夢十夜 第五夜

こんな夢をみた。
 何かの失敗をしたために、責任を取って死ななければならなくなった。
 「じゃあ、死にます」と言ったら「はい、どうぞ」といわれた。

 あっという間に死ぬ日になった。

 誰か引き止めてくれるかと思ったけれども、誰も引き止めてくれない。
 それどころか、次々とお悔やみを言いにやってくる人びと。
 「キミの業績は敬意を表するに値するものだったよ」
 いまさら死にませんなどとは言えない雰囲気だった。

 最後の授業が始まった。

 授業中だったが、死にたくない、と思ったら涙が止まらなくなって話しを聞けなくなってしまった。
 一度言ったことを翻すのは恥ずかしいけど、死ぬのをやめようと思った。

 そんな夢をみた、10月5日

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