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第5回 防災講演会〜わがまち(北区)の防災〜

 京都市北消防署で開かれた防災講演会に参加してきました。この回では、取材よりお手伝いがメインとなります。
 この活動を機に取材だけでなく、北区民の方々とこれからも多くの活動に参加していきたいと思います。
 ここからは、防災講演会での内容を簡単にではありますが、共有できたらと思います。

<午前の部>「マンション防災研修会プログラム」
 午前の部では、「マンション防災研修会プログラム」としまして、講師の方々による研修会が実施されました。主に、地震のメカニズムなどを学びました。
 私自身、兵庫県の神戸寄りの出身ですので、平成7年に発生した阪神・淡路大震災の影響から、学校等で、地震などの防災学習について深く学んでいるつもりでありましたが、研修内容を聞くことによって、まだまだ足りていないことがあることを再認識させられました。

「研修会の様子」

<午後の部1>「アウトドア防災講演会プログラム」
 午後の部では、講師であります、アウトドア防災ガイドの「あんどうりす先生」による講演が実施されました。講演テーマは、「搬送の方法」〜古武術を使った救助や搬送方法、軽くなる持ち方~、「暑さ・寒さの対策」、 「車中泊や避難所での生活」、「トイレ対策」等です。
 講師の「あんどうりす先生」についてご紹介させていただきます。


<あんどうりす 先生>
→東京都出身で、1995年に当時居住されていた兵庫県で阪神・淡路大震災に遭遇されました。その被災体験を経て、アウトドアのスキルには自然と共に生きる「命を守る」知恵がたくさん詰まっていることに気づき、実践。これを防災・減災の視点でお話をされたたところ好評を得て、2003年から全国で講演活動を展開されております。
 また、子育てグッズやアウトドアグッズ、そして流行しているファッションも防災・減災に使用できること等を紹介し、「災害への備え」に頑張りすぎることなく、四季を通じて毎日の暮らしを楽しく豊かにしていけたら、図らずも「防災・減災」に取り組めているという分かりやすい内容が好評の講師であります。

あんどうりす先生

 この講演を通じまして、身の回りのものをうまく活用することで、防災に役立てられることを教えていただき、参加者の皆様をはじめ、我々学生メンバーも驚いていました。。

<午後の部2>ワークショップ
 ここでは、大宮交通公園内にある防災用具の紹介や、使用法などを実際の用具で説明を受けました。主には、「マンホールトイレ」と「かまどベンチ」の使用法について学びました。
 マンホールトイレは、雨水を活用し、洗浄できるようになっており、衛生環境を清潔に保つ仕組みとなっております。もちろんプライバシーを守ることにも重点が置かれているため、避難生活のストレスをできるだけ軽減できる形となっております。

マンホールトイレ

 かまどベンチでは、座席の部分を取り外すことで、かまどに様変わりするという作りです。今回は、このかまどベンチを使用し、温かい飲み物を提供していただきました。ありがとうございます。

かまどベンチ

 これらの防災用具が公園という地域にとって身近にある場所に常備されているということで安心感があります。また、被災時や避難時に、体調を崩されることがあるそうです。それは災害が非日常であるため、それだけ心身的に負担が生じてしまう場合があるからです。その負担をできるだけ軽減することがこれからの防災に求められていることであるとも思いますし、公園という場所がその機能を兼ね備える場所であると思います。

<インタビュー>
 ここでは、参加者などからお話を伺ったので紹介しようと思います。

参加した大学生A
→防災を他人事であると思っている節があるので、自分ごとに置き換える必要がある。

参加した大学生B
→紐で赤ちゃんやペットを運ぶ方法の実演が印象に残りました。学べてよかったです。防災グッズの使い方をしっかり知っておく大切さを改めて実感しました。

あんどうりす先生
→転倒対策の家具固定について、賃貸物件ではなかなかできない(原状回復義務があるため)が、実際は家具をネジ等で固定しても原状回復義務はありません。また、現在賃貸物件に住んでいる学生を対象に、原状回復義務を理由に家具固定ができないという人がどれほどいるのか調査しています。
 大学生の方には、非常時に学校でのトイレ対応についてしっかり考えてもらいたいです。

白瀧さん(北区自主防災会連絡会会長)
→自主防災会やイベントを開催した背景には、過去に学区の方々が防災に関してあまりにも疎遠であったことがあります。自主的な防災訓練も実施はしていましたが、まさにその時、阪神・淡路大震災が発生しました。
 そこで、防災士の資格を取得し、もっと地域の方に防災の意識を広げ、防災について理解してもらおうと考えました。
 学区ごとの防災に関するマニュアル作りを徹底しました。
 防災についてもっと考えて知ってもらいたいという思いから自主防災会を通じて、今回のようなイベントを開催するようになりました。
 また、北区が今後も存続していくには年代を問わずみんなで街をつくり、維持していく「共生」の考え方が必要です。近年は空き家も増えてきたため、若い方に活用して活動の場にしてもらうと、空き家の有効活用もでき、地域の活気も溢れ、まちや北区にも活気が溢れるなどといったこともできると良いと思います。

<感想>
 今回は、お手伝いがメインでしたが、その中でも防災・減災について多くの学びがあったように思います。
 防災という目的のために多くの人々が参加し、私自身もその目的のもとで北区の特徴でもあります「つながり」を得られた瞬間であったように思います。
 災害がないことが理想ですが、その「つながり」をもとに、防災・減災へ活かしていけたらと思います。
 最後に、白瀧さんをはじめ、参加者の皆様、ありがとうございました。

北区盛り上げ隊  山戸龍徳