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北斗七星が彗星を追いかけていた



強くなった、そう感じた。


この書き殴りは恐らく公開してしまうと自分の語彙力のなさ、表現力の無さにきっと落ち込むことになると思う。それでも私は残したいと思った。久しぶりにアウトプットしたい、そう思えるほどの衝撃で。
しかし、最初に伝えておきたいのはこれは1個人が感じた内容であり、エビデンスもなければこれが正しいとも思えない。内容を読み進めていくうちに、今これを読んでくれている貴方とは全く異なる意見を述べている場合も大いにある。


私の周りにはかなり言葉を紡ぐ行為を得意としている方が多く、流れてくるブログに感銘を受けるし、TLを彩るツイートにはユーモアがある。いいな素敵だなと思うことのほうが多いし、自分が伝えたい彼らの魅力を伝えられずに悔しい思いをすることも多い。
自分が誇れることとすれば、昔に通っていた予備校の先生に唯一記述試験の内容をかなり褒めてもらった経験があることぐらいで。たまに届くあたたかい匿名ツールのメッセージと予備校の先生の言葉を胸に、気持ちを強く持って書き進めている。ここに感謝します。

語彙力がないということは、自分が本来伝えたかった内容に適した言葉を見つけることが苦手で誤解を生む可能性が高い。それ故に公演後のなるべく新鮮な記憶をただただ記録(レポ)として残すほうが向いていることは自負している。そして私はかなり長期記憶も弱い。学生時代には喉から手が出る程暗記パンが本気で欲しかった。本当にワーキングメモリが皆無なので、こうやって文字に起こす今もかなり自分の中で記憶を捻じ曲げているのではないかと不安になりながら執筆している。でも、そんな私でも彗星の空の彼の表情だけはいつまでも忘れたくないと懇願し、幕が閉じて尚、記憶にこれでもかと綱を巻いて必死に繋ぎ止めている。ただ、先ほども伝えた通り私は文才があるわけでもなく、これはその場に居合わせた55000人の中の1人の感情として、読み進めて貰えるとありがたい。


さて、自分語りが長くなり過ぎたところでそろそろ書けよって声が僅かに聞こえた気がするので本題に移ろうと思う。いやそれくらい自信がないし怖いのよ、許して。



2023年4月21日金曜日

SixTONES初単独東京ドーム初日。私はメンステ(本ステ)に近いところで彗星の空を歌う彼、松村北斗くんを見て、茫然と"強くなった"そう感じたのである。



この日、ジェシーが泣いた。北斗くんは涙を溢さなかった。





私は基本的に自担ロックオンタイプで、双眼鏡は手放せないアイテムだ。モニターは北斗くんが抜かれるとわかっている時しか見ないので、歓声が上がっている理由がわかっていないことが多い。この日はたまたまメンステに近くにお席をご用意していただいたことで、肉眼でも北斗くんを捉えることができた。そのお陰で他メンバーの様子も視界に入った。だから北斗くんの後ろでジェシーが感極まり歌えなくなった瞬間を目にした。北斗担だが、その時ばかりは北斗くんの先を見てしまった。個人的に、ジェシーの涙は星屑のような煌めきを持っていると思っていて。だからこそ、その姿を見るとギュッと胸が苦しくなる。ちなみに私がジェシーの涙を初めて目にしたのはTrackONE-IMPACT-の1/7夜公演、SixTONES(ジャニーズJr.)として最後の公演だった。(この話をすると「絶対帰ってくるから一回2020年行ってきてもいい?」と発言することになるので今回は省略)とにかく、円盤にも残っているジェシーの涙は思わず惚れ惚れするほど繊細で目が離せなくなるのだ。そんなジェシーの涙を見ても、隣にいる北斗くんは目に浮かべた涙を溢すことなく、笑顔で歌い切ったのである。



