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2021年10月の記事一覧

矢沢あいさん『天使なんかじゃない』~翠になりたかったマミリンとマミリンに憧れていた私~

3coins×『天使なんかじゃない』のコラボがうれしくてうれしくて。 以前、『はじめまして、kittyです』の記事で書いた好きな漫画『天使なんかじゃない』。連載中、私はまだ小学生で最終回までは読めていませんでした。高校生になってからコミックスを揃え読んでみると、それはもう心をしっかり掴まれ生徒会に入りたいなとさえ思いました(・・;)。入りませんでしたが。 私が好きなのは、マミリンが 「あたしは 冴島翠にみたいになりたい」 と伝えるシーン。 成績優秀、美人で冷

トリイ・ヘイデンさん『うそをつく子―助けを求められなかった少女の物語―』~彼女が自分の人生を生きられるようになるまで~

トリイ・ヘイデン,入江真佐子訳,『うそをつく子―助けを求められなかった少女の物語―』,早川書房,2021 トリイ・ヘイデンさん「16年ぶりの新作」と帯に書いてあるのを見て、思わず手に取りました。私が10代の頃、クラスメイトの影響もありノンフィクション、小説といくつか作品を読んで以来の再会。もう執筆はされていないのかな、と思っていたので本屋さんでの出会いは衝撃でした。ハードカバーのため、迷わなかったわけではありませんが、これも何かの縁だと思い購入しました。 【感想】「愛

米澤穂信さん『本と鍵の季節』~青春とミステリーの苦いところ~

米澤穂信,『本と鍵の季節』,集英社,2021 米澤穂信さんの作品は久しぶりに読みました。これまで読んだ作品は「古典部シリーズ」。こちらは小説と漫画を並行して読んでいます(でもなかなか新刊がでなくて)。あとは以前弟から借りた「ベルーフ」シリーズの『王とサーカス』。「ベルーフ」シリーズはまだこの作品しか読んだことはありません。 私にとっては、上記2シリーズ以来の新シリーズです。 【感想】米澤穂信さんが書かれる「日常のミステリー」が、古典部シリーズの時よりもビターと言う