ロシアからの天然ガス輸入を代替するのに必要な電力量を推計する
先日、ロシアがサハリン2の権益を接収するとの報道があり、今後ロシアからの天然ガス供給が途絶える可能性があります。
そこで日本の、ロシアからの天然ガス輸入量を代替するためにどのくらいの電力量が必要か推計してみました。
ちなみに、ロシアから輸入した天然ガスはガス会社が使っている分もありますが、その分はロシア以外の国から電力用に輸入しているものを振り替えると仮定します。
2019年のロシアからのLNG輸入量は631万トン。
LNG1トンの熱量は54400MJ(メガジュール)。
631万トン ×54400MJ → 約0.34EJ(エクサジュール)
これを電力量に換算すると944億kWhとなります。
これをどう補うかですが、
下記原子力新聞の記事では2020年の国内原子力発電所の運転状況は、総発電電力量449億7,520万kWh、設備利用率15.5%とあります。
つまり原発の設備利用率を50%までアップすれば年間発電量が約1000億kWh増やせるので、これだけでロシアの天然ガス分をカバーできる計算となります。
出典、資料
天然ガスの取引量 日本ガス協会
https://www.gas.or.jp/tokucho/torihiki/
原子力新聞
https://www.jaif.or.jp/journal/japan/6030.html