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腐女子来い、受け攻めの概念について教えろください


単刀直入

 BLのカップリング表記ってR18展開になったときに突っ込む方突っ込まれる方の表記しか許されないの? という疑問を抱え続けたままなので聡明な腐女子の皆さんに教えを請いたく存じます。とりあえずX(旧Twitter)のDMあけておくしみんな大好きマシュマロのリンクも置いとくのでここのコメント欄とかも使って教えをぶち込んでくださいお願いします。
X(旧Twitter): @kitanaitanuki
マシュマロ:

左右の概念なんもわからん

炎上はいつだって対岸

 筆者には受け攻めがわからぬ。筆者は百合界隈と男性向け界隈で生きている。顔のいい女や声のいい女を追いかけ、斜陽ジャンルで畑を耕し芋を掘って来た。しかし創作で他人からお気持ちタックルを受けることには人一倍敏感であった。
 カップリング問題、受け攻め問題というのは度々戦争の火種になるらしいとは聞いている。でも女性向けジャンルは私からすると大河の向こう側にうっすら見える対岸なので、そこで火事が起きてることを聞いたとして鎮火した後だったりする。なんか燃えてたのか、こっわ、みたいな。でもBL書くことになると話は別でして。

カップリングの左右固定のイベント

 ずっと斜陽ジャンルの看板じゃないキャラを推しているとキャラのオンリーイベントがあるだけで驚きだが、世の中にはそのカップリングのみで受け攻めも固定という信じられねぇイベントもある。オタクの世界は広大だ。
 その類のイベントに縁あってゲスト原稿を上げさせてもらったのだが、自分のBLカップリングに対する理解がイマイチ怪しい、自信がない。発行物の主催にオーケーをもらえるまで夜も7時間しか眠れないほど心配になってしまう。
 ポケモンスリープで100点を取れるくらい熟睡できるよう、ここでしっかり理解しておきたい。

そもそもなぜカップリングを理解できないのか

BL界の理(ことわり)

 私のBLの先生曰く、

「BLの左右は端的に言うと突っ込む側突っ込まれる側の関係性」

 言い方はアレかもしれんが夜の大運動会における男役女役が受け攻めを確定させる条件のようだ。いくらA君がオラオラ系兄貴でB君が男子校の姫でもBAですと言われた瞬間A君はメス堕ちする未来が確約される。
 このどっちが突っ込む方どっちが突っ込まれる方という関係性はBLの世界観を定める絶対条件で、これが入れ替わってしまうとそれはもう別世界になってしまう。A君がメス堕ちする世界とB君が当然のように抱かれてる世界は両立できない、というのが一般的なようだ。
 なのでこれはBAですと言っておきながらABを疑わせるようなことをかかれると場合によっては宣戦布告と捉えられる。カップリングを違えることは国境侵犯に等しい。故に女性向けBL同人作品ではカップリングを基本的には明記しなければならない。

男性向け界隈における受け攻めは精神性に依存する

 受け攻めは夜の組み体操における関係性だ、と定めると男性向け界隈では当然男性キャラが突っ込む側で女性キャラが突っ込まれる側なので左右が固定される。が、そうではない。
 はちゃめちゃにわかりやすい例を挙げよう。「おねショタ」ではお姉さんが攻めである。「ショタおね」ではショタが攻めである。しかし万が一にも組み体操が始まると「おねショタ」だろうが「ショタおね」だろうが突っ込まれるのはお姉さんの方である。(ショタが突っ込まれるものもあるが一度それは除外する)なら「おねショタ」と「ショタおね」は同じかと言われると、それを言った瞬間戦争だ。
 この例からわかるように男性向けにおけるカップリングの受け攻め表記は肉体関係に依存しない。どれだけショタ君が組み体操でがんばってもお姉さんに「ゆうくんかわいいね♡」されてしまえばお姉さんが攻め、どれだけお姉さんがアドをとっていてもショタ君に「お姉さんかわいいね♡」されてしまえばショタ君が攻めとなる。絶対この二つ混ぜるなよ。
 これをうっかりBLに当てはめてしまうとドセクシー教師にインサートしている背伸びしたい男子中学生が「かわいぞ佐々木♡」されているのを見ると「これはおにショタ」と思ってしまう。これはショタおにらしい。

