アップスダウンができるようになるまでに必要だった本当の方法論や練習法、コツ(仮)

サーフィン歴5年目のおっさんショートボーダーです。さて、タイトルは嘘です。私もまだアップスできていません。笑 ただ理屈を考え抜いてからでないと体が思うように動かせないタチなので、アップスダウンができるようになるまでに集めたり考えた情報をまとめておこうと思います。ようやくなにか掴めそうです。知識0の初心者から、中級者以上の人にもなにか気づきがあれば幸いです。というか海にいてアップスダウンきれいにできている人を見たためしがありません。サーフィンの1つの壁のように思います。



アップスダウンとは???という基礎知識

アップスダウン動作の理屈

アップスダウン動作の練習上達法

の3点を語ります。



アップスダウンとは???という基礎知識

アップスダウンとは、波のフェイスを上下に使い、スピードを得ることです。またスピードを得ると同時に走行ラインを前、あるいは斜め前にずらすことで、ボトムターンの場所等を調整するための動きです。


サーフィンはボトムターンとトップターンを交互に繰り返して波を乗り継いでいこうとする動き、つまり~の字のような動きです。もし、アップスができないと、等間隔に置かれたいくつかのカラーコーン(規則正しく割れる波)でしか、~の字のターンを乗り継げません。コーン間の幅がずれたり、コーンの置かれる前後左右がずれていて・・・という場合には、スピードをつけておくか、ズレを調整したポジションからターンする必要がある、つまりアップスダウンが必要になるわけです。


汚い図も書いてみました。波を正面から見た図。赤がボトムターン。緑がアップス使用です。極端に言えば、アップスができる人は、赤も緑もどのラインも選べるので、どこのトップを狙ってみることができる一方、ボトムターンだけの人は赤の幅あたりしか狙えません。赤のところで最高に波がブレイクしてくれればいいのですが、そうではないので、自分で割れる場所をみつけて狙っていく、狙う技術が必要になるわけです。

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下の図は、波のブレイクを上から繋いだ図です。途中でブレイクが早くあるいは緩くなり最後はダンパーとそんな波です。極端に言えば、赤ラインは、波のブレイクにタイミングやポジションを合わせられないので、2度目のボトムターンの後失速。一方、アップス使用者の緑ラインは、むしろいったんタイミングを外して、余裕のあるところでターンを決めて終了とそんな感じ。

画像2


アップスダウンは、ブレイクが速い波を抜ける技術、スピードを出す技術等いろいろな言われ方をしますが、その意味がこれで伝わったかと思います。根本的には、ボトムターンやトップターンの為に、スピードとポジションを調整する技術です。


視点を変えて、ライディングしている時の思考で言い換えると、(横にただ走り抜けるよりターンの方が断然時間がかかるので、)ターンできそうな気持ちゆっくりブレイクしそうな当て込みトップターンどこでできるかなー?、ん、ちょっとブレイクはやめだし、とりあえず先のターンの為に1,2度のアップスでスピードつけとこ。スピードがあればターンを急角度にも、上る位置もトップまで行けるし。お、ここならターンに丁度良さそうだ、よしボトムターン狙いで、ここから降りていくぞ!!とそんな感じでしょう。



ミッドレングスやロングボードならば、波が厚くなった(斜度の緩い)場所でも失速せずに乗り継げるので、アップスしなくても、走行ラインを大回りにして厚い場所を通ってからブレイクにあわせたり、減速しても波に置いていかれないのでそういうラインの合わせ方ができるんでしょうが、ショートボード(斜度がないとすぐに失速)ならば、アップスは必要不可欠だと思います。





アップスダウン動作の理屈

よく聞く間違ったアドバイス

・目線が大事

・波に向かってジャンプするような動き

・屈伸運動、お尻、腰の上げ下げ

・板をけるんじゃなく踏む


全てアップスダウンができるようになった人の謎の感想話です。全く参考になりません。これらのアドバイスをまに受けても、できるようにはなりません。以下から、本当にためになったと思う自分の経験や情報を書いていきます。尚、この情報を信じなくても、少しずつでもあなたなりに改善工夫していけば、時間はかかってもいつかは必ずできます。ファイトです。




