見出し画像

仕方なくポーカー専業プロ1年間やってる件。

2020年9月30日付けで会社を辞めた。2020年9月16日が最終出勤日だった。

だから今日が会社で働かなくなって1年になる。収入源がポーカーだけになって1年になる。ここで簡単に今までの人生を振り返ってみる。簡単に振り返るがそれでも長い。。。けど読んでほしい。

1994年産まれ。

2007年:「007 カジノ・ロワイヤル」を見てテキサスホールデムを覚える。当時まだ12歳で中1。

テキサスホールデムのルールを覚えて「SNC2」という当時ゲーセンに有った、メダルゲームでのテキサスホールデムと「エベレストポーカー」という当時一番メジャーだったオンラインポーカーを2011年までプレーした。エベレストポーカーは当然18歳未満のプレーは禁止されていたが、それは時効。。。当時はフリーロールが豊富に有ったので入金しなくても楽しめた。尚、戦略は全然勉強しておらず、ポケットペアが入ったら即オールインしていた。AKsの方が22よりもずっと強いハンドだということは当時認識していなかったと思う。その後、部活動に集中したため、ポーカーは全くプレーしなくなった。ポーカーをプレーしていた記憶は消えていた。

2012年: 18歳になる。同時にポーカーをしていた記憶が蘇る。「18歳になったからオンラインポーカープレーできるじゃん!」と思って再開した。

僕は早慶上理の付属校に入学していたので大学受験が無かった。部活動も高3の夏に引退していたので、ポーカーをする時間が十分にあった。当時は毎日10時間以上プレーしていたと思う。地下鉄の中でも、途中で電波が圏外になることも認識しながらもMTTをプレーするくらい熱中、いや、依存した。始めて半年くらいで勝てるようになっていたと思う。1年くらいして月に$2000程勝って、ブログでイキッたことを書いて当時のとあるプロ(?)とその取り巻きに馬鹿にされたりした。(そのプロ(?)は実は50NLCashすら勝てていなくて、成績を偽って有料でコーチングをしていたことが後に判明したのだが。。)

2015年:ポーカーを殆ど打たなくなる。

2016年:Pokerstarsにプレー制限をかけて全くポーカーを打たなくなる。

単純にポーカーに飽きてしまった。当時はSit and GO STTに力を入れていたので、zoomやMTTよりもプレーが単調になりがちだった。パワプロやウマ娘の育成をプレーし続けていると作業がルーティン化して飽きるのに似ていると思う(?)

2017年:就活に失敗する。

僕は高校の部活動で行っていたスポーツを大学でも体育会に所属して取り組んでいた。高校生の時は運動神経が悪い割には一生懸命努力して、良い結果を残せていた。大学生になってからはチーム内での衝突等で自信を持てず、結果を全く残せなかった。

まず僕はコミュニケーションが苦手だ。何を聞いたら良いのかが分からないことが多いし、自分の考えを上手く言語化できない。いざ喋っても余計なことを言ってしまうことが多い。相手の気持ちを汲む力も並の人より弱いと思われる。

そして物凄く不器用で不注意だ。他の人がこなせる雑務を出来ないことが多い。高校生の頃にデパートへのショーケースの搬入のバイトをしたが、ミスを連発して何回も怒られたし、大学生の頃もパチンコホールでバイトしたことがあるが、そこでもミスを連発して客や店員仲間をイラつかせた。

更には身勝手な性格をしているようだ。自分の考える方針にならないとかなりストレスが溜まってしまうようだ。空気を読んだ行動を取ることもあるが、ストレスが溜まってしまうので、身勝手に振舞ってしまうことが他の人よりもおそらく多い。(身勝手に行動したことを責められて却ってストレスが溜まることもあるのだが。。。)

そんなこんなでチーム内で衝突を起こし、自信を持てないために結果も残すことが出来ず、就活でアピールできる学チカが無い状態だった。同期や先輩方は何だかんだ体育会でコミュニケーション力が高いので、十分な準備期間が無くても条件の良い企業から内定を得ていた。(電博の人もいるし、五大商社の人もいる。)対して僕はコミュニケーション力が無い、学チカも無い、準備もまともにしなかったせいで50社以上落ちて、1社だけ無名IT企業から内定を得た。早慶上理の人はまず入ることの無い会社だった。(会社の同期は日東駒専の人が多かったと思う。)

