夢十夜 第九夜
こんな夢を見た。
捕虜として捕われてしまった。
7人くらいと一緒に捕まえられて、地下の収容所に入れられた。
そこは9マスくらいに仕切られた掘りごたつがあった。『失われた帝国』の時代の 遺跡を利用したものだった。
7人がぎゅうぎゅう詰めになりながら1つの掘りごたつに入っていた。それでも、今まで聞いたことのある虜囚の待遇に比べたら ものすごくいい待遇だったので、私たちを捕まえた国の人たちは随分紳士的だなあと思った。
暫くそこにいた。
「見つけたぞ!」
という声がして、味方の人が私たちを開放してくれた。
門の外に出ると、丁度留置所から出てきたドラえもんとドラミちゃんが前を歩いていた。
二人は手を取り合って、「よかったねえ、よかったねえ」と喜んでいた。
「今度からは『失われた帝国』へ行くときにはちゃんと許可を取ろうね! たったそれだけのことで捕まらずに済むんだから!」
ドラえもんがそう言うと、ドラミちゃんがうんうんと頷いていた。
23世紀のロボットは、『失われた帝国』への移動もできるんだー、と異次元空間を行き来する二人に改めて感心した。
そんな夢を見た夏の終わり。
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