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読書備忘録21

かなりサボってしまった…。久しぶりの投稿。

この本に求めていたこと

過去の失敗を蓄積して、もし自分が同じ境遇に至った時に反面教師として使えるように、知識として吸収したかった。

感想

これだけ規模が大きい事業部を複数もつ企業は、「社長」になることも人事の一つ。過去に○○さんに引き上げてもらった恩があるから、○○さんの意見は必ず聞かなきゃならん。逆に○○さんには過去、煮湯を飲まされたから、経営陣から退席してもらわなあかん。社内抗争が避けられない。社内を見て判断しなければならない現実がある。市場の未来やビジョンといった、本来経営者が示すべきものがあるが、それは理想論なのかもしれない。これだけ規模がでかいと、経営者になったといえども、常に社内を意識して経営判断をしていかねばならないことに、「情けない」といった感情ではなく、「どの大企業も同じことが起きている」と思った。
また、出身事業部に思い入れが強いほど、誤った信念を持ち、誤った経営方針をつくり、誤った商品設計に繋がる。今、全社が置かれている状況を数字で見えることはできたとしても、情が入ってしまう可能性は大いにありえる。一方で出身事業部以外の事業部の製品や、その市場の未来には全く無知であるケースである。
事業に熱い思いを持つことはいいが、その熱い思いが足枷になり、正しい経営判断ができていなかったのがシャープの経営悪化の一つの原因だと思う。

大規模な事業部を複数持つ、大企業ほど、経営が傾いてきたときには、冷静に全社を把握でき、ドラスティックに経営判断できる人材が経営者になる方が傷口は浅く済み、立て直す時間は短くて済むのではないかと感じた。

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