【メンヘラテクノロジー・おかわり】女子学生と社会人のマッチングサービス、追加燃料投下してどうするの(2019/3/21追記あり)

キラ子です。

前回の記事はこちらです「【メンヘラテクノロジー】女子学生と社会人の食事会マッチングサービス、どうすれば燃えなかったのか

今週はお休みを貰って調布へ行ったりしました

さらに、いいことがありました。派遣社員なのに名刺を作ってもらいました。うれしかったですねー。デザインも可愛いし、紙質もオシャレ! さすが、デザインで勝負できる制作会社です。これ持って堂々とクライアントとか代理店へ行けということなのでしょう。いいですよ、行きますとも! やりすぎくらいがちょうどいい派遣社員としてキラ子は頑張ります。契約終了のその日まで。

さて、先週書いたメン社の続報です。プチ炎上を受けて代表がメディア向けに記者会見を行ったそうです。その記事がこちら

すごいですよこれ。何一つ納得できない! 新たな燃料を追加しただけになっています。とりあえず、気になるところを拾っていくことにします。

ちなみに現時点では、学生・社会人ともにユーザーからは料金をとらず、セッティングする食事会のレストランからの送客料でマネタイズする方向で進められている(すでに都心で何店舗か提携を結んでいるそうだ)。

これを飲食店に課すの負担なのでは? (3/21訂正と追記:「料金をとらず」とあるのでユーザーから食事代もとらないのかと思ってておりましたが、ちょと勘違いしていたようです。送客料と言う名目で恐らくレストランから食事代の数%を運営に支払うってことですね。なんにしてもセクハラの温床になりそうな場所を提供する店のメリットが見当たらない)

「MM(ミリ)」のサービスで女子学生がセクハラの犠牲に遭ってこれが騒ぎにNARUTO、飲食店の風評被害も大きくなりそうです。物価も家賃もお高い都心でやっとこさ開いた店だろうと思うと胸が痛む……。むしろよく賛同してくれるお店があったものだと感心しました。営業力はあるってことなんですかね? 「MM」というサービスが「セクハラの温床」だとこれだけ叩かれた今、席と食事を提供してくれるお店が今後どこまで増えていくのでしょうか……。

らんらんさんは、社会人の彼氏ができたことにより、それまで学校という閉塞的な環境にいた自身の視野が広がり、自分を肯定できるようになったと話す。外へと目を向けると、過去の自分のように妹が社会人との接点がなく就職活動に悩みを抱えていたり、多くの学生が経験や自信がないことで就活に動き出せないでいることを知った(女子学生約50名に1時間程度のインタビューを行い検証)。

社会人の彼氏がいない女子学生は全員視野が狭いとでも?

なんといっても東工大の大学院生様ですからね。多少は世間を知らないのもしょうがないでしょう。しかしこの物言いでは、世の中の社会人ではない彼と付き合っている女子学生の視野は狭いと言わんばかりです。女子学生はもっと怒っていいと思う。

私もね……学生時代、そんな社会人と付き合って調子に乗っている、いや、「アタシは大人の男の味を知っている(身体的な意味で)」と気取っている、いや、鼻持ちならない友達がいましたよ。この通りどう書いても擁護できないレベルで馬鹿にしてました。相手の男を紹介されたこともあるんですが、きったねえおっさんにしか見えませんでしたもの。28歳と言っていたからそんなおっさんでもなかったはずなんですけど、肌も黒いし歯も汚かったしね……。品も良くなかったし、同世代には相手にされなくて小娘にきたんだろうなと冷静に見ていました。武士でしたからね、当時の私は。今もですけど。

社会人の彼氏と付き合わなくても、バイトしたりいろんなイベントに参加するだけでもけっこう世間て広がりますよ。それに今はネット時代。社会のいい仕組みも悪い仕組みも、誰かが記事にしています。就職活動するにあたっても、企業名を調べるだけで口コミサイトの一つや二つは引っかかってくるものです。退職者による恨みつらみの数々が……! つらい。

