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返活を行う私なりの信条

街で見つけた落とし物を写真に撮ってネット上で公開する、という活動をしている方は、世の中に結構いるのです。有名な方だと、歌手の宇多田ヒカルさんもその一人です。
こうした「落とし物界隈」では、落とし物はあくまで観察対象であり、触ったり拾ったりといった介入行為はしないという暗黙のルールも存在するようです。

しかし私はあえて介入したい
落とし物界隈では、落ちているアイテムがユニークであればあるほど盛り上がる傾向にあります。なぜこんなものがこんなところに――?
落とし物には物語があります。
私だって参加したいに決まっているじゃないですか、その物語に。

昨今、様々な社会問題の要因として「他者への無関心」が問題となっていることは皆さんもご存知かと思います。
知らない誰かの「失せ物」に思いを馳せるのみに留まらず、あえてそこに介入し、持ち主に返却するべく力を尽くす「返活」は、他者への無関心を打ち破る一つの手段になり得るのではないか。
そんな信条を持って、私は「失せ物返却人」として活動しています。