私の中の北斗くんはどこか涙脆い印象がある(周知の事実かもしれないが)。大粒の涙をポロポロと流し、鼻と耳を赤くさせて小さい子どものように泣く。泣き始めると1人でしくしく泣く。光る、兆しで目を真っ赤にさせて泣く。昔樹に泣き顔ブサイクって言われたって鼻を触りながら泣く。
なのにあの場で泣かなかった。あの北斗くんが自分の指針とも表現するジェシーが泣いていても、涙を溢さず歌い続けるとは思わなかった。あの日の北斗くんは目を少し潤ませてはいるものの少し歯を食いしばって笑顔を作り"笑って"いたんだ。ただ、どこか若干無理をして堪えているように見えた。いつも以上に元気に声を張り、笑顔を見せ必死に取り繕う感じがして。ジェシーを挟んだ大我さんとの掛け合いも一生懸命で。あ〜強くなったんだなって。そう思った。これが悪いことでもなくショックを受けたわけでもなく、ただただ強くなったんだなって。その日ホテルに帰って、メモに書き殴った一文が冒頭文である。


これは憶測に過ぎないが、彼の中で泣かないぞという強い意志があったのかもしれない。
そう思ったのは、あの瞬間だけは北斗くんはあまりジェシーを視界に入れすぎないよう意識していたように見えたからである。それは恐らくつられないようにするためだと推測する。大我さんが樹くんの肩を組み、ジェシーを引き寄せた空間に入るのを少し躊躇する北斗くんを垣間見たからだ。
でも、そんな北斗くんの横には世界一優しい心を持った最年少がいた。SixTONESは誰もひとりぼっちにしない。慎太郎くんが北斗くんの背中をポンポンと優しく叩きながら北斗くんまでもを包み込むように中に入ってくれたのである。そこでやっと北斗くんは素直にジェシーを始めとする他のメンバーの顔を少し力の抜けた笑顔で見ていたように記憶している。私が認識している涙脆い素の北斗くんを垣間見た瞬間だったと思う。




2023/4/22 youtube shortsにてジェシーが泣かずに終えた強くなりましたと表現していた北斗くんを見た。その際、やはり北斗くんの中では泣かないことに対して、少なからず強いという印象を持っていることがわかった。やっぱり泣かなかった北斗くんを強くなったと感じたのは間違いではなかったのかも、そう感じた。




2023年4月23日日曜日

来たる SixTONES初単独東京ドームオーラス。私は兼ねてより一緒にSixTONESのライブへ入っているマブの樹担と東京ドームの床を踏んで噛み締めていた。彼女は私よりもずっとずっと所謂歴が長く、私よりも遥かに感受性が高い。やや気分屋ちゃんのところもあるが、とても優しい心の持ち主で尊敬する友人の1人である。( ライブ前「今猛烈にマクド食べたい」というので秋葉原に向かったが、居酒屋チェーン店を見て「やっぱり酒入れていこかな」とか言い出す。私が胃痛で死んでおり薬を飲んでいたので公演後まで耐えてもらった。ありがとう。ちなみに私が横で双眼鏡ロックオンでも、途中でメモしてても、終演後無言でTwitterしてても、ご飯食べてる途中で忘れたくないから呟いていい?って聞いても許してくれる仏みたいな樹担)彼女の想いは計り知れないが、私以上に込み上げるものがあったと思う。(終演後の居酒屋で流れてきた青と夏/Mrs.GREEN APPLEに想いを乗せすぎてしまい、2人で号泣した)
そんな彼女との席は1階スタンドで上手からステージ全体と会場全体を見渡せる素敵な場所だった。ここから東京ドームに立つSixTONESを見納めた。2人で初めて入ったのはホールツアーRough"xxxxxx"神戸初日の夜公演で、そう思い返すと随分と会場が大きくなっていた。


インストで身体を大きく使って煽る北斗くんに馬鹿正直に煽られて、途中で双眼鏡を諦めた。慎太郎くんが円盤なるかもって言ってくれたから信じて双眼鏡を諦めたところもある。ちなみに東京ドームのスタンドはめっちゃ揺れた。正直なところ、樹担と2人で揺れに耐えきれなくて爆笑しながら双眼鏡を諦めた。




