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バガヴァッド・ギーター9章4から10

バガヴァッド・ギーター9章4から10



●クリシュナと物質界との関係


物質界はクリシュナのエネルギーから来ています。
動くもの動かないものも全部をクリシュナが源です。そして、物質界はクリシュナによって創造維持破壊を繰り返しています。しかし、主はあらゆる活動から離れ、中立な存在です。
 

■クリシュナのエネルギーから来ている


7章4節でもクリシュナが述べておられるように、物質自然はプラクリティと呼ばれ、主の様々な拡張体に現れるエネルギーを意味します。
それは、アパラ・プラクリティという主の低位エネルギーです。そのほかに、高位エネルギーを所有していらっしゃいます。
これは、このアパラ・プラクリティを利用している生命体も高位エネルギーで、パラプラクリティといいます。
 

■どう維持しているのか


それらすべてを維持していますが、どこにでも存在します。また、そこにとどまっているだけではありません。そして、その一部というわけでもなく、すべてからお離れになっています。
すなわち、私たちが理解しようとしても理解しきれないのです。想像を超えて、クリシュナは崇高な活動をされています。
Yogam aisvaram とらえがたい神秘力(BG9-5節) とあるように、クリシュナの神秘力なのです。
「どこにでも吹く強い風が 絶えず空間の中で広がっているように
全創造物は私の中に存在していると理解せよ」(BG9-6節より類似)
とあるように、風のように、空間のように広がっているのです。

acintya-bhedābheda-tattva
クリシュナはそこにはいませんが、すべてはクリシュナの中にあり、どこにでも同時にクリシュナを見つけることができます。なぜなら、すべてはクリシュナのエネルギーだからです。
 

■クリシュナによって破壊される


宇宙の創造・維持・破壊はクリシュナの意志に完全に依存しています。
周期の終わりに物質現象はクリシュナの中に一度入り、また周期の始まりに、創造されます。
(1周期 地上の432000万年)
つまり、自然が自分の意志で生まれ壊れていくのではなく、決まった周期で主の意志により動いて行きます。
 

■クリシュナは常に中立


生命体はあたかも自分の意志で生まれているように見えますが、すべては主が創造され、そこから始まっています。そして、生命体の望みを現わしています。
「Avisam自動的に」(BG9-8節より)とあるように、生命体は自動的に減少を繰り返しているだけで、主の意志により最後には破壊されます。
そして主は創造した後には何も関与せずに、生命体の活動に巻き込まれることはありません。
「Udasina-vat中立として」(BG9-9節より)とあるように、主は中立の立場にいらっしゃいます。
プラブパーダはこのように書かれています
「裁判官の命令でさまざまなこと が起こる。 投獄される者もいれば、絞首刑になる者もいるし、反対に 大な富を受け取る者もいる。 それでも裁判官はあくまで中立で、いかな 損得に関してもまったく無関係である。 同様に、主はすべての活動に 手を下していながらも、その立場は常に中立である」(BG9-9解説より)
 

まとめ


このように、クリシュナは物質界のいかなる活動からも離れていますが、最高監督です。すべての背後にいて父の役割と同じように、主が一瞥するだけで物質界は現れます。そして主によって監督され運命が気増します。
しかし、実際に関係することは無く何の関係もありません。
要するに、物質界は主によってすべてがなされていますが、その活動から主は離れた存在なのです。


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