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ドライブインなみまシリーズ

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いらっしゃいませ! この『ドライブインなみま』は、オムニバス形式の小説でストーリー展開しています。お読みいただければ、とても嬉しく思います。
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#創作大賞2023

ドライブインなみま|小説 かつ丼編

紙風船みたいな男だと思っていたら、本当に紙風船だった。それを膨らませて地面へ着地させない…

ドライブインなみま|小説 焼きめし編

夜が漣にゆれる。月光が照らす海面は、てらてらとたゆたい、そのほかは波音しか聞こえない柔ら…

ドライブインなみま|小説 プリン編

だいたい甘くてやわらかいものは、すぐに口の中から溶けてなくなるから信用ならない。アイスク…

ドライブインなみま|小説 うどん編

「はい!息を吸ってえ、吐いてえ、吸ってえ、はい!止めて息んでっ!」 助産師の伊藤さんに言…

ドライブインなみま|小説 ナポリタン編

言葉が螺旋を描きながら私のてのひらへ舞い降りてきた。温かい。触れた瞬間にそう思った。  …

ドライブインなみま|小説 中華そば編

魚の鱗が手の甲と腕にあった。それは透明な瘡蓋のようにピタリと皮膚へ貼り付いている。 「手…

ドライブインなみま|小説 オムライス編

──あーあ、恋に落ちた。 瞬間的にそう思った。幾分高熱に魘された時のように身体が浮遊して地面から数cm宙にいるような心地がする。勝手に高鳴る心臓の波動が指先を揺らし、それを隠すために頸を掻いた。すると、由美子さんが 「たーやん、彼女はリン ユートンさんと言います。明日から一緒に働きますので、いろいろと教えてあげてね。」 と、言うから、俺は緊張をひた隠しにして、もったりとした平静を装いながら 「高梨彰と言います。よろしく。」 と、卒なく自己紹介した。するとリンさんはに

ドライブインなみま|小説 サンドイッチ編

「私の名前は林 雨桐(リン・ユートン)と言います。」 と、茶色のテーブルにある自分が書い…

ドライブインなみま|小説 ミックスジュース編

自分の抜け殻を見たような気がした。空蝉の硬質な殻の内側は、がらんどうになっているような。…