2023 有馬記念 回顧

 結果はドウデュースの完勝。私が事前に選び出していたのはタイトルホルダー、ドウデュース、スルーセブンシーズの3頭だったので、馬券は完全に外した。しかし思考過程はまずまずよかったと思うので振り返っておきたい。
 「ダービー馬は東京が得意」という私たちの思い込みがある。確かにある程度はそうだと思うが、本当に東京が最も得意なのかどうかはレースぶりを見ながら慎重に考察しないといけない。いや、正確に言えば、「東京が顕著に得意で他コースではパフォーマンスが劣る」のかどうかを精査しないといけない。

 中山で強い馬の特徴は、コーナーで差を詰められる(加速できる)タイプの走法をしているということである。見極めはそんなに難しいことではなく、中山の3~4コーナーで騎手が押しても押しても進んでいかなくて直線を向いてからようやく伸び出すようなのが中山下手、そんなことしなくても馬なりで差を詰めていくようなのが中山巧者である。中山巧者の走りの見本としてはディープインパクト、マツリダゴッホ、オルフェーヴルのレースを見ればわかる。

 ドウデュースの京都記念の阪神内回りの走りが、ちょうどそんな感じだった。宝塚記念と有馬記念の関連性を出すまでもなく親和性の高いコースだし、あの走りは中山向きだと思った。天皇賞とジャパンCで目一杯走りきっていないし、上積みもある。

 実際この目論見はそれなりに合っていた。
 大外枠からすんなり2番手をとって進めたスターズオンアースの器用な走りが想定外だった。

 2023.12.27

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?