サクラ

君の唇を冷たい指で優しく触れる。
君の体温を感じるから。
涙で濡れた頬に冷たい頬を優しく寄せる。
君の体温を包むから。

ただ傍に居られたら幸せだった。

冷たい額にその唇を重ねて。
離れて行く君へ。

雨に濡れたサクラを見ると思い出す。