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肝芽腫と診断されてから〜②おっきな病院〜

ついた先の病院はとにかく大きかった。

吹き抜け天井の広いエントランス、大きな銅像、院内で優しく奏でる自動演奏のグランドピアノ、そして週末の商業施設のようにごった返した人!人!人!

もちろん座る席も少なく家族バラバラに座った。
入院手続きだけで2時間ほどかかった。
食事は院内にあるサブウェイとコンビニで済ませた。
サブウェイ店舗の前には店員が小さな机と作り置きされたサンドウィッチを用意し手売りもしている。
まるでお祭りのようだった。

入院棟でさらに待ち、病院到着から5時間が過ぎた頃、ナースステーション前の個室に案内された。まもなく点滴を繋ぎ、休まる暇なく次から次へと医者、看護師、薬剤師、保育士、cls(入院している子どもに携わる方)、社会福祉士さんらが訪れた。
保育士さんは一瞬で娘の心を掴んだ。娘の楽しそうな表情に少し安心したのを覚えている。

娘は何の不安も感じていない様子でいつものようにニコニコ過ごしていた。
辛い治療期間が始まるが、怖い思いだけは極力させないように過ごそうと心に誓った。

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