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#67 Rose Namajunas vs. Tracy Cortez のプレビュー ~ナマユナス vs. コルテス。元王者の意地を連勝中の好調な相手に見せれるか?~

対戦カード概略

 UFC Fight Night: Namajunas vs. Cortezのメインカード、女子フライ級のランカー対決です。もともとはナマユナスvsバーバーが組まれていましたが対戦相手がコルテスに変更です。元ストロー級王者”サグ”ローズ・ナマユナスは王者陥落後フライ級へ階級変更。前戦で勝利を収めるもまだストロー級時代の輝きを見せることができていません。対するトレイシー・コルテスはDWCSで契約を掴んでから連勝街道を歩んでいます。ここで元王者は美味しい相手。勢いそのままにランキングを駆け上がるか?

ランキング:ナマユナス#6、コルテス#11
オッズ  :ナマユナス−225、コルテス+180
参照   :

Rose Namajunasについて

スペック

年齢:32
身長:165
リーチ:165
スタンス:オーソドックス

戦績

12-6-0
勝利内訳
・KO:2
・一本:5
・判定:5
敗北内訳
・KO:1
・一本:1
・判定:4
直近戦績
Win - Ribas 判定
Loss - Fiorot 判定
Loss - Esparza 判定
ファイター印象
>元フライ級王者。王者時代の圧倒的な実績に対して現在はパッとしない。。。パット・バリーの嫁。

SWOT分析

強み:距離のコントロール、打撃テクニック、グラップリングスキル
弱み:ムラのある戦い、メンタル、手数の少なさ
機会:打撃で優位、経験値の差、スピードで勝る、フライ級でも体格で劣らない相手
脅威:相手の手数、テイクダウンをやや気にする必要あり

コメント

 ストロー級現王者ジャンウェイリー、元王者でUFC殿堂入りの ヨアナ・イェンジェイチックを二度破った選手。MMA女子選手の中でもトップクラスの実績を誇ります。初代王者エスパルザに敗れタイトルを失った後、フライ級に上げるものの、フライ初戦フィオロとの対戦では打撃の積極性でポイントを失い敗北、続くヒバス戦、勝利はしたもののまだその真価が見せれていない印象です。なんとなくですが体格的にフライ級はきつそうな印象。
 素晴らしい距離のコントロールから相手を一撃でKOするスナイパーのような打撃力というか打撃技術を持ちます。メンタルが充実している時はそのニックネーム="Thug"に恥じぬ怖さのある攻撃を見せますが、ムラっけがあるのか精神的に弱いのか、手数が出ない、弱気になりすぎる試合展開を見せる時もあります。近年は打撃の印象が強いですが5つの一本勝ちを誇り、グラップリングの技術力も十分。しかし、ややテイクダウンディフェンスには課題があるように見えます。
 今回は地元デンバーでの興行、しかもメインということもあり、久々に本来のパフォーマンスが発揮されたファンの期待に応える試合を見せてほしところ。

Tracy Cortezについて

スペック

年齢:30
身長:165
リーチ:166
スタンス:オーソドックス

戦績

11-1-0
勝利内訳
・KO:1
・一本:1
・判定:9
敗北内訳
・KO:0
・一本:1
・判定:0
直近戦績
Win - Jasudavicius 判定
Win - Gatto 判定
Win - Kish 判定
ファイター印象
>オルテガの元彼女。そして現在はコスタの彼女?

SWOT分析

強み:手数、ボクシング、堅実な寝技
弱み:フィニッシュ力の低さ、スピードに欠る、被弾の傾向
機会:手数の差が出ればポイントで有利
脅威:相手の地元、打撃/寝技とも技術面で劣る、対戦相手の質

コメント

 メキシコをルーツに持つ選手。割と人気がある女子選手のイメージはありますが、正直試合内容は印象にないファイターです。黒星でプロデビューもその後は11連勝。DWCS含めるとUFC6勝。キャリアの半分がUFCでの試合です。INVICTA自体にはエリン・ブランチフィールドにも勝利。キャリアでフィニッシュは一度のサブミッションのみと明らかに試合を決める力は低いと思います。正直、打撃も寝技もそこまで抜けたものを持っているようには見えませんが、アグレシブさと手数の多さは強みに感じられます。特にパンチのコンビネーションが印象的。機を見てテイクダウンを狙う姿勢もみられます。
 バーバー欠場により巡ってきたチャンス。元王者の地元に乗り込みメインで戦うのはなかなか厳しいでしょうが、粘り強い戦いを見せれるでしょうか。

試合内容について

勝者予測

 流石にナマユナス。久々にフィニッシュを見せてほしい所です。地元で期待に応え、メインイベンターの役割を果たせるか?それがこの試合のポイントだと思います。

予測/考察

 サイズが同じ2人の戦い。序盤は打撃戦になると思います。お互いに距離を維持し、連打で中に入るのがコルテス。角度と距離を調整しながらピンポイントで狙うのがナマユナスになると思います。サイズは同じでもスピード感に結構差が出て、ナマユナスが打撃を突き刺すんじゃないかと予想しています。コルテスが打撃で戦うには相当キツイものがあるように感じます。打撃がキツイからじゃあ組で。とゆうわけにも、お互いの技量を比べるとこちらもキツそう。もしかしたら純粋な力の強さはコルテスかもしれませんが寝技の技術でナマユナスが上回り、コルテスを組み伏せたり、バックについたりしちゃいそうな気がします。
 コルテスにとっては相当厳しい戦いにはなるかと思いますが、それでも負けずに手を出して、ポイントをむしり取るような試合を続ける事。ナマユナスの弱気を引き出して劣勢にさせる。そんな泥臭い試合で判定を傾けることができるか否かがこの試合のポイントになるのでは。そんな努力の先に、判定でコルテス勝利を得ても、デンバーの観客からブーイングを浴びそうなので大変です…
なおコルテス フィニッシュはありえないと思っています。

終わりに

 緊急参戦のコルテスはギリギリ体重を作れなかったようで、自身の髪を切り落として計量に挑むことになったようです。正直、コルテスに対して特に興味があるわけではありませんでしたが、そういった試合にかける姿を見せられると頑張って欲しいという気分になりますね。中には計量失敗に対して悪びれもせず戦う選手もいる中、このような姿勢は素晴らしいと感じました。

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