この日初めて彗星の空の途中でモニターを見た。6分割された画面の中で水分量の多いキラキラした目で優しく笑う北斗くんがいた。

そう、そこには強さが柔らかさに変わり、優しさを纏った"素直"で"素"な北斗くんがいた。景色を見つめて涙ぐむ北斗くんがいた。

眉毛を下げて幼子のように涙を堪える北斗くんに再会して、あ〜やっぱり変わらないなと安心感を覚えた。その瞬間、涙が止まらなかった。なんだ私ちょっと安心してんじゃんって思った。何でかわからないけどすごく嬉しかった。私は恐らく人間味が溢れる瞬間にときめきを感じる人間であり、アイドルでありながらもアイドルとしての素顔に触れる瞬間を宝物にしたいタイプである。だからこそアイドル 松村北斗として会場の景色に心を動かされ、涙を浮かべつつも優しい顔で遠くを見つめながら歌う北斗くんが見れて嬉しかったんだ。強さを纏った尖った北斗くんも大好きなのは大前提として、これでもかというくらいの優しさが顔に溢れたあどけない表情に心が掴まれた。この表情を抱きしめて生きていきたいと思った。



ライブが終わってから数日経った今でも、やっぱりふとした時に思い出すのはキラキラしたアイドルらしい振付を踊り、幸せそうに柔らかな笑顔で彗星の空を歌い上げる北斗くんなのである。



私はアイドルの松村北斗が好きだから。ステージ上で会場を煽り、自分に酔いしれながら表現し、会場の大きさを考えてダイナミックに身を捌き、話す時には反響で聞こえづらくないか問いかけ、時に光るペンライトの波を見て口をきゅっと結びつつも寒い冬にほわんと心が温かくなるような笑みを洩らす彼が大好きだから。だから会場を眺めて優しく微笑む北斗くんを見れて、嬉しかったんだ。



仮説
どちらの彼も彼であり、彼自身の心情を完全に読み解くこともできず、あの場に居合わせた1オタクとしてしか推察することはできないが、4/21に感じた北斗くんはきっと、メンバーであるジェシーの涙という心理的要因に心が動かされ、4/23の北斗くんはSixTONESとファンだけしかいない東京ドームという環境要因が大きく作用したのではないかと仮定する。勿論相互作用によるものであることは理解しており、その中でどちらの影響が多く出たかを予測した場合の話、だ。前者の要因の場合、北斗くんの中ではより理性が働き感情を抑えた表情になり、後者の要因であれば素直に放出する結果となったのではないか。


なお、ここで伝えたいのはどちらの彼が良かったという話ではない。直近で比較できた2つの表情は似て非なるものだったという事実であり、且つ私の中で鍵をかけてしまっておきたいほど、どちらの日の北斗くんも素敵な表情をしていたということである。


デビューしてからというもの、彼が日々を過ごす中で後悔や悔しさで涙する日があったかもしれないが、ファンとして涙を流す北斗くんを見る機会はほぼ無い状態になった。環境に恵まれていることへ安心を覚えるとともに、彼の中の感情の移ろいがもっと見たいとも思った。
そんな中で迎えた初単独ドーム。数年応援してきた私でさえも込み上げるものがあったし、本人たちにすれば「通過点だから」と言いつつも感慨深い出来事に違いない。久々に恐らく異なる流れで涙を浮かべた北斗くんの表情を見た。強さを感じた日もあれば、私が見てきた北斗くんらしさを感じた日もあった。



どちらの公演も「叶う奇跡この目で見届けたい」と歌いながら自分の目を指差した北斗くんを見た。


「初めて東京ドームに立ったのは09年のKAT-TUNの『Break the records』オープニングはジュニアマンションの最上階の真ん中にいたけど、そこからみたドームの景色は忘れられない」

TVガイド 20190816号

先輩のコンサートに付き、ジュニアマンションの1番上から見ていた景色を、自分たちのファンで埋め尽くされた空間でメンステの0番に立って改めてみた気分はどうだった?55000人全員がSixTONESのファンなんだよ。凄いよ。


これさえももはやオタクのエゴであるかもしれないが、北斗くんが最終公演で見た景色が、北斗くんの心を動かすものだったとしたらとても嬉しく、ファン冥利に尽きるなと思う。
だって、あんな幸せそうに歌ってんだもん。あの景色は北斗くんにとって奇跡に近いものだったのかな。




強くなった、けれど変わらずそこに居た。


初単独ドーム、おめでとうございました。

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