\\🚑緊急走行をしてるのに、ゆっくり走る救急車。なんでゆっくり走るの？🚑//

昨日の朝7時頃
マクドナルドのテーブル席で、母と祖母とモーニングをしていた時のこと

話の話題は救急車になり、母がこう言った
『救急車に道を譲る機会はあるけど、救急車がゆっくり走ってたら『はよ行けよー』って思ってたもんな』

『まぁ確かに。なんでゆっくり走ってるか分からんかったら、疑問持つよな』

以前に母と『救急車がゆっくり走る時』について話をしたので、救急車がゆっくり走る理由を理解してくれてる。ただ『なんでゆっくり走るんやろう？』と疑問を抱いてる方は多いハズ』と思ったので、理由を書きたいと思う

ざっと結論を言うと
『重症であるほど、ゆっくり走る』という事

例えば、クモ膜下出血疑いの患者を運ぶとする
クモ膜下出血の死亡原因で大きいのは『再出血』

再出血した時の死亡率は約50%
再々出血をした時の死亡率は80%

なので、クモ膜下出血の患者を搬送する際『早く病院に運ばないと』焦って救急車を飛ばしたら、その分車の振動が大きくなって、再出血する可能性がかなり高くなる

だから極力『揺れない様に揺れない様に』搬送をする
結果救急車の走行速度遅くなる
#運転も凄く緊張感がある
#運転一つで患者の状態を左右する

他には、心肺停止患者を運んでいる時
後部では隊員が立ちながら、心臓マッサージをしている

その時に救急車を飛ばすと、車内の揺れでまともな心臓マッサージが出来ない。結果、心臓マッサージの質が落ちて、助からない確率が増す

他にも、骨折をしている時、脊髄損傷の疑いがある時など、振動を与える事で悪化する可能性が高い時は、普段50キロで走る様な場所でも、30キロで走ったりする

救急車って、トヨタのハイエースを改造している車。おおもとは貨物車であるハイエース＋資器材を積んで車両が重たいので、揺れやすい車

救急車に乗った事がある方なら分かるが、かなり揺れる
でもこの揺れも、運転手による力量が大きい

アクセルをゆっくり踏む。マンホールを避ける。道が悪ければスピードを落として、極力揺れを回避。患者の負担に神経を尖らせて、揺れない運転をすれば、救急車は揺れない。何も考えなければ、大地震くらい揺れる

纏めさせてもらうと、ゆっくり走ってる救急車は基本的に
『重症患者を運んでる可能性が高い』

僕も運転中に交差点に入る際『青信号やのに止まってくれてありがたいな。出来れば早く通り過ぎたいけど、飛ばせないからごめんなさいね』という気持ちになる。それはきっと、全救急隊員がそうだと思う。ただ命より大事な事はない。急ぎながらも確実に運転する

もし街中で、ゆっくり走ってる救急車に遭遇したら、通り過ぎるまで待ち続けて欲しい。ドライバーのその行動が患者を助ける事に繋がる。お願いだけじゃなくて、僕たちももっと技術を磨いて、多くの人を救える様に努力します！