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最近読んだ本 

上田秀人

本意に非ず
明智光秀、松永久秀、伊達政宗、長谷川平蔵、勝海舟――。理想や志と裏腹な決意をせねばならなかった男たちを描く傑作歴史小説集。
明智光秀、松永久秀、伊達正宗、長谷川平蔵、勝海舟、5人のあの時そうでなかったら・・・思いや立場や行動が、目線によってはどんな解釈もあり得るという物語。歴史書と言うものは勝者に都合の良いものになるものだか、だからこそ色々な解釈があって然るべきもの。見かたを変えればそうなのだろうと言う解釈を教えてくれる。
光秀はやる気のないおっさんだった。久秀は極悪人などではなかった。政宗は気弱なお坊ちゃんだった。鬼平はただの中間管理職だった。海舟は後悔しまくっていた。 どれも既成概念を覆す見方だけども、あり得なくはない。

舌戦 百万石の留守居役(十三)
加賀藩邸は無頼の襲撃を甘んじて受けたのか。不祥事を咎める評定所に臨んだ百万石の筆頭宿老・本多政長。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋の登場に、評定所の面々は圧倒され、本多の仇敵、老中大久保忠朝は目を剥いた。黒のものを白にする。留守居役顔負けの舌戦の火ぶたが切られた! そして数馬も義父・政長を援護するため、江戸城を駆け巡る。そして陪臣の身でありながら、政長の将軍綱吉との謁見の日が訪れる。加賀藩と本多の命運のかかった緊迫の謁見の行方は?

町奉行内与力奮闘記九 破綻の音
出世競争で劣勢に立たされた南町奉行が始めた無宿者狩り。
胡乱な輩を捕縛して手柄を立てるのが狙いかと思いきや、驚愕の思惑が。
無宿者に放免を約束し、北町奉行曲淵甲斐守を支える播磨屋を襲わせようというのだ。
出世欲は人をここまで狂わせるのか。
自由を夢見た無宿者が鬼と化す!
甲斐守の懐刀・城見亨は播磨屋を守れるか?

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