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これから家が燃える人向けnote~戦後処理編~

今まさに家が燃えてる忙しい人向け今北産業

  • 罹災証明書には全部書け

  • 売れ残りの同人誌は火災保険で補填された

  • メラミンスポンジと作業着用洗剤は神

ここからが本当の戦いだ

 あらすじ
 お隣さんのうっかりで住んでた部屋が燃えてしまった! これからどうなっちゃうの~?

 正解は片付けと記録の日々でした。

罹災証明書

 まず、火災に遭ったときには罹災証明書というものを発行することになる。これは「我が家はこの度の火災でこれこれの損害を受けました」というものを消防署に提出して火災保険やら(罹災証明書の提出を求められることもある)会社のお見舞いやらに使う大切な書類である。これがないと何も始まらない。
 という話を私は急遽泊まりに行った実家で、火災経験者の母に聞いた。ついでに母からのありがたいアドバイスを二つばかりここに記録しておこう。

「罹災証明書には捨てる物も洗えばなんとかなりそうな物も被害に遭ったものなら全部書いていいし、燃えたものでなくて煤で汚れた物も書いていい、とりあえず全部書く」
「現場の写真は撮っておくと保険の申請の時に役に立つ」

 ここで運が良かったのは主要な家財道具の記録を旦那さんがとっておいてくれたことだ。よっマメな男!
 これを元に「どんなものがいくつあっていつ頃買っていくらだったよ」の記録を作る。家族がいるならドライブのスプレッドシートなどの共同作業のできるツールを使うといいだろう。
 
いつ何を、なんてことを覚えてなくてもオンラインショッピングで買った物は購入履歴をたどると出てくるので活用しよう。私の煤を被ってどうにもならなくなったドライヤーはAmazonくんが情報を持っていた。
 旦那さんは漫画大好きボーイだったため天井までの本棚にびっちり、それから段ボール箱何箱かにびっちりの漫画を持っていたが、これも目録を持っていたのである程度はなんとかなった。私もそこそこ本を持っていたが目録は持っていなかったので無事に苦労した。収集癖のある人は目録を作ろう。本は「少年誌」「青年誌」「ムック本(TRPGのルールブックのカテゴリはこれ)」「同人誌」といった大きさで分けて報告するので、大まかなカテゴリに分けておくとなおよい。
 オタクが気になるのはコレクションと発行物だ。全部書いていいとのことなので、当然ながら被害に遭った在庫は罹災証明書に書いていい。そういうわけなので私は発行した文庫本みてぇな同人誌の在庫(29冊)を罹災証明書に入れてもらった。保険屋さんの裁定に依存することだが、この同人誌在庫は保険が下りたので私の発行物は完売です。

それにしても漫画の数がすごい

 こうして出来上がったリストを提出することで罹災証明書が手に入る。冒頭にも書いたように罹災証明書は保険の申請やら会社のお見舞いやらに使う。なので、罹災証明書.pdfにして保存しておくととても便利だ。時代は電子化ですわ。

片付けはマジクソ

 書類を作るのに平行してやらないといけないのが火災現場の片付けだ。きれいさっぱり片付ける、というのではなく、いるものいらないものの選別になる。
 片付けをするに当たって使ったのは以下のものだ。

  • 煤汚れがつかないように指先がしっかり覆われる軍手

  • ガラス片を踏む可能性があるため底のしっかりした汚れてもいい靴

  • 腕や足に煤汚れがつかないような長袖長ズボン

  • 放水した部屋は電気を止めてあるのでしっかり明るくなる懐中電灯

  • ピックアップしたものを入れる袋

 台所回りといったガラス片が散らばっているところは手を出さないようにしよう。グラスなんかはバリバリなので怪我をする。私達の場合は台所が隣家ともっとも近かったためそこの被害が一番大きく、近付くのは無理だなって感じだった。
 今回(次回はなくてよい)洗えばなんとかなったのは、押し入れの中に仕舞われていた服、火元から遠いところにあったぬいぐるみ、分厚くない服、ビニール製品などなどであった。逆にどうにもならなかったのが、分厚い服、火元から近いところにあった服、水を被ったぬいぐるみ、変色しやすい服、であった。
 洗えば何とかなる衣類は作業着用の洗剤で二度洗いをしてビーズタイプの芳香剤を入れたら煤臭さは取れた。煤汚れは油汚れなので、作業着用の洗剤だとしっかり汚れが落ちる。しかし、変色しやすい服はどうも匂いを吸いやすいらしく、何度洗ってもダメだった。
 ビニール製品に関しては一度食器洗い用の中性洗剤で洗うとよい。そこから先は水を含ませたメラミンスポンジでゴシゴシする。そうすると黒っぽい煤汚れが落ちてくれる。旦那さん曰わく、メラミンスポンジは神、だそうだ。
 電気製品は割となんとかなる。私が慌てて置いてきた仕事用のパソコンは元気であった。しかし、1ヶ月ほどしてから判明したのが煤で汚れると金属が腐食される。パソコンはどういうわけだか元気なのだが、残念なことにテレビが壊れてしまった。あとはカバンのチャックが動かなくなったりする。
 いけるかなーと思ってピックアップしてきた金属の含まれる製品がダメになっても強く生きよう。私は就職時に親に買ってもらったカバンを修理に出そうと思っている。

これから家が燃える人向けnote~そして復興へ…~」へ続く

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