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花まくら

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四季折々の花を”まくら”においた、日々つれづれのエッセイ集です。 毎週火曜、金曜更新。
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#花まくら

タンポポ(花まくら より 014)

 白色のタンポポを初めて見たのは中学生のころだった。中学校の外周を歩いている時、校庭の片…

鬼藤凛
3年前
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菖蒲(花まくら より 013)

 菖蒲、あやめ、カキツバタ、この三つは良く似ている。良く似ているのだが、私の記憶に特筆し…

鬼藤凛
3年前
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胡蝶蘭(花まくら より 012)

 おめでたい花、といえばなんだろうか。まずあげられるのは松竹梅の梅、そして桜あたりではな…

鬼藤凛
3年前
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ホトケノザ(花まくら より 011)

 ホトケノザは、道端に生えている雑草である。春の七草は「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ…

鬼藤凛
3年前
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ハス(花まくら より 010)

 ハスというのは、伝説、逸話、物語に事欠かない花である。まず第一に、仏教と縁が深く、仏様…

鬼藤凛
3年前
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綿花(花まくら より 009)

 私の初恋のお相手は、小学校一年生の時のクラスメイトの浜田君だ。浜田君とは幼稚園も一緒だ…

鬼藤凛
3年前
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キンモクセイ(花まくら より 008)

 キンモクセイがいつの時期の花なのか、改めて考えてみると、記憶が不思議なほど、さだかでない。秋だったか春だったか、初夏だったか、気候のいい時分に咲くという印象は強くあるのだが、じゃあそれが、何月だったっけ?となると急に曖昧になってしまう。調べてみる。九月であった。  キンモクセイの香りは、異世界と繋がる扉の隙間から香って来るような気がする。  私の生まれ育った家には、キンモクセイの木が植えられていた。玄関の塀の影に、こっそりとひょろりと生えていた。キンモクセイの記憶はこの木か

睡蓮(花まくら より 006)

 私の通っていた小学校には、小さな池があった。池といっても自然なものではなく、コンクリー…

鬼藤凛
3年前
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ツツジ(花まくら より 005)

 私が生まれ育った愛知県岡崎市は、車に深い関わりのある街だ。隣接する豊田市が、あの車メー…

鬼藤凛
3年前
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藤(花まくら より 004)

 なんでも、藤の花は酒飲みなんだそうである。  藤の花を、酒に付けておくと、どんどん吸い…

鬼藤凛
3年前
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ハクモクレン(花まくら より 003)

 京の街の西側に、南北を貫く大通りがある。堀川通りと呼ばれるその通りは、広いところで片側…

鬼藤凛
3年前
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カーネーション(花まくら より 002)

 カーネーションと言えば、母の日である。毎年、五月の第二日曜日が母の日と決まっていて、日…

鬼藤凛
3年前
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ひまわり(花まくら より 001)

 保育園に通う娘のロッカーに、ぽちりとシールが貼ってあるのに気が付いたのは、恥ずかしなが…

鬼藤凛
3年前
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