郵便配達
13時に小学校に着くように局を出た。なぜ今日は遅いかと言うと、小学校で年に一度あるお手紙を書いて出す日で、締めくくりに、学校に置いてある昔の型のポストの鍵を開けて手紙を取り出して持って行くことになっている。いつも通る道ではあるけれど、今日はなんとなくウキウキしている。
車を停めて行くともう子どもたちが並んで待ち構えている。1年生から6年生まで10人いるので、ポストから取り出す時に、一応、枚数を数える。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11…。
「11枚ありますけど、先生も出しましたか?」
「いいえ」
住所を見ると東京から東京に出すことになっている。
「心当たりあります?」
「えーっと」
「前に東京からオーケストラの人来たけど、その人やない?」
「あー! 確かに」
家に何か手紙を出す用事があったのだろうか? このポストにまさか入れる人がいるとは思わないから少し申し訳ないけれど、可愛い猫のシールが貼ってあるところを見ると急ぎではなさそうだ。
drive/運転する
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