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活動記録(番外編)6月号#28

 活動記録(番外編)へようこそ!番外編では、”サブ”ゼミナールとして活動している、金曜日5限の合同ゼミなどの活動についてご紹介しています!
 6月の合同ゼミもほとんどオンラインでの開催となりました。2~4年生に共通してこれからの活動に役立つ内容をディスカッションしながら勉強しています!

 それでは今月の合同ゼミの様子をどうぞ!

【「質的社会調査」を勉強する会 】

 先月の『「論理的」を勉強する会』は一旦お休みして、今月からは「質的社会調査の方法」(岸正彦・石岡丈昇・丸山里美 著)を読んで勉強しています!質的調査について全3章で構成されていますが、今回は序章~1章の内容を取り扱い、ゼミ生皆で議論しました!!

<記:てんどんどん
 この本の中では、フィールドワーク、参与観察、生活史調査の3つが質的調査方法の一部として取り上げられていますが、その前に「そもそも質的調査とは何か」、ということについて序章で勉強しました。

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 本書では、質的社会調査を学ぶにあたり、まず、その調査の舞台である社会学や社会問題についての定義から話が始まります。私たちも、この部分の議論から始めましたが、社会問題とは人間が「社会問題だ」と認識したものがすべて該当するものなのだと理解すると、そこに衝撃を受けつつも確かにそうだなと納得もできました。テレビやインターネットでよく耳にする何気ない言葉だからこそ、その定義や意味するところを改めてよく考えることで理解が深まるなという発見がありました。

 質的調査を学ぶために、それとは対照的な調査方法である量的調査についても概要を学びました。量的調査は、すごく簡単に理解してしまうと「数字を使う調査方法」となります。科学的であるからこそ信頼性があって「はっきりしている」ことが特徴的ですよね。ひとりの人について深く詳しく調査するのではなく、たくさんの人を相手に同じ条件で調査することで数が根拠となる科学的なデータを得ることができる、と理解できました。量的調査には、「統計学」が大きく関わっていることも議論の中に出ましたね。全員について調べなくても、偏りがないように、などの条件を満たしてある程度のデータ量が得られれば全体の傾向をつかむことができることから、「統計学ほど画期的なものはないんだよ!」と先生も仰って、ゼミ生も皆納得の顔をしていました!私もすごくおもしろいなと思います。

 さて、このような量的調査とは違った調査方法であるのが質的調査です。量的調査のメリットが、たくさんのデータ量を得ることができることなら、質的調査のメリットは一つずつの事象について深く詳しいデータが得られることです。

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 議論の中では、一つひとつの事象にコミットして調査をしていくことから、「量的調査に比べて信憑性が薄いのでは?」というような意見も上がりました。私も、CMなどでよく「※あくまでも個人の感想です。」というような但し書きが入るように、一人の人の意見などを調査したところで結局、そのような人もいる、としか解釈できないのではないかなと考えていました。しかし、もう少し学習を進めて1章のフィールドワークの部分を学んでいる最中に、ものごとをより深く掘り進めることで、共通した本質が見えてくることもある、ということを学んで質的調査の意味するところや有用性を感じることができました。さらに、量的調査のように精密な調査をするためには、まず、質的調査によって大まかな概観の中から知りたいことを抽出する必要がある、という本書の内容から、質的調査は量的調査の根本にあるものなのではないか、という議論に発展したのを見ていて質的調査の重要性を実感しました。

 量的調査と質的調査、それぞれの良いところを活かしながら調査をしていくことが重要だなと思います!

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<記:ペンギン
 私がこの勉強会で学んだことは、自分が調査したい事柄を明確にし、その本質に辿り着くために、量的調査と質的調査を活用していくということです。
 量的調査と質的調査それぞれの特徴やメリット、デメリットについて意見を出し合い、理解することができました。大切なのは、どちらの調査方法が優れているのかではなく、自分が調べたいことや調査の軸を明確にすることであり、調査の目的に応じて量的調査と質的調査を組み合わせていくべきことであると考えました。

 議論をしていく中で、色々な意見や考え方を聞くことができました。自分とは異なる意見を聞くことで、改めて考え直したり、新たな疑問が生まれたりと、一人で考えているだけでは出てこない考えが生まれることが、議論を行うことの重要性であり、面白さであると感じました。今まで一つの物事について深く考えるということをあまり行ってこなかったので、ゼミに入って学ぶことの新たな形に出会うことができたと感じています。
 また、私は自分の意見を分かりやすく、端的に伝えることが苦手なのですが、それを克服したいという気持ちで議論に参加しています。話している途中で、自分が何を伝えたいのか、分からなくなってしまうことが時々ありますが、ゼミでの議論を通して以前より、少しずつ、意見がまとまるようになってきたのではないかと思っています。そして議論を通して他のゼミ生の意見を聞くことで、話の組み立て方や表現方法など学べる部分がたくさんあるので、他のゼミ生のいい所を吸収していけたらと思います。このように他のゼミ生から学べるというのもゼミ活動の良さであると感じました。

 また、本書の内容から発展して、インタビューや質問をする際には、質問内容について十分に調べておき、関心を持っていることが相手に伝わるように接することが重要であるということや、効果的なメモの取り方、そしてその練習のために普段の授業でノートテイキングのスキルを高めることが大切であるといったことも学びました。このように、社会人になるにあたってどんな能力が必要なのか、またそのために大学生の今、何をすべきなのかということについても知ることができたので、今回学んだことを意識して、これからのゼミ活動や、普段の授業に取り組んでいきたいです。そして、社会人になるために必要な能力を少しずつ身に付けていけたらと思います。

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 今月の活動記録(番外編)は以上です!

 勉強会の内容自体からもそうですが、議論の中で何かを説明したり表現したりするというような実際の行動からも多くのことを学び取る機会にしていきたいですね!

 それでは、来月号でお会いしましょう!!

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担当:てんどんどん、ソロモン


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