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上田秀人

愚劣 百万石の留守居役(十四)
加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。各藩留守居役との駆け引きを描く好評書下ろしシリーズは、第十四巻目に突入。
加賀藩邸の不祥事を咎める評定所に臨んだ百万石の筆頭宿老・本多政長。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋の登場に評定所の面々は圧倒され、本多の仇敵である老中大久保忠朝は目を剥いた。数馬も義父、政長を援護するため、江戸城を駆け巡る。政長は陪臣の矜持を保ちつつ将軍綱吉との謁見を何とか乗り切る。将軍と政長との間で交わされた話の内容がいっこうに漏れてこない。それを探る各藩留守居役との交渉をめぐり、数馬の周囲は騒然としてくる。なおも江戸に留まる政長に随伴した数馬は、本多家と吉原の累代からの関わりに驚嘆する。宿老不在の加賀でも、あらたな難題が。急遽たずねてきた越前松平家の重鎮が、予想をはるかに超える要求をつきつけてきた!

布石 百万石の留守居役(十五)
加賀藩邸の不祥事を咎める評定所に臨む為、江戸に向かった百万石の筆頭宿老・本多政長。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋の登場に評定所の面々は圧倒された。陪臣の矜持を保ちつつ、政長は将軍綱吉との謁見を乗り切った。将軍と政長との間で交わされた話の内容が漏れてこないため、それを探る各藩の留守居役との交渉をめぐり、数馬の周囲は騒然となる。なおも江戸に留まる政長に随伴する数馬は、本多家と吉原の累代からの関わりに驚嘆する。宿老不在の加賀に、越前福井松平家の国家老次席が訪ねてきた。藩主の綱昌が、騒動時に書かされた「詫び状」の返還も強く求めてきた。

乱麻 百万石の留守居役(十六)
加賀百万石の筆頭宿老・本多政長は将軍・徳川綱吉に謁見したあともなお、江戸に留まる。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋を引く重鎮である政長が、国許に戻らないため各藩の留守居役が加賀の若き留守居役・瀬能数馬に接触をしてくる。宿老不在の加賀では、越前福井松平家の国家老次席が訪れ、藩主の綱昌がかつて数馬に書かされた「詫び状」の返還を要求したのに対し、政長の息子である主殿は妙手を打つ。江戸城内、幕閣では、無役の名門・酒井家の処遇が取り上げられ、滞留中の政長と数馬にも影響が及ぶ。本多家に敵対してきた老中・大久保加賀守は代々の遺恨を晴らすために、配下に密かに命令を出す。加賀の前田家では、主殿が、裏でうごめく一党のいぶり出しを図る。

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