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数理人口学とか、感染症の数理とか、数理科学って面白い!

「流行っていう現象を数理科学的に扱うっていうのは、もう、100年くらい昔からあるんだよな!」

「”感染症の数理”みたいな話ですか?」

「ああ、それも含むけど、数理科学っていうのは、具体的な事物の時間的な移り変わりを、動的ににモデリングするところから始まるだろ!?」

「ええ、だいたい微分方程式になりますよね!?」

「ああ、平均的に起こることが系の特徴ならそうなるね!www」

「他にあるんですか?」

「前にも、触れたけど、例えば、100点満点のテストを一年で12回やるとするだろ?」

「はい。」

「で、そのテストは、得意な人はすごくいい点が取れるけど、あんまり好きでない人はほとんど正解できないような科目とする。」

「するとできる人は、80点くらいの平均値とるけど、できない人の群れの平均値は、20点くらいとして、できる人とできない人の数がクラスの半分ずつくらいとすると?」

「クラス全体の平均値は、50点くらいになりますね???」

「でも、50点くらいの人は実はほとんどいない。」

「あーなるほど、そのクラスの大体の動向を調べるのに、平均値50点のあたりの”動き”を、1年間、動的にモデリングしても、そのテストの性質というか?どういうテストだったかなどのデータ的な特徴はわからないことになる。」

「なるほど。。」

「他にも、そもそもサンプル数が少なくて、5人くらいで、その人たちはできない人たちばっかりだったりするとな、平均点は、20点くらいの悪問だらけのテストとか言われるよな。」

「サンプル数が少なすぎると、本当の平均から一方向にものすごくずれた人たちの振る舞いが標準的な人たちって見なされその特徴を抽出してしまうことになる。」

「あ、思い出しました。それは、例えば、”遺伝的浮動”のような現象と関わるんでしたよね!」

「そうだけど、そういうことがないような真っ当にいい分布で、平均値の振る舞いが、系の特徴をよく表しているとする。そういう場合だけを考えよう。」

「そうすると、平均値の動的な振る舞いだけを見ていてもそうは間違った結論にならないわけですね!」

「今から、そういう場合だけを考える。」

「で、感染症の広まりみたいなことをもっと一般化して考えた人に、マッケンドリックていう人がいてな、1930年代には、”マッケンドリック方程式”というものを定式化した。」

「それが彼の動的数理モデリングの成果なんですね。」

「そうそう、日本にも稲葉寿先生のような人がいる。下(↓)みたいな本も書かれておるよ。結構、初学者向けに書かれているのに、記述のココロとか、著者の感想みたいなものも折に触れて書き加えられていて、現代的な意味で、佳書だと思うよ。」

「母集団を構成している個体たちの”年齢構造”まで考えるんですね!www」

「まあ、一例としてな。母集団に構造があることが多い。どんな”流行現象”を扱うにしてもね!」

「流行ってことは、アイドルとか、ミュージシャンへの”推し活”みたいなものもそうなんですか?」

「あ、そうそう!お前が、藤原さくらちゃん大好き!とか言って、ライブ行ったりするのが、どんどんいろんな人たちに広まって行くのも、パンデミック現象になることがあるね!www」

「あんまり、ライブ、いけてないですよ。特に、ここ4、5年は!www」

「ま、とにかく、何かの集団が、何かに”感染”して、それが広まって行くいき方を数理的な構造とその機能の面から扱うのが、このようなテーマを数理科学として扱う数理人口学の一つのテーマだよ。」

「何かが流行ってそれに”感染”してく人たちの数の増減って、厚労省管轄ですよね!」

「そうそう。昔から大切なんだけど、数年増え始めると、それをグラフに書いて、まっすぐに定規当てて、5年後には、こうなる!的な予想しかしてなかった時期が長いね。」

「それをもう少し動的に数理モデリングして、その増減を数理科学的な立場からの構造の結果として、観ようっていうのが、”数理人口学”の基本的な考え方にある。」

「内的な増減の原因解析に比べると、もう少し”外側”っていうか?数理的な構造から、何かいうわけですね!」

「そうそう、内側からの原因と、外側からの構造、両方から解析して、上手く折り合ったり、どちらかがどちらかの考えから導ける結論をある部分、補強したりするといいんだよね!」

「なるほど、それはでもいいチームを組まないとできませんよね!」

「そうだね!問題や対象から入って興味が共通する人たちが自然的に集まるとき、いい研究になるように思うよ。」

「進歩に期待してもいいんですかね!?」

「実際、新型コロナではいろいろな人たちが集って頑張ったよね!」

「応援したり、データを集めておられるときは、協力したりしたいものだね!」

「結論の好き嫌いはともかく、より正確な結論を導くには、ある程度のデータ数が不可欠なんだよね!」

「はじめにした話に戻りますね!!!」

「そうだよ。ダイナミクスを微分方程式で扱うにも、たくさんのデータから見た系の特徴が、適切に粗視化された上で、ある種の熱力学平均みたいなものがキチンと存在して、それが元の系の特徴をちゃんと反映していることが重要になるね。」

「数理科学は広い意味の数学っていうけど、結構、深いものだなぁ?」

「ちゃんと考えるっていうのは、そういうことだから仕方ないね。」

「なんでも自分ではできないし、ある程度の議論できる素地は作る必要はあるものの、上手い良いチームができて行くことが不可欠な気がしてきました。」

「天下りでなく、自然発生的なのがいいよね」

「御意です。」

「妾ももう少し、頑張っちゃおうかな??」

「俺は、いつでも姫の味方です!」

「知ってる。けど、ありがとうな!www」

「(いやに、今日は素直だな。)ちょっと怖いです。」

「うるせぇ!」

「そう来なくっちゃ!」

「お前は、ほんまに!」

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