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豊崎由美さんのお話を聞いて→ご機嫌であることと自分の意見を持つことは両立する。

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さて、8月18日の第3回ことばの学校http://eigabigakkou.com/course/language/outline/ で、書評家の豊崎由美さんのお話をZOOM上で伺いました。お一人で1時間、佐々木敦先生との掛け合いで50分ほど、質疑応答に2時間弱。19時半から23時までのやりとりで、お伝えしたいことは多々ありますが、一つ挙げるとしたら、今日のタイトル通りです。

「性格造形として、嫌な人物が出てくる小説は別として、機嫌のいい文章を書くライターがいいし、書評でも講演でも、期限のよさは雰囲気が滲み出る。だから私はニュートラルな状態で文章を書くことにしている。怒っていてもダメ、ハイテンションでもダメ。書評で好きな本を褒めていると、気持ちが良くなってきて、いくらでも褒められる。すると脳が興奮してくる。そんな時には一晩置いて、自分を落ち着かせることにしている」というようなことを、豊崎さんはおっしゃいました。

ポジティブ心理学の分野でも、「ごきげんな人は10年長生きできる:ポジティブ心理学入門」坪田一男著 2012年 文藝新書 といった本がありますし、「笑う門には福来る」「病は気から」「ものは考えよう」という言葉が私は大好きです。

そして、豊崎さんがおっしゃる「機嫌のいい文章を書く」とは、イヤイヤ、とか、内心思っていることと裏腹なことを書くのではない。まして人や社会を恨んだり嫉妬したり、人のせいにしている前提で文章を書かないということだと思います。そして、ニュートラルな、穏やかな心持ちで書く。

私も普段から微笑と穏やかな心持ちを目指しているので、おおいに賛同します。

それと同時に、豊崎さんは、お話の中で何度も「●●は嫌いなんです」とおっしゃいました。8月18日21時15分ごろ、最初に質問の手を挙げた私が、「豊崎先生」と呼びかけたところ、「先生はやめてください。先生は嫌いなんです。社長と呼んでください。そういうあだ名なんです」と言われ、びっくりしながらも従いました。その後もちょくちょく「◆は嫌いなんです」「▲は嫌いなんです」とおっしゃり、面白かったです。

ご機嫌であることと、自分の中でのこだわり、「○が好き」なだけではなく「●は嫌い」もはっきりすることは、両立できる。豊崎先生は文学賞をメッタ切りというトークイベントも定期開催されているので、普段からそういうことを口に出されていらっしゃるのでしょう。実にカラッとおっしゃるので、嫌味がないし、「そうなんですね」と受け取れます。しかも、それはあくまで人にもその価値観を無理強いするのではなく、「私は」という表明なので、潔いというか、爽やかでした。

私は、「ご機嫌であろう」とするあまり、嫌いなことを公言しないばかりか、できるだけ考えないようにしてきました。もちろん状況によっては、口に出して言わない方がいいことも多々ありますが、自分一人の中では、苦手なものは苦手、嫌いなものは嫌いとハッキリしていて構わないのだと、今回のお話で、少しラクになりました。

豊崎先生は、今後YouTubeでも本の紹介をしたいとおっしゃっていて、佐々木先生ともバーターでYoutubeでの対話をしましょうとおっしゃっていました。ぜひ、試聴したいと思います。

「豊崎由美」でYouTubeで検索したら、2021年7月の文学賞メッタ切り!が出てきました。冒頭の写真 →https://youtu.be/1dYpNLXaPsk  これとは別にご自身だけのYouTubeチャンネルをお作りになるとおっしゃっていたので、楽しみにしています。

ちなみに、ことばの学校の主任講師である思想家の佐々木敦先生は、「佐々木敦」でYouTubeで検索したら、2017年の高橋源一郎×菊地成孔×東浩紀×佐々木敦【ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第2期最終講評会】「『XX批評宣言』を起草せよ。」https://youtu.be/z5poby7KrB8

というのが出てきました。佐々木先生も、ご自身のチャンネルをお持ちだとおっしゃっていたと思うので、そのうち、教えていただけるとありがたいです。

それでは、今日も皆様と共に、充実した1日を。

コバヤシ アツ/ 喜多見明日香


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