22歳での日本ダービー制覇を目指す横山武史騎手

G1第88回東京優駿(日本ダービー)が、5月30日に東京競馬場で行われます。
今年の日本ダービーの最大の注目は、無敗で皐月賞を優勝したエフフォーリアが2冠を達成するかどうかでしょう。
そのエフフォーリアにデビュー以来一貫して騎乗しているのが、現在22歳の横山武史(よこやまたけし)騎手です。

横山武史騎手は1998年12月22日生まれ、茨城県出身の22歳。
祖父は横山富雄氏(1940-2009)、父は横山典弘騎手、伯父は元騎手で現在は競馬学校教官の横山賀一氏、長兄は横山和生騎手という競馬一家で育ちました。
父の典弘騎手は2009年にロジユニヴァース、2014年にワンアンドオンリーで2度日本ダービーを優勝しています。
父でさえ41歳になって漸く日本ダービーを優勝したように、「競馬の祭典」と呼ばれる大一番で勝利するには、騎手の経験も重要な要素の一つとなります。
日本ダービー親子制覇を果たせば、中島時一-啓之親子、伊藤正四郎-正徳親子、武邦彦-豊親子以来、歴代4組目になります。

過去87回の日本ダービーを最年少で優勝したのは、1943年に牝馬クリフジで優勝した前田長吉騎手の20歳3か月(1923年生まれ)。
第二次世界大戦後、日本中央競馬会創立後の最年少優勝は、1971年にヒカルイマイで優勝した田島良保騎手の23歳7か月(1947年10月17日生まれ)。
仮に横山武史騎手が今年のダービーを優勝すれば、歴代4番目の若さでのダービージョッキーとなります。

横山武史騎手の印象として、どんな時でも飄々としている性分だとわたしは感じています。
それでいて、レースで勝利した際に感情を素直に表す側面もあります。
実際、皐月賞を優勝した際も喜びを溢れさせていました。
また、目つきも父の典弘騎手に似ていると、わたしの父が言及したことがあります。
かねてから父の典弘騎手を尊敬し、騎手としての目標であるとも公言している程です。
騎乗面では、早くからヨーロピアンスタイルの騎乗フォームを取り入れ、体幹の強化を意識してきたといいます。
数多もの努力もあって、昨年2020年には史上最年少の22歳での関東リーディングを獲得しています。
父が変幻自在の騎乗を見せる天才肌なのに対し、武史騎手は飽くなき向上心を持って取り組んでいる努力家の側面を持っており、親子で対照的です。
吉田隼人騎手と競り合っていたリーディング争いをしていた時期、武史騎手は極度の重圧に押し潰されそうになっていたそうです。

現在のコロナ禍で競馬場で観戦することも侭なりませんが、いつかわたしは横山武史騎手が大レースを優勝するのを現地観戦したいとも思っています。
横山武史騎手が日本競馬界の主役に君臨する通過点として、果たして日本ダービーを優勝することができるでしょうか。

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