2018年:社会人1年目

条件は良くない会社だったが、ペーパーテストが受験者の中でトップだったという僕の長所を買ってくれた会社だったので、いる間は一生懸命働いて貢献したいと思っていた。プログラミングはほぼ未経験だったが、同期の誰よりも早く覚えた。人格面を重視して採用する会社だったので、社員は親切な人が多かったが、係長一人だけ最悪だった。

2019年2月:ポーカーを再開する。

再開したきっかけはよく覚えていないが、残業が多くてストレスが溜まっていた時期だ。(係長がスケジュールを管理しなかったせいでプロジェクトに遅れているのに、毎日のように居眠り、効率的な進め方も考えない、僕が新人なのに物凄くタスクを工夫して・・・それに気づいていないとか色々思い出すと殺意が湧いてくる・・・・・)

再開してからは6000ドル程負けたと思う。PIOSolverやGTOという言葉をポーカーを再開する前は知らなかった。間違いだと思っていた戦略が当たり前のように使われていて驚いた。新しい戦略をどんどん学んで、ポーカーを再開して10カ月程で成績はプラ転したと思う。

2019年8月:韓国にポーカーを打ちに行く。

係長のまたふざけた見積りのせいでプロジェクトが遅れていた。でも僕に割り振られたタスクはどう考えても期間を長く見積り過ぎていて、すぐに終わりそうだった。係長からの嫌味を無視して有給を取って韓国に打ちに行った。この時点で完全に仕事への情熱は無くなっていた。尚、休む理由は一切告げていないし、ポーカーが趣味であることは会社の人には一度も話さなかった。

2020年1月:ベトナムにポーカーを打ちに行く。

ベトナム行くために取った有給の埋め合わせをしなかったので係長だけでなく、課長も部長も内心怒っていたかもしれない。

2020年3月:仕事がまともに出来なくなる。

係長のことがあまりにも嫌い過ぎて、ストレスで3日連続欠勤。帰宅後にポーカーを深夜2時くらいまで打ってしまうので寝不足の状態に← 

もっと条件の良い会社か、付いて行きたいと思える上司が居ればポーカーのプレー時間を抑えていたかもしれないが、給料はまともに上がっていかないし、3年程働いたら辞めるつもりだったので「評価なんてどうでもいい」と思うと、ポーカーのプレー時間を削る気にはならなかったし、仕事も全くやる気にならなくなってしまった。

2020年5月: APTオンラインイベント優勝。

画像1

この頃からコンスタントにポーカーで勝てるようになっていた。

「会社で働くよりもポーカーでの方が短い時間で多く稼げちゃってるじゃねえか」という状態になり、仕事がさらに出来なくなる。プログラムのソースコードも上手く書けなくなる。テレワークが導入され、ますますサボりやすい状態になる。かなりサボっているとみなされ、課長に30分に1度のzoomでの報告を命じられる。ますます会社を辞めたくなる。何でもっと就活をちゃんとやらなかったのだろうと毎日のように後悔する。

2020年8月:退職を決意。

退職はずっと渋っていた。「今の状態で辞めても転職先が無いのでは、コロナ禍でもある。3年間の実務経験が無いと雇ってくれない所が多いと聞く」と思って辞めたくても辞められなかった。決断のきっかけは課長にムッとすることを言われたからだ。何を言われたかは省略するが、係長は嫌いでも課長はそこそこリスペクトしていたのに、近頃は変な指示を出されることが度々あり、そこに全く意図の掴めない発言が加わって目が覚めた。

「1年以上働かなくても大丈夫なくらい貯金はあるし、今開発で使っている言語はマイナーだし、設計も係長がちゃんと管理しないせいでメチャクチャだからこれ以上働いても市場価値は上がらない。働き続けるメリットが無い。」とやっと気付いた。

2020年9月:退職。転職活動開始。

まだポーカー専業プロになることを決意していない。他の企業に入社するつもりだった。8月からポーカーを中断して転職活動のための準備をしていた。マイナーな言語での開発が2年半しかない僕はなかなか書類選考が通らなかった。内定は出たが、AtCoderJobs(競技プログラミングサイトの成績に応じて企業に応募できる就職活動のサイト。)にどうしても受けたい企業が有ったので辞退した。(利用した転職エージェント3社全部にふざけた対応を取られてイラッとしたので、優秀な人は自力で応募する企業を見つけよう。。)