百合界隈におけるカップリング表記は語呂である

 これをさらにややこしくするのが百合のカップリング表記だ。百合のカップリング表記、略称は語呂がいいものが選ばれがちだ。
 例を挙げると、艦これの赤城さんと加賀さんのカップリング表記で圧倒的に多いのは「赤賀(あかが)」であり、「加賀赤城(かがあかぎ)」はかなり少ない。やはり表記するのに4文字より2文字の方が、発音するのにも5音より3音の方が語呂がよい。「赤賀」のタグがついて投稿されている作品もどう見ても加賀さんが抱いてんじゃんってのもたくさんある。
 そして、「赤賀」のタグがついている作品にも「加賀赤城」のタグがついていることがある。これはどっちのタグで検索しても見つけられるようにという粋な計らいだ。BLでこれやったら燃やされる。
 また百合のカップリング表記にも精神的受け攻めの文化が根付いている。私が最近ドハマリしてるスタレの星ちゃんとカフカさんのカップリングも「星カフ」「カフ星」のどちらでも表記できるが「カフ星」が使用されていることの方が多い。
 もちろん「カフ星」とタグがついてても星ちゃんが抱いてんじゃんなのもあるが、「かわいいわ星♡」されているのでこれは「カフ星」である。カフ星の民はどうあがいてもカフカママに勝てない星ちゃんが好き好き大好き。

男性向けソシャゲの名無し主人公絡みの二次創作はカップリング名の表記すらない

 そうですよね提督、指揮官、先生、ドクター? というのも当たり前で、この手のジャンルの名前がなくて肩書きで呼ばれる主人公は俺の推しを最高に輝かせられるように調律した推しのための存在だからだ。おめーのことは書いてねえ推しのこと書いてんだ。
 こういう場合どう表記されるか。登場するキャラクターの名前のみタグに記載される。陽炎とかVectorとかUMP45とか早瀬ユウカとか生塩ノアとかホルハイヤとか。主人公が女性の場合のみ女性提督とか女性ドクターとか女先生とかタグに記載される。記載がなければ基本的に男性主人公と思ってよい。私のように性別の書き分けがドヘタクソでどっちの指揮官か明記してないこともある、ないよそんなのレアケだよ。
 また先ほど挙げたスタレやみんな大好きFGOみたいに主人公のキャラが立っておりひとりのキャラクターとして確立している場合はキャラクターとしてカップリングタグに名前を記載される。
 じゃけん○○×監督生とかは私からするとカルチャーショックである。肩書きで呼ばれるのにカップリングタグとして成立するのは例外処理です。

私の解けない問題

シュレディンガーの受け攻め

 世の中には持つ者と持たざる者がある。R18作品を書ける能力のことである。私は著しくそれが欠けているためR18が書けない、あれは難しい、書ける人は誇ってくれついでに腕食わせてくれ焼き加減はウェルダンで。
 そこで発生するのが、全年齢版BLはいかにして受け攻めが定義されるか。合体案件がなければUSBオスメスもないわけで、オスメスかもしれないしメスオスかもしれないしオスオスかもしれないしメスメスかもしれない。シュレディンガーの受け攻めの発生だ。
 私のBLの先生曰わく、

「全年齢版の場合、タグに書かれているものが受け攻めを定める」

 つまり、光あれと宣言すれば光あるわけか。でもその光って私の主観ですよね? 読者から見て光なかったら怒られない? この記述はABじゃなくてBAです! ABタグつけないでください! 言われたらどうしよう……とりあえず今のところは私の信じるありったけの攻め要素を攻めに、受け要素を受けに付与して光ってます光ありますと念じている。めっちゃ不安になるのはここです。
 万が一、それ光ありませんと言われたらキャプションに「事後ですさっきまでインサートしてました」と付け加えるほかない。

謎の特殊ケース

 細やかな気遣いは女の子との関係に必要。しかし細かいこと拘るのは嫌われる。古事記にも書いてある。古事記に書いてあってもわからなかったことを、先日私のBLの先生に聞いたのでその回答をここに記す。

Q. 主人公Aくんに対して攻略対象BくんCくんDくんが登場する所謂ハーレムのとき、Bくんが激烈に攻めであってBAとなる。この場合、自動的にCA、DAになるか?
A.ならない。カップリングは常に1対1の関係性で考える。スーパー攻め様でも彼氏の前では受けのこともある。

Q. 彼氏持ちギャル女装青年と少年のやり取りがあった場合、その関係性はおにショタで正しいか?
A. ショタおにである。なぜならギャル女装青年には彼氏がいるため。
Q. 我々の業界でギャルは攻めの接頭語なんだけど……
A. うーんでも彼氏いるし彼氏攻めっぽいし

結論、今この谷

なんもわからん

 そういうわけで、私に受け攻めの考え方を教えてくれますか?

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