日本ダービー前日の厩舎関係者による大規模ストライキへ

中央競馬の調教助手や厩務員等で構成される4つの労働組合のうち、関東労、美駒労、関西労の3労組と日本調教師会との春闘団体交渉が、5月23日午後12時53分に決裂し、事前の通告通り、日本ダービー前日の5月25日午前0時から24時間のストライキに突入することになりました。

なぜ日本ダービーの前日というタイミングでストライキが設定されたのかは不明ですが、わたしの見解としては、日本ダービーという非常に注目度の高いレースへの関心を抱くファンにもストライキに注目して欲しいとの思いがあったのではないでしょうか。

昨年3月にも中央競馬でストライキがあったものの、調教師や非組合員等が業務を代行することで開催が強行される「スト破り」が行われ、ストライキを支持する一般のファンからも猛反発がありました。

3労組側は、物価高等を反映させた3%のベースアップを要求するも、調教師会側は0.64%のベアの回答に留まり、労組側が資料を用意しても、調教師会側は理由の提示も為されなかったというのです。
賃上げのフローチャートなりを双方が提示するなら兎も角、何らの説明もなければ当然労組側はストに踏み切らざるを得なくなります。

また、3労組が5月23日に文書で発表した声明では、労災対策やパワハラ等の問題が山積し、就業希望者の低迷と共に定年前に退職する者の割合が増え続けている現状を告発しました。
労災対策の面では、就業中の傷病によっても労災が認められないこともあるのでしょうか。
パワハラにおいては、勝利至上主義の蔓延により、同僚に暴力的な言動を行ったり、中にはセクハラまであるでしょう。

今回のストは、昨年3月の時よりも大規模になる見通しとなっており、競馬開催は当然のこと、厩舎業務への影響も言われ、5月26日のG1日本ダービーに出走する美浦所属馬の陣営は24日中に東京競馬場への輸送を模索する程です。
それでも尚、競馬開催に踏み切るのであれば、3労組の声明にあるように承服できない事態が起きることになります。
そうした事態が起きる前に開催中止に踏み切らなければ、何より馬や人が危険な状態に晒されるのです。

最近も重篤な落馬事故が相次ぎ、4月10日には藤岡康太騎手が死去する最悪の事態に至りました。

わたしの見解ですが、ストライキを実施することで、競馬サークルにいる者たち、そして競馬ファンに頭を冷やす機会を絶対的に与えなければならない局面まで至っていると考えます。
それでもスト破りが今回も行われるのならば、我々競馬ファンの側も馬券購入や競馬場・ウインズへの来場をボイコットする必要があります。

その位に日本競馬が絶望的なまでに腐敗しているのです!!


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