0.1秒で飽きる毎日が突然輝きだしたんだ

忘れられない元彼の香水を買いに行ったら廃番になったと伝えられた。

付き合ったのは丁度去年の今頃。
同い年の、同じアルバイト先で働いている社員だった。


去年の自粛中、本当に急に彼のことが気になりだした。
そのタイミングで深夜散歩のお誘いが。
5時間も酒を片手に散歩してやっぱり気が合うなと思った。
気付いたら彼の家にいた。
『腕枕嫌い?』
「嫌いじゃないけど...」
『おいで』
全女子はスキピからの『おいで』に激弱なのだ。
健全に添い寝をして、夕方、彼の出勤前にのそのそ起き出して。
私はもうこれはイケるぞと確信を得ていたのでグイグイ攻めた。

『ドキドキする』
「ふーん、なんでドキドキするん?」
『わかんない...』
「ふーん、分かんないの?」
『好きかもしれない...』
「ふーん、かもしれないなんだ」
『や...好き...』
「じゃあどうする?付き合う?」
『付き合う..,』

文字に起こしたらなんだか気持ち悪いけどこのやりとりは今でも覚えている。
言わせたもん勝ちや!と思いながらこんな流れで付き合った。3年ぶりの彼氏だった。

アルバイトと社員の恋愛は一応禁止されているので、私達はアルバイト以外の仲良い一部の子にだけ報告してこっそり交際をしていた。後にバレたが。

只でさえ交際1.2ヶ月目なんて楽しいのに、自粛中でお互い暇だったのでほぼ半同棲&デートしまくりの日々を送っていた。

彼は釣りが好きで、私は海が好きだった。
運転も音楽も好きだからよく車を飛ばして彼の釣りに付き合っていた。

交際2ヶ月目で彼は地元に帰った。私の住まいからは片道6〜8時間はかかる。
遠距離恋愛なんてしたことないし、私の悪いところだが被害妄想や悪い妄想が止まらなくなった。

と言っても浮気されてるんじゃないだろうか、ではなく久し振りに会えたとして生理被ったらどうしようだとか、遠距離が終わったら別れやすいってよく聞くなとか、男女の脳の違いによる価値観の違いについて当てはまるなあとか...。

本当は今年の4月から彼の地元で一緒に暮らすことになっていた。
そのことも彼は軽く考えて私を呼んでいるようにしか思えなくて。
私は住み慣れたそこそこの都会も仕事も友達も全て捨てて行くのに。

「彼の地元に行きたい!」ではなく「行かないといけない」と思ってきた頃。
チリツモで倍満クラスの鬱になった。
一日1時間程しか眠れなくなった。
バイトにはなんとか行けたけど仕事も慣れてるからギリギリこなせる程度。
人に弱さを見せない私が初めて親友に「死にたい」と連絡した。初めて充電コードで自分の首を絞めた。

彼にはやんわり「今ストレスで体調ヤバいから連絡できない」と伝えていたが、嘘だと思われていたのだろうか、上手く伝わっていなかったのだろうか。
その5日後に「別れよう」とLINEが来た。
私も承諾してあっさり終わった。
去年の8月頃だったと思う。

別れた時は正直肩の荷が降りたと思った。
実際その後すぐ鬱も治った。
ただ本当に人と話せる状態じゃなかったから、伝えたかったことを伝えられないまま別れたことによる不完全燃焼は大きかった。
そして別れたあるあるの良いところ、楽しかったことしか思い出せない現象。

春の匂いで泣きそうになる。
初めて散歩した日を思い出すし、海に行っても彼なら釣りしたいとか言うんだろうなとか。

先々月なんか5回も夢に出てきた。忘れられないのだ。
新しい彼氏が出来ればあっさり忘れられるんだろうけど。

思い出したらしんどくなってきたので寝ます。

ちなみに今日のタイトルは、彼と付き合う前にたまたまカラオケで一緒に歌った曲。
恋人になってから「春恋に落ちてとか俺らみたいな曲だね」と話してた曲。

あなたと一緒に暮らそうと貯めていたお金で実家を出て今の生活があります。
遊びに来て欲しかったな。

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