2021年1月にAtCoderJobsに有る企業を応募する権利を得たが、かなり事業や働き方が魅力的な企業で倍率が高く、2次面接で不合格になった。

転職活動中にポーカーは再開してしまった。10月くらいに再開して、コンスタントに勝ち続けられてしまっていた。AtCoderJobsに有る企業に落ちた時点で、「もうこれ以上入りたいと思えるような会社は出てこない、ポーカーもずっと勝てているし、いいや」と思って転職活動は終了した。

そして今日がポーカーだけが収入源になって丁度1年というわけだ。

ポーカー専業ってどうなのよ

殆どの人はなろうとするべきじゃないと思う。社不じゃないなら尚更。

まだ一年しかポーカー専業をやっていない僕が意見するのは烏滸がましいが、ポーカー専業は甘くない。

まずマネープレッシャー。僕はあまり感じない方だけど。1日に$3000勝とうとも負けようとも一喜一憂しない精神はあるだろうか。。

次にポーカーはいつまで人気が続くか分からない。PCの性能がさらに向上すればRTA等のイカサマは横行する。イカサマが横行すればポーカーをプレーをする人は居なくなってしまう。

仮に年間1000万円も勝てて、あと20年もポーカーの人気が持ったとしても稼げる額はたったの2億円、これは中卒男性の平均生涯収入とほぼ同じだ。それもたった20年間で2億稼ぐのと、40年以上かけて2億稼ぐのでは当然ながら前者の方が税金は多く引かれる。なんてポーカーには夢がないのだろう。それに会社を辞めてどんなにポーカーの調子が悪かろうとも色々とお金はかかってくる。

残念ながら僕は十分な額を稼げていない。将来を悲観視すると全然足りていない。稼働量を増やせば問題は無さそうだが、学生の頃から抑うつ状態が続いていて、思うように稼働を増やせない。それかライブポーカーを打つ時間を増やせれば稼ぎやすいはずだが、いつコロナが収束して自由に渡航できるようになるか分からない。渡航の旅にPCR検査を受けないといけないのはコスパが悪い。

だからこの前のWSOPオンラインでのディープランにはかなり助けられた。。。

画像2


ちなみに2021年の1カ月毎の勝ち額はこんな感じ。

画像3


どういう人ならポーカー専業になっていいのか。

ずばり、強い人だ。最低1年はプレーして並のサラリーマンの給料の倍以上稼げる人じゃないなら専業にならない方がいいと思う。

勝ててない状態で専業になるのは辞めた方がいいと思う。日本人で強い人たちの職業を思い浮かべてほしい。医者かエンジニアの方が多いだろう。どちらも忙しい職業の中、時間を見つけて強くなっているわけだ。「仕事が忙しいからポーカー強くなれない」は正直言い訳だと思う。僕自身、仕事を辞めた分稼働が増えているわけではないし、実力も少ししか上がっていないと思う。浪人した人全員が現役の時よりもグンと成績が良くなるかと言われればそうじゃないだろう。浪人して現役の時よりも悪い結果になる人だっている。 もし勝てていない状態から専業になるならすぐに復職出来るような資格を持っておきたいところ。まぁ、最後は自分で決めることだよ。。。

大学生へ

大学生は社不じゃないならキャンパスライフ充実させて就活をガチれ。新卒カードを無駄にするな。。

ポーカーは趣味としてやる方がきっと楽しいよ。。良い会社入って、長期休みを確保してたまにカジノに遊びに行く、そこで少し儲けるくらいがきっと楽しい。

まぁ、最後は自分で決めることだよ。。。x2

さいごに

10/3~11/26の期間、WSOPに参加するためにラスベガス居ます。現地行く人はどうぞよろしく。。。話しかけてくれたら嬉しいという感情は有ります。。。

行かない人は応援よろしく。下のリンクからサポートしてくれたらWSOPのレポートを書くモチベーションが上がりますm(__)m 全日程の成績を公開したいとは思っていますm(__)m

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?