を出す際で強打を当てる。』
を戦略に上げ、相手の得意な中間距離の打撃、特にローをもらわず、相手の大きな動きに対して強打を当てること、組みからの展開は不利になると考え避けるべきでは?という点をポイントに上げていました。
*戦前予測はこちらをご覧ください。

事前予測の振り返り、お互いの良かった点・悪かった点・改善点を上げたいと思います。

〇事前予測の振り返りポイント

ジャイルズが先に打撃を出していったのは意外でした。もっと見る展開かと。ただ毎回戦うスタイルが違うよなーというのがジャイルズに対する印象です。
ジャイルズが打撃から組までつなぐ展開はいつも通りだったかもしれません。ただTDできたのは意外です。フィジカルの優位さ故でしょうか?ただTDしたことが結果的に良かったかというとそうでもないような…
モラルズは序盤は打撃を受けたり、ちょっと動きが硬かったんでしょうか?再度スタンドに戻った際には、レスリングの動きや鋭いローなど良い動きだったと思います。特に打撃を効かせてから正確な追撃は落ち着いた動きで素晴らしかったです。一方でモーションの大きいパンチを振っていくのはちょっとどうかと…というのはありましたが。

〇ジャイルズの悪かったところ/改善点

打撃の後、TDを選択。即決めに行ったのはあまりよくなかったと思います。TDの攻防、グラウンドは明らかに相手が得意にする局面だったと思います。
若いUFCデビューの選手に、初回から”カマす”というのはいい展開だったのかもしれませんが、もう少し長い試合を選択してタフなゲームに持ち込んでもよかったかと。フィジカルの優位性はあったようですし、後半になればまた展開が違ったかも。。。もっと強力な打撃を当てるチャンスがあったかもです。

〇モラルズの良かったところ/改善点

打撃の正確さが優れていました。さらに一撃を当てて打撃で仕留めに行く選択肢はよかったのではないかと思います。追撃も正確です。
動きがしなやかで見た目通りのストライカーっぽい一方でレスリングの動きもするのはこれまでの傾向通りで、興味深くてよかったです。
一方で、先に打撃を当てられしまったのは今後の改善点であるでしょう。デビュー戦故の問題であればいいのですが。
また、絶対に当たらないであろう距離で謎のオーバーハンドを振るうという悪い癖はみなすべきでは?思います。

個人的にはもう少し長いRでモラルズを見てみたかった。というところがあります。まだ底が見えず、強さの判断がつきにくいところです。
ジャイルズは2戦連続KO負け。いずれも完敗の内容というよりもやや悔やまれる点があるのが残念ではあります。

感想と総括:ダブルタイトルマッチも素晴らしかった

まずは無敗の新星がUFCデビュー戦をKO勝利で終えたたこと。この事実が素晴らしいことです。次戦以降も期待が膨らみますしこれからの対戦カードに妄想が膨らみます。
次の対戦相手はストライカーかレスラーか?いずれにせよKOされそうにないタフな選手との対戦など興味がわきます。(本来はジャイルズもタフな選手の位置づけなんでしょうが…)

また、メイン・コメインのタイトルマッチは意外な結果・内容となりました。
フライ級はまさか年上の元王者がダイレクトリマッチで勝利するとは…
ヘビー級は全く意外なテクニカルなガヌーが見れるとは…
決して派手ではないですが渋い試合に感じました。

終わりに:次回は2月6日 UFC Fight Night: Hermansson vs. Strickland

次回は1週間空き、2月に突入します。
UFC Fight Night: Hermansson vs. Strickland ミドル級の中堅ランカー対決がメインカードです。
予測についてもこの一戦を取り上げたいと考えます。過去試合をあさりながらお互いの選手を調査進めたいと思います。

ここまで読んでいただけたのであれば大変嬉しく思います。
次回の予測も読んでいただければ。。。


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