基礎理論 ~サーフィンと加速、スピードについて~

まずアップスダウンの説明に入る前に、サーフィンの加速とスピードについて説明します。サーフィンにおいてスピード加速とは3種類です。(4種類です:追記)

1、波に押される力、スピード

2-1、波の斜面(フェイス)を降りることでえるスピード加速

 2-2、自らフェイスを上り、また降りることでえるスピード加速

3、波が崩れてブレイクする所の頂上部分の、上から下に押し付ける力の利用(追記)


1は、テイクオフできている方なら十分理解感じているスピードです。しかしこれだと波に張り付いたままで、波と同じ速度しかでません。ミッドレングスやロングボードな乗り方です。2-1は、ボトムターンができるようになった人がフェイスを降りていくときに感じるスピード加速です。2-2がアップスの事です。3はトップターンやらの際に関わってきます。


わかりやすく説明してくれている図を引用します。

画像3

引用元サイト:メンツル https://menturu.net/surf-takeoff/


スピードは3種類と書きましたが、スピードの原理・力は1つです。上の図の通りです。下から上にくる波の力に加えて、浮力や重力等の要因が絡まって、前向きの推力になる。まぁ、細かいことはさておきポイントは2点です。重力(板を抑え込む下方向の力)が強ければ強い程、加速してフェイスを降りていく点。次に、フェイスの斜度、フェイスにいる高さが上がるほど、下方向の力をかける場所が板の前方になっていく点です。



詳しく説明すると、板の浮力やその時のスピードにもよりますが、重心を高くしてボードに乗っている状態から、地面を抑え込むようにボードを抑え込む姿勢(踏ん張る姿勢、腰を落として太ももで地面ボードを押す姿勢)が、フェイスを降りていく加速するということです。前回のボトムターンの記事の説明は間違ってました。すいません。


もう一つ、ボトムターンや後ろ足荷重を推奨されすぎていて、前足荷重や前荷重を全く意識していませんでしたが、図の通り、斜度が上がり角度がつくほど、より推力をえる板の荷重場所は前よりになっていくということです。つまり、前重心です。騙されてました。笑 つまり、うまい人が良く言っていたセリフ、前荷重はダメともよくいっていたが・・・、前足に荷重する、前足を踏む、上半身が前足の上にくる、前傾姿勢になる。という言葉の謎はこういうことです。斜度が高くなるにつれて、フェイスを降りて加速するときに限っては、前荷重寄りになるということですね。次から本題です。レギュラースタンス、レギュラーの波の話です。




アップス(上る動き)

1、横滑り中、つま先側のレールが入っている状態で、後ろ足に荷重してレールを瞬間的に深く沈める。ボトムターンと異なり、弧を描くようにゆっくりじわじわ沈めるのではなく瞬間的に踏む。車でいえばコーナーを曲がるようにじわじわハンドルを切るのではなく、左に路駐している車の発見が遅れて、気づいてさっとよけるために一瞬ハンドルを鋭く切ってすぐ戻すようなそんなイメージです。


2、沈めた直後に抜重する。ボードに欠けている体重を抜く。地面に足がくっついている状態で、足を地面から離さず上に飛ぶような動きのイメージ。膝を伸ばす、上に飛ぶ、屈伸運動する。言葉は何でもいいですが、ボードを抑え込む力を減らします。


ダウン(下りる動き)

3、体重を抜いた後、着地する、荷重して、板を抑え込む力が再び増加する。このとき、前左足の膝の上直線に左肩が来る。つまり、後ろ足で踏んで飛んで?屈伸して?抜重したら、前足荷重で着地します。あるいは、波のフェイススピード状況によっては、そもそも前足荷重寄り(前足の膝の上直線に肩がくるぐらいの)のアップスダウン用荷重の姿勢から、前荷重のまま、後ろ足だけで踏んで板を上げる上がる動きをしている場合もあります。このあたりの理屈を踏まえたうえで、各自ユーチューブ等の動画で確認してほしいです。


