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ジャニーズ問題 東山氏への愛

2日のジャニーズ記者会見で指名NGリストが存在していたことが4日のNHKニュースで放送されると民放でも一気に大騒ぎになっています。確かに記者会見が異様な雰囲気で終わり、ジャニーズ事務所主導のやらせ会見であったことは明らかでしたが、このNGリストの存在は会見自体を否定するほどのインパクトがありました。指名候補記者に入れられてガックリしている記者、指名NG記者に入り一躍有名になった記者などマスコミ界も悲喜こもごもです。

イノッチの「子供も見ています。どうかどうか落ち着きましょう」発言には当初から子供に加害して来た会社が子供をダシに使って良くそんなことを言えるなとの批判はありました。でも私はイノッチの言葉はその場で彼自身が感じたものだと受け止め、違和感は残ったものの彼の生い立ちを考えれば仕方がないのかなと思っていました。いやな場面に出会っても見て見ない振りをして来た子供時代の原体験に加え、ファンたちには汚いところを見せず、夢と希望を与えることがタレントとしての使命だと言われ続けたに違いないと思ったからです。不祥事を謝罪する側が質問する側に「落ち着きましょう」と言うなんて本来ありえない話なのですが、私は迂闊にも彼の演技力にすっかり騙されてしまいました。でもその後の報道を聞いているとこれは間違いなく用意された台本に基づく演技だと確信しました。しかし今回の会見を支配したのは誰なのか今ひとつ疑問でした。もちろん事務所の弁護士や彼が連れてきたコンサル会社FTIが色々知恵を出したでしょうが、最後にこれで行こうと決めたのが東山氏やイノッチとは思えません。ジュリー氏はジャニーズ事務所の名前を葬り去り、被害者の補償に特化しそれを終えたら会社を廃業させる、そして相続税もきちんと払うとのコメント発表があったので、最早全てを放り投げて逃げたのかと思っていました。

しかしフライデー・デジタルで大変なことがすっぱ抜かれてしまいました。なんとジュリー氏は会見当日、会場の控室にいたと言うのです。そして事前の打ち合わせにも参加しているのです。その時にジャニーズ事務所から会見をコントロールしたい、今回は松本氏を司会に起用するので大丈夫だと説得されFTI側も協力したと言うのです。ひょっとしたら嘱託社員で事務所に復帰していたとされる白波瀬氏もこの作戦会議に出席していたのかも知れません。私はフライデーの記事を読んで全てを理解した気がしました。全ては「ジュリー氏の東山氏に対する愛」だったと考えると辻褄が合います。最初の記者会見では会社の株式を保有し続け、代表取締役も変えずに被害者補償に専念し、ジャニーズ事務所社長は東山氏に交替すると言う一見とんでもない方針でした。でも彼女がこの時点で本当にしたかったことは東山氏に会社を託すことだけで、将来は株式さえ東山氏に渡すことを考えていたのかも知れません。子供時代からずっと好きだった東山氏、母親メリーに無理やり別れさせられたとも言われる彼に会社を譲ることがジュリー氏としての愛の形だったのではと私には思われてなりません。会見後にCM企業を始め世間の大バッシングを受けた彼女が悩んだ末に出した結論は「大金を捨ててでも彼を選ぶ」と言うものでした。860億円の相続税を全て払い、ジャニー喜多川の跡形を全て消して、被害者補償に専念する、でも愛する東山氏には新しい会社の社長として成功して欲しいという彼女の思いが詰まったものでした。常識的に考えればプロの経営者を迎える方がいいと思うのですが、彼女の頭にそんな考えなど全くないのだと思います。しかし、彼女の東山氏に対する強い思いが会見では完全に裏目に出てしまいました。

彼女は自分の過去、母メリーとの確執を赤裸々に綴ったコメントを最初は東山氏に読んでもらう予定でしたが、「それでは何か意図があると思われてしまう」とイノッチに代読させることを決めたそうです。確かに東山氏が澄ました顔でコメントを読んでもどこか芝居がかってしまうのでイノッチの演技力にかけたのは正解だと思います。しかし彼女が会見自体をコントロールしようとした為、逆に全てを台無しにしてしまいました。彼女はどうしても東山氏を守りたかったのでしょう。その為、東山氏の過去を暴くような人間には絶対に質問をさせないと言う方向に進んで行ったのだと思います。ただNGリストにあった鈴木エイト氏は東山氏の過去を追求すると言うよりも被害者への補償について「逸失利益」の考え方を主張しているだけだったようです。ジュリー氏は東山氏への愛の為なら大金を捨てられるけれど、被害者補償については何とか少なく抑えたいと言う気持ちがあるようです。それにしても会見関係者は今だにNGリストを巡って右往左往しています。この混乱こそジュリー氏が言い出したことだと物語っています。母親メリー氏に抑圧されて来た娘のジュリー氏も周囲を混乱させる我儘な性格だけは母親から譲り受けているようですね。


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