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【秋の和歌・ほっこり選歌集③(←たぶん③)〜タマコだらけの西行・額田王古代編】


久しぶりに和歌の紹介です。よ!国語科出身。そう、ふだん💩や☔️にまみれて髪振り乱して子育てしているからすっかりサッパリ忘れ気味ですが、アテクシ教育学部の国語科出身なのですよ。わーーーー✨

せっかくお金をかけて、税金も使って(公立だったので学費の何割かは国が負担してくれたハズ)勉強したのだから、せっかくの国語的見識を社会に還元しないとね。別に和歌専攻じゃないけどね。(つまり和歌はただの横好きの素人)

個人的に小倉百人一首に含まれている和歌はあまりに繰り返し聞き過ぎて(私にとって)新鮮味がなく興が乗らないので、ほっこり選歌はなるべく百人一首以外から採っています。だから今回秋の和歌のトップバッターが「秋の田の~(天智天皇)」ではないんですね(あまりにも有名な秋の歌を堂々のスルー)。

小さいころ年末年始といえば、ばぁちゃんが「かるたしよう」と出してくるのが百人一首で、毎年毎年従妹たちと点数を競い合い、ぼうずめくりやかるた取り三昧で三が日までさんざん聞いていい加減耳タコなのです。

今思えばまぁ風雅な家だったこと。ばぁちゃんはお嬢さんだったんだな…お嬢さんの割におっとりしてなくて孫を差し置いて一番勝ちにこだわってたけどな🤣…いや、苦労がきっと彼女を変えたんだ(←シングル)

なのでそれ以外。選歌にはイチイチ私の余計な解説もついていますが。昨日の自作和歌に引き続き和歌和歌強化weeeek✨併せて秋の夜長にでも、どうぞごゆるりとご堪能あれ。

いにしへを恋ふる涙の色に似て袂(たもと)に散るはもみぢなりけり
(山家集・西行)

ほっこり選歌、秋の歌第1首。この歌が今期の和歌ブーム(私の中で)の火付け役。友達のSNS投稿で綺麗な紅葉の写真を見てハタと浮かんだ鮮やかなりし秋の名歌です。

さすが西行!という、湿度の高い歌よね、ウェッティー!!西行といえばウェット、ウェットといえば西行。(偏見)でもそのしっとり具合がたまらん時もあるので、その湿度は彼の良さでもあるのよね、いやしかしウェットだ。(←しつこい)

自分で詠んでみても思うのだけど、風景活写の俳句に比べて、和歌(短歌)は圧倒的に心理描写が面白い。さてこの歌の心理とは?(授業風)

この歌は、和歌と悲恋の達人、西行法師が宝金剛院を訪れた際に、この院を再興した待賢門院を懐かしんで詠んだとされる歌。

私は不勉強でずっと待賢門院を男性だと思っていて…(後鳥羽院みたいに引退した天皇の称号だとばかり思っていた)この日記を書くのにネットで調べなおしたら女性だった。あらま。

「これは一見恋の歌みたいだけど実は恋の歌じゃないんですねぇ、前の代の天皇の治世を懐かしんだもので…」とか書こうと思っていたら、まんまと恋の歌だったという…良かった恥かかなくて(←いやもう十分かいとるやろ)。

西行は平清盛と同い年なのだけど、清盛とともに北面の武士として鳥羽上皇に仕えた意外な経歴を持っている。この鳥羽上皇の奥さんが璋子(たまこ←ここでのび太くんのママと同じやん!と思った人はドラえもん検定一級✨)さんなんだけど、どうにもちょっと好きだったらしい…

早世した璋子さんは享年45歳、その時西行は28歳。ちょっとかなり年上だったけどね。まぁファーストレディーで才女で、和歌和歌しい感受性に優れた若者(西行)の憧れの女性だったのでしょうね。

と、ここまで書いてまた別のページを調べ直したら、ちょっとどころではなくベタ惚れで、しかも西行法師が出家する原因となった稀代の小悪魔系がタマコちゃんだったらしいのね。あらま。グーグル先生ってなんでも知ってて超ありがたい✨めくるめく青年西行と小悪魔系熟女タマコちゃんの恋について、詳しくは以下のリンクに。

■西行と璋子(たまこ)
https://www.google.co.jp/amp/s/yansue.exblog.jp/amp/13124891/

こちらリンク内リンクの続編も超面白いのでお勧めします(全6話)。いやータマコちゃん大河ドラマにならないかなー。すごい興味深い人物だわーー!!