4、ただ前に棒立ちで着地荷重するよりも、余計に抑え込む力を加えた方が前へ進む推進力となるので、腰を落として、太ももの力を使って地面を押す抑え込む=踏ん張ります。フェイスを降りて加速します。



ポイントのおさらいです。

レールを瞬間的に強めに入れ、ノーズがトップ方向に向き、トップへ板が上がっていこうという動きをする。そこへ抜重が加わると、板が地面を押す力が少なくなり、波の力や浮力の分だけ、トップ方向に(右斜め前のラインに)飛び出す。慣性の法則があるので、真上に抜重しても、板の上に当然着地します。間違って前に飛ぼうとすると、動く電車の中で前に飛ぶと位置がずれるように、ボードから落ちます。抜重が終わり板に着地する荷重が戻る。フェイスのトップや斜度の高い地点にいるので、スピードを出すために前足荷重寄りにする。むしろ着地のタイミングで前足荷重で着地するような意識だと思います。あるいは、最初から前足荷重よりで後ろ足だけ使った軽い力の板の踏み抜きで、上がる動きをするパターンもあるのかもしれない。単に前に荷重するよりも、板を抑え込む力が推力に変わるので、腰を落として前足の膝を曲げて着地して、前足太ももで地面を抑え込む。フェイスを降りるとともに加速する。





アップスダウン動作の練習上達法

動作が難しいのではなく、斜度が高くなるにつれて前荷重よりに近づいていく。板に下向きの力をより加えて抑え込むことで加速する、こういった理屈があまりネット上で丁寧に説明されていないせいで、できない人が多いだけだと思います。


ボトムターン(レールを入れること、腰を落として膝を曲げてフェイスを降りる姿勢動きの習得)さえできるようになっていれば、あとは上述の理屈を踏まえてみれば、わりとすんなり行けるんじゃないかと思います。自分が習得できて効果的な練習方法がわかったらまた追記したいと思います。



おわりに

最後は駆け足になってしまいましたが、アップスダウンの説明は以上です。早く自分でもできるようになりたいものです。波のフェイスにあわせて加速、スピードを得るということがアップスダウンで習得できれば、アップスしていないときでも、普段のライディングから、前荷重よりにしたり板を抑え込んで加速するという意識が芽生えていき、自然とスピードのあるライディングに、サーフィンにスピードがつく副産物的効果も期待できそうです。


プロのショートボーダーの太ももが太いのは、やっぱり理に適ってるんですね。板を抑え込む動きをしてみると、すぐに太ももがプルプルになりました。そうですね。サーフィンがうまくなるにつれて太ももが太くなる効果も期待できます。太くなりたくないです・・・。



追記

このスピードの原理がようやくわかったところで、ボトムターンの伸びやボトムターンで加速するにもつながる部分がわかった気がします。完全に解明したら詳細を書きますので、今はさわりだけ。ボトムターンで降りる時も、降りるときなので前荷重をギリギリまでして、斜度が落ちるにつれて後ろ側荷重に戻していき、最後のターン開始時点で、ボトムターンができるようになるまで~~で書いたような後ろ足荷重姿勢になる。そして、またターンで上ったら、後ろ足荷重から前足荷重に切り替えてトップから降りる。

言い換えるなら、普段はボードの上に軽く立つ ⇒ ボトムターン=後ろ足荷重姿勢というオンオフの2段階切り替えイメージでしかサーフィンできていませんでしたが、スピード感あるサーフィンにするためには、斜度にいる時々での前荷重。降りていくにつれて後ろ足荷重に滑らかに動かし、また前荷重に滑らかにというグラデーションある動きなんです。いや知ってる人は知ってるだろうに、もっと早くわかりやすく教えてもらないものなのだろうか・・・。

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