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第128号 Planetary Health(SDGsの一歩先へ)

2024年2月6日

2月4日、立春の日に東京で開催されたPHR普及推進フォーラム2024に参加してきました。

登壇者は、厚労省・経産省・総務省のお役人、民間企業の代表、大学の教授、といった多種多様な面々で、話題も多岐にわたり大変勉強になりました。

どんな内容だったかは別の何処かの機会でお話しするとして、今回はその中で触れられた「プラネタリーヘルス」について、私の触手に触れましたので皆さんに話題提供致します。

(以下、長崎大学のホームページ内にある動画を元に文字お越し致しました。)

プラネタリーヘルス ーSDGsの一歩先へー

「地球は大きいと思う?」と聞かれたら あなたは何と答えますか?

「そりゃあとても大きいでしょう」 と直感的に答える人も

「飛行機で8時間も飛べばアメリカに着くのだから 意外に小さいのでは」 という人もいるでしょう

最近の科学の発展から見えてきたのは

人間の活動の大きさに対して 地球は意外と小さい ということです

人間のさまざまな活動は 地球温暖化 感染症の蔓延など 地球に爪痕を残すようになってきています

長い間 人間の活動にとって十分に大きい存在だった地球

文明の発達によって 私たちは便利な生活を手に入れて 現代の社会を作り上げました

しかし 人間の活動範囲が広がるにつれて

私たちにとって大きかった地球は いつのまにか相対的に小さくなり

地球を人間に例えると 病気を発症し 治療が必要な状態になっています

地球の健康が危険な状態になりつつある今 プラネタリーヘルスの実現が求められています

プラネタリーヘルスは 直訳すると「地球の健康」ですが

プラネタリーヘルスとは 私たち人間がこの地球上で健康に過ごしていくために

他の生物や自然とともに健康な関係を維持していく必要があることを深く学び

私たちの行動を変えていこうという考え方です

そして 同じく持続可能な社会を目指すという SDGsの さらにその先を見つめています

水・大気・生物のみならず 食料・化学物質・病原体など あらゆるものがハイスピードで循環する現代

地球上で起きている各問題は複雑にからみ合いながら 地球全体の安定を揺るがす要因として数多く発生しています

例えば 飢餓を解消するために 森林を切り開いて 農地に転用したとしましょう

この場合 食糧問題というひとつの問題が解決する一方で

動植物の生態系の破壊や 地球温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収量が減るなど

マイナスの影響が及ぶかも知れません

私たちの行動はすべて他の行動と連鎖しています

特定分野への対策が 他の分野では悪影響となるなど

直接環境に影響していないように見えることも 間接的に関与しているのです

そこで 気付かない間に地球の健康がむしばまれていることに警鐘を鳴らし

社会や地球が抱える課題に みんなで知恵を出し合って 新しい知を作っていこうとする

プラネタリーヘルスマインドが重要になってきています

それぞれが特定の立場にとらわれない多面的な視点で 課題に向き合い 試し 新たな解決策を求める

時代や思考の流れの中で生まれる 新たな視点も取り入れるなど

しなやかな思考で 新しい知を探求し続ける そんな一人ひとりの挑戦が需要なのです

プラネタリーヘルスと聞くと 少し大きすぎるテーマと思う人もいるかもしれません

しかし 今の地球の不健康は まだ私たちの科学が及ぶ範囲にあります

すなわち 今が重要なのです

人と人が依存している自然システムが 将来にわたって継続し繁栄するために

さまざまな話題がどのようにつながっているのか 想像してみてください

そうすることで プラネタリーヘルスが実現される 未来の姿が見えてくるかもしれません

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