"la favola(ラファーボラ)" -SIDE ADJUSTER PANTS- ちょうどいいスラックス
la favolaからちょうどいいパンツが届いてます。
らしい意匠を凝らしたネイビーのトラウザーズ。
深い1プリーツで腰回りに余裕を持たせ、ハイバック気味のラインを描いて緩やかなテーパードシルエット。サイドアジャスターでぎゅっと絞ってウェストを合わせるのはすごく気分がいい。
微起毛で柔らかい光沢を帯びるライトフランネルが大人びた表情。
以前紹介したネイビーブレザーとは共生地でセットアップ可能。
ネイビーブレザーという、本来セットアップで着ることを想定されていないところをイージーなスーチングで提案するところも平さんらしさを感じる。
そもそも軍服だし、そんなエレガンテを求めているところではなかったはずのものに持ち込まれる、日本人がイタリアの影響を受けて作るスーツ。
"SIDE ADJUSTER PANTS"という名前を付けられたこのパンツ。
"トラウザーズ"とか"スラックス"の名前をもらってない時点でこのパンツ自体をラフに履いて欲しいという意思の表れなんじゃないかと見受けます。
確かに１プリーツ、センタークリース入りだけどフロントデザインは非常に簡素。
マーベルトなしのジップアップフロントはクラシックなトラウザーズの仲間に入れるべきではないのかも知れない。
されど、面構えはトラウザーズ然としている。
裾はアンフィニッシュドで上がっているし、センタークリースも立っていて美しい。
そして"サイドアジャスター"が特段フィーチャーされているデザインか問われればそうでもない気さえする。
ハイウェスト、ハイバック気味のゆるいテーパードシルエット、深めの１タック、どれも特筆すべきディティールにはなれないけれど、全体が醸し出す空気感は色気とカジュアルさの両方を感じさせる。
ご覧の通り、ボロボロのスウェットで合わせても成立するような扱いやすさ。
そしてもちろんセットアップでも。
全体的に締まりがないシルエットながら、スーツっぽい緊張感も程よく残るような、そうでもないような。
なんなら逆にキめたくな日、休日に柔らかい日差しを浴びながら着たいセットアップ、トラウザーズとでも言えばいいだろうか。
休日っぽいスタイリングのイメージ。
柔らかいニット、カーディガンに、こんな具合でゆるいトラウザーズ?なパンツ。
大人びた休日着としても、バランスを取ってくれる一本としても。
このパンツのちょうど良さよ。
居場所がどこにでもある、上品でカジュアルなネイビーのライトフランネルです。
菊池健斗
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