あと50人の学生に聞いたら皆不安を抱いてた、って、サンプルの数少なすぎるでしょ……1時間ずつヒアリングしたということは約50時間。べつにそんな時間使わなくても、就職活動にあたって何の不安もない学生なんてほとんどいないって普通に考えてわかりませんかね。男女の区別なくです。自分の人生がどうなるかわからない、節目の時期ですから。ドラフト一位になった高校生だって不安はゼロかといえば絶対そんなことはないですからね。

サービスについての記事などで説明が不足していたこともあり、多くの方々にサービスが正式にリリースされるというような誤解を招いてしまいました。正確には、株式会社メンヘラテクノロジーのフェーズは、このサービスが本当に課題解決できるのか、その検証をしている期間になります。

一企業の検証のために払われる犠牲が大き過ぎる

セクハラ事案になるかもしれないのに、メン社に送客料を支払わなければならない飲食店。

就職に不安を抱える女子学生。

普段はなかなか関わりを持つことができないであろう女子学生と食えるヒャッハーな社会人。

学生と社会人をマッチングさせ飲食店の手配をセッティングするスタッフ。

「MM」という出会い系紛いのサービスのために、これだけの人員を「検証」という名目で振り回していいものなのか。飲食店については、「3〜4000円」の食事代がかかると説明がありましたが、その辺を社会人と学生がどのように負担するのかについては厳密に決めていないらしい。金払った挙句セクハラ事案になったら学生はたまったものではありませんね。また、都内の宴会コースがこの価格だと、かなり微妙なメニューになりそうです。飲み放題込みだとしたらさらに悲惨です。学生が喜びそうなオシャレな個人店ではなおさら、この値段では貧相なものしか出てこないと思われます。

前にも書きましたがこのサービス、私以外にもツッコミを入れてる人はたくさんいるわけじゃないですか。これでもまだ検証する必要があるんでしょうか? 穴しかないんだけど。ザルを通り越してワクしかない。

こんな彼女の自己満足のために女子学生が社会人に差し出されるわけです。いいんですか、これで!?

metoo騒動を思い出しますね。はあなんとかさんが時流に乗っかろうと「電通時代、偉い先輩から女を紹介しろといわれたので泣く泣く女友達を上司に差し出した、だけど私も被害者です」という衝撃の告白で、世の中は一気にドン引きし、metooは引き潮のごとく盛り下がっていきました。そういうのを女衒(ぜげん)っていいます。

──サービス上では実名でのやりとりになるのでしょうか?

らんらん ユーザー同士のやりとりは匿名で考えています。ただし、登録時は実名で、また社会人の方には所属している企業がわかる名刺などを提出いただくことになります。

名刺程度の身分確認でできる安全性の担保などたかがしれていますよ。冒頭に書いたように、今はちょっと気の効いた企業なら、派遣でも名刺を作ってくれる時代です。契約終了時に、何枚かちょろまかすことも可能でしょう。つまり無職が昔の名刺を持ってやってきても、それを防ぐ手段はないというか想定してなさそうです。なんという性善説のうえに立ったシステムでしょう。現時点で社会人の登録が「2:8〜1:9の割合で男性の方が多くなっています」という時点で、性善説は諦めた方がいいと思いますよ。だからNDAだといってるんだ!

しばらくはマッチング機能も手動で管理する、MMスタッフ1名が食事会に同行する、連絡先の交換は、希望があれば食事会後にMMを介して行う、MM主催の食事会などオープンなイベントを行う、などの方針も固まっているという。

マッチング機能を手動でって、もうAIの意味もテクノロジーもないな……。そこらへんのアナログな結婚相談所と同じじゃないか。

スタッフが食事会に同行するといったところでメン社の自称メンヘラ学生でしょうか(メン社は全員メンヘラ女子であることをうたっている)。この食事会、お酒が提供されるかどうかわからないんですけど(明記していない)、遊び慣れた社会人のセクハラをその場でビシッと止められますかね……。そもそも何がセクハラで何がセクハラでないかの判断をどうつけるのか。センシティブな学生だと、「あのとき私は不快に思ったのにメン社の人が止めてくれなかった!」とか後から言い出して、今どころじゃない大炎上にもなりかねません。たかが一人の男と付き合った程度の社会人経験の薄い女性一人がついてきたところで、百戦錬磨の社会人を相手に食事会の仕切りをするのは……かなり難しいと思います。おっさんレンタルでおっさんを借りてくるくらいのことはした方が良いのではないかと思いますね!

