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最近読んだ本

佐伯泰英

○に十の字 新・古着屋総兵衛 第五巻
坊城桜子を伴って京を目指す総兵衛一行が鳶沢村に逗留中、薩摩の密偵が捕らえられた。総兵衛の特殊な縛めにより、苦悶の末薩摩忍び北郷陰吉は転んだかに見えた。陰吉を加えた一行は一路、西を目指し始めた。一方、江戸では、おこものちゅう吉が湯島天神の床下から忽然と姿を消し、天松は懸命に捜索する……。

転び者 新・古着屋総兵衛 第六巻
五十八門の大砲を搭載する薩摩藩の新・十文字船団七隻は大隅海峡にて、大黒屋の交易船イマサカ号・大黒丸の通過を虎視眈々と待ち受けていた。一方、総兵衛一行は伊勢から京都への道程に神君の故事にあやかって、伊賀加太峠越えを選んだ。それは一行を付け狙う薩摩の刺客の他に忍び崩れの山賊たちが盤踞する危険な道だった。そして、陰吉が消えた……。

安南から刺客 新・古着屋総兵衛 第八巻
七ヶ月振りに総兵衛一行が江戸へ帰ってきた。古着大市の準備に忙しい大黒屋の面々だったが、主人の無事の戻りを歓喜の声を以て迎えた。帰着後すぐ総兵衛は入堀向かいの破産寸前の炭問屋の家屋敷の購入を決め、また大市での大勢の客の食事や手洗いの用意に知恵を絞る……。そんな大黒屋を遠くから執拗に監視する目があった。新たな強敵がやってきた。総兵衛は葵典太を静かに鞘走らせた。

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