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#60 Alexandre Pantoja vs. Steve Erceg のレビュー

対戦カード結果

勝者と結果:地元での王座防衛。

 5R判定。満場一致でパントージャが防衛を果たしました。とはいえかなり競った内容にはなったと思います。今のフライ級の状況を表すかのよう。

内容コメント:善戦した挑戦者と接戦だからこそ感じる王者の強さ

 序盤から前に出続けるパントージャと対象的に、距離を使い打撃を当てていくエルセグ。打撃はエルセグが的中率で上回り、カウンター気味の肘も有効でしたが、要所要所で王者のTDとトップorバックキープでポイントを取りきったように感じました。最終的に決め手になったのは最終ラウンド。挑戦者は打撃ではなく組で勝負にきました。このあたり、近年の強み=パンチではなく、本来の強み=寝技。を狙ったのでしょうか。結果はパントージャが超絶スイープで上を取り返し、このゲームの勝敗を完全に決めたように感じました。
 局面局面、勝敗の別れになるようなシーンを除けば接戦ではあるものの、結果は王者の底堅い力を見せつけて防衛戦。ある意味パントージャ強いな。と改めて感じさせる一戦でした。

ポイントになったこと:ポイントはテイクダウン。

 勝敗のポイントはやはりぱのテイクダウンだと思います。打撃でやや勝る挑戦者ですが、結果的には王者のプレッシャーとその先にあるテイクダウン→ポジションキープに敗れてしまいました。もっとエルセグがアグレッシブに殴っていれば…と思わなくもないですが、結局それでもパントージャがテイクダウンしてたんじゃないかなぁと思います。

次回対戦カード希望:そろそろ王座交代の予感。

 パントージャの次の挑戦者はアルバジもしくはモカエフでしょうか?ケイプということもなきにしもあらずですが…
 現王者は誰とやっても接戦になる気がします。歴代王者を見ても3度目の防衛に成功したケースはDJだけだと思いますのでそろそろ陥落もありえるかなぁと感じます。

その他

 本興行で最大の注目はアルド復帰戦だったかと思います。想像以上の好パフォーマンス。フィニッシュこそありませんでしたがパンチとロー、おまけにテイクダウンからのトップキープと往年のテクニックを存分に見せつけての完勝。正直今更王座を狙ってランカーと対戦というのはモチベーション的にも厳しいでしょうが、本人も発言のクルーズ戦など、レジェンドマッチはかなり興味深いです。

次回予告

次回のUFCは、UFC Fight Night: Lewis vs. Nascimento。

 プレビューを予定している試合は、Diego Ferreira vs. Mateusz Rębecki。全体的には地味な興業ですのでどの試合を予習するか迷いましたが、前回MJ相手に衝撃KOを見せたベテランフェレイラと練習中、ゴリゴリのポーランドファイター=レベツキの一戦を取り上げたいと思います。

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