まあ、一番腹立ったのは次の発言でね。

──女子学生と女性社会人とのマッチングでもよかったのでは?

らんらん 必ずしも学生の求めるキャリアを歩んでいる女性がいるとは限らない上に、そうすることで幅も狭まってしまうので、社会人側には性別の制限を設けませんでした。

※太字はキラ子のしわざです。

メンヘラ女子は同性が嫌い。間違いない。

この前の記事を書く時から思っていたんだけど……自称メンヘラの彼女は自己愛が過ぎて他の女性は皆、敵だと思っています。同族嫌悪、同担拒否ってやつでしょうか。彼氏を束縛したいというのも、彼氏の周りにいる他の女が皆、彼氏を狙っていると思っているからなんでしょうけどね。でもね、いくら会社を経営しているとはいえ、自称メンヘラ学生社長と付き合ってる程度の男を奪ってやろうと思うほど世の中の女性は暇じゃないです。変な女と付き合ってる男ってそれだけでもう変な男、恋愛対象外です。そんなのから奪ったところで、同じレベルと思われるのも嫌ですよ。だからお仕事以外では普通に距離を置くでしょう。視野が狭いからわからないと思うんだけど、あなたから彼氏を奪いたくなるほどあなたも彼氏も魅力ないよ……。世の中に会社経営だか取締役だかやってる男、いくらでもいますよ。それと異性としての魅力があるかどうかは別問題です。

ちょっと話はそれましたが、それにしても「必ずしも学生の求めるキャリアを歩んでいる女性がいるとは限らない上に」ってどういう意味ですかね。今時の女子学生、いったいどんなキャリアを求めてるんですか。島耕作みたいに女を抱いたりヤリ捨てしたり的なド畜生ルート? というか、「女性が歩んでいないキャリア」なんて、具体的になんですか。そもそも存在してないから歩めないんじゃないですか。それとも、男性にしかできない仕事をしたいってことでしょうか。偉い人の接待で裸踊りするメーカー営業みたいなことをやりたいんでしょうか。そういうのは感心しませんよね……。

とりあえず、社会人とつきあっていない女子学生どころか、全ての働く女性も馬鹿にしてることだけは伝わってきました。だから女子学生がどんなに社会人男性の食い物にされる未来がわかっていても「視野が広がるから」くらいに思って、心が痛まないのかもしれません。ブラックだなー。このサイコパス的思考、どっかの都知事みたいでいいですね。都政のリーダーになれますよ! 魚市場を乳首ドリルのように移転させなかったりさせたりとかしちゃいますね! 勘弁して下さい。

なんかもう、ツッコミ入れすぎて疲れてきました。

らんらん 私が女子学生という立場のため、社会人にとっての十分なメリットを考えられていないのは事実です。ただ、今の学生の働き方に関する意識や、今後の採用への情報収集という活用法はあると思います。

経験不足でわからないなら、社会人になってから改めて仕切り直した方がいいんじゃないの

っていうね……。そもそも彼女のいう彼氏って実在するんですかね?(デジャヴ) 彼女が事業を立ち上げてこんなことするんだ、って聞いたときに、まともな経営者ならまず色々とアドバイスの一つや二つ三つは出てくると思うんだけど。所詮自称メンヘラとつきあうような男だと思えば納得もする話ではありますが、なんだかなあ。

一所懸命やってるから、とか擁護する声の中にも、このサービス自体を素晴らしいと言ってる人は少ないんですね。というか皆無。ええかっこしいの男連中さえ、そのくらい褒める場所がない上に、褒めたら自分も必ず叩かれるとわかってるから、「一所懸命やってるから」と当たり障りないことしかいえなくなってるんです。批判を受け止めたところで追加のリリースが一切サイトに掲載されないというのもどうかと思うんですけどね。

