ドライブインなみま|小説 オムライス編
──あーあ、恋に落ちた。
瞬間的にそう思った。幾分高熱に魘された時のように身体が浮遊して地面から数cm宙にいるような心地がする。勝手に高鳴る心臓の波動が指先を揺らし、それを隠すために頸を掻いた。すると、由美子さんが
「たーやん、彼女はリン ユートンさんと言います。明日から一緒に働きますので、いろいろと教えてあげてね。」
と、言うから、俺は緊張をひた隠しにして、もったりとした平静を装いながら
「高梨彰と言います。よろしく。」
と、卒なく自己紹介した。するとリンさんはに