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出張メシ017 静岡県島田市 洋風Cafe ぐるまんず ぐるまんずランチ 1150円

2019年7月5日

 「洋風」「Cafe」も、一般的にはおやぢの昼飯NGワードでしょう。
 洋食でもない、レストランでもない中途半端さ。なんだよ「風」って。一見美人風かよ。
 付加価値ばかり高くて本質を見失ったランチが出がちなオシャレさ。
 やばい可能性が高いという、いい加減な日本語を使いたくなるほどなんですが。

 いや待てよ、洋風のくせに店構えがちょっと重くないか。
 Cafeにしてはオシャレじゃないぞ。
 窓際に置かれたメニューには、「牛ヒレステーキのボルドネーズ 5500円」の文字も。

 何かが気になりませんか?

 ああやはり。
「ぐるまんず」、予想を大きく裏切ってくれました。

 定番らしい「ぐるまんずランチ」1150円。慈しむようにいただきました。

 野菜スープはトマトの香りが強め。

 サラダは(おっさんなら分かるだろう)昔のレストランでよく出た「コンビネーションサラダ」の味。


 メインのハンバーグは、注文されてからパテを叩き始めてました。

 デミグラスソースはなんとオリジナル。
 ケチャップも中濃ソースも使ってない、フォンドボー入りで赤ワインの渋みがほんのり漂うタイプで。
 誤解を恐れずに言うと、子どもが嫌がるデミグラスソースかも。
 中までしっかり火が通っているのにほんのりピンク色のハンバーグは絶妙。
 「つなぎ入り上等、玉ねぎ入って何が悪い、本格的でなくて結構」と思っている私ではありますが、本格的で美味しいと感じました。

 しかもBGMはカウント・ベイシー楽団のライブですよ。
 蕎麦屋さえジャズを流す時代ではありますが、なぜかビッグバンドをかける店はほとんどない。
 ううん、味がありまくり。

 聞けばマスター、静岡のレストランでずっと働いていたのですが、ご家族の関係で地元島田市に戻り、10年前にこのお店を開いたとか。
 デミグラスソースが美味かったと話したら、寸胴に入ったフォンドボーを見せてくれました。
 正真正銘の手作りなんですね。

 御年65歳のマスター。「もう背負ってるものがないから、自分の飲み代さえ稼げればいいんですよ」と。
 「利益を最大化する」だけが仕事の目的じゃないんですよね。

 
 

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