ジェン衣のときからいっていますが、「一所懸命やってるから」なんてクソの擁護にもなりません。詐欺師だって詐欺の最中は一所懸命やってるよ! 五反田の地面師とか、55億を引っぱるためにそれはもう一所懸命あれこれリソースを割き、全力でやったと思います。だから許してあげよう、とはならないじゃないですか。犯罪は犯罪ですし、女衒は女衒です。

この記事を書いてる記者も記者でして。

フリーライターのヨッピーさんが開催した「おっさんの全オゴリで学生様にタダ酒を飲んで頂く会」などからも、学生と交流することに価値を感じている社会人は多いのではないかという仮説があります。

寝言は寝てから言え。

ヨッピーさんとそこらの会社員を一緒にしてはいけない。

ヨッピーさんといえば、そもそも商社で働いていたサラリーマンで、その後はフリーライターとしてもの凄い数字を叩き出す売れっ子なわけですよ。絶対会って話せば面白い人です。こんなレベルの人、そんなあちこちを歩いていません。皆が皆、ヨッピーさんと同じスキルを持っていたら、ヨッピーさんもその他大勢に埋もれていますよ。

それにヨッピーさんは顔も名前も売れてる以上、変なことはしてこないという安心感もあります。ヨッピーさんが呼びかけたから人が集まったわけで、その辺のサラリーマンに奢ると言われても、普通は警戒してついていきませんし、絶対行ったらだめなやつですよ! 

とまあ、一事が万事ツッコミしかない記者会見でした。現場の雰囲気、きっと微妙だっただろうな……。しゃべるごとに危機感は皆無、学生だからとか正式リリースじゃないとか言い訳しか出て来ない。社会人側も女性限定にしない理由は? という質問は絶対にくるとわかっていてこんな答えじゃ、もっと叩いてくれと言ってるに等しい。私が記者ならその場で「学生の求めるキャリアって具体的にはどういったものですか!」って突っ込んでましたね。皆優しい。というかほかのメディアがどれほど記者会見に参加してたんでしょうか、KAIYOU以外記事にしてるところを見ないんだけど。と思ったら、一社だけありました。といってもここも前からメン社を持ち上げてたベンチャーだけど。

今回の会見では、批判的な人たちも参加し、質問攻めにあった。彼女はまだ学生であり、起業したばかりだ。問題後は、迅速に会見を開き、事業説明の場を設け、安全対策に関しても真摯に説明したのは評価すべきだと考える。

会ったこともなく、事業や設立背景を知らない人たちに批判を受けるということは、なかなか経験できるものではないだろう。私自身経験がないが、相当怖いだろう。

どんな大きな企業も不祥事やツッコミどころがあったら同じように質問責めにされますよ。そもそも真摯に説明してますかね、これ? 身内に甘いって恐いわー。

それにもう、学生だから、起業したばかりだからといって済ませられる問題じゃないんですよね……。サービスが始まって一番危ないのは提供者の彼女じゃない。ここに登録する無数の女子学生なのですから。

傷つく誰かが現れる前に、Studygiftのようにサービスの見直しなどといった口実でそっ閉じするのが一番いいと思いますよ。

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2019/3/21追記

文中にも記載しましたが私のほうで事実誤認の記載がありましたので修正しました。(ご指摘ありがとうございます)

また、「MM(ミリ)」のサービスは2018年12月末を持って正式リリースを待たずクローズされることとなりました。詳しくは当人のnoteを参照してください。いちおういくつか食事会は開催されたそうですが、どうやら社会人の満足度が低い結果に終わったようです。

さて、年明けて2019年2月。大手ゼネコン大林組の社員が企業と学生のマッチングアプリで知り合った女子学生に強制わいせつの疑いで逮捕されるという事件が起きました。

ほら、言わんこっちゃない。やめといてよかったでしょ、という感想しか出てきません。

なお、メンテク社は今も新しいサービスを開発中。今度はメンヘラ女子にターゲットを絞ったものを展開しようとしていますが、特に何かつっこむ気も起きないので特に触れません。