■ 西行と璋子(たまこ)…長い余話(第一話)
https://yansue.exblog.jp/15482528/

まだ今の段階で私は第三話までしか読めてないんだけど、読めば読むほど面白い。いやはや、絶対タマコは大河ドラマにすべき。

しかしすげぇな平安時代。風紀委員が泣いて卒倒するめくるめくインモラルな世界…タマコちゃんが奔放になっちゃったのも、幼少期の性的虐待のトラウマによるパーソナリティ系精神疾患だったのでは?とか思わなくもない…日本ってすごい国だったのな…てかこの時代は世界的にそうか。

さて、まぁ西行の恋はもういいや(恋愛にあまり興味がない)。

さてさて和歌と言えば本歌取り!

優れた歌のフレーズはリレーのバトンのようにどんどん後世に引き継がれるのが和歌の作法であり、優れたフレーズを取り入れるのは本歌へのリスペクト。その足跡をホームズとワトスンのように辿るのが和歌の楽しみでもあります。

この「いにしへを恋ふ」という印象的なフレーズはなにか元歌がないのかしら?とグーグル先生に聞いてみる。するとあったねぇ、遡ること万葉集。

「いにしへに 恋ふる鳥かも 弓絃葉の
   御井(みい)の上より 鳴き渡りゆく」 
          弓削皇子(ゆげのみこ) 

これは贈答歌で、返歌がこちら。

「いにしへに 恋ふらむ鳥は ほととぎす
けだしや鳴きし 我(あ)が思(も)へるごと」  
        額田王(ぬかたのおおきみ)

なんと西行法師で額田王を釣りあげたね。大釣果、大漁旗です✨

それぞれの和歌もまた格調高い名歌。万葉集の力強く闊達な言葉たちの、耳慣れないながらに懐かしい音の響きが私は大好き❤

こちら弓削皇子の代表歌とされているけれど、(弓弦葉で弓削皇子という覚えやすさ)やはり額田王のセンスはズバ抜けているな、と私は彼女の代表歌でも何でもない返歌の素晴らしさに唸る。音の響きの美しさは弓削皇子だけど、技巧的・心理的場面転換はさすが見事だなと。

額田王もまたタマコちゃんに負けず劣らず、なかなかに複雑な恋多き女性。

この日記を再編集した時にこの上の2首についてもう少し掘り下げて調べたところとても素敵なページにヒットした。とても趣きがあって素敵な和歌愛が感じられるページなので、和歌好きさんはぜひ読んでみて。

■北ハイツの万葉植物(ユズリハとの出会い)
http://www.asahi-net.or.jp/~BY3S-SKI/hitoshi/kitahitu/yuzuriha/yuzuriha.html

いやー複雑極まる額田王と弓削皇子の関係性。しかし好青年だな。弓削皇子の優しい人柄を込みで読むと上の歌がますます輝いて見えるのでぜひ再度噛み締めて音読されたし。

しかし渡り鳥と聞いて「もしや秋かな?」なんて一瞬期待したんだけど、返歌のホトトギスでやっぱり夏かなと思ってたらリンク先を読むにやっぱり夏か。

日本の渡り鳥は2種類あって、ツバメみたいに初夏に日本から南へ渡る鳥と、ハクチョウや雁のように秋に北から日本へ渡ってくる鳥。

俳句では秋に大陸から日本に向かう鳥を「鳥渡る」 、春に大陸へ戻る鳥を「鳥帰る」と区別しているのだとか。和歌は厳密には季語を用いないけれども、根っこは同じものだから、季節を感じさせる和歌にも季語にあたる言葉が含まれる。それがホトトギスで、季節は夏。

万葉や平安の貴族達はホトトギスをやたらと大好きだったみたいで、ホトトギスが詠まれた和歌は万葉集で153例、古今和歌集で42例、新古今和歌集で46例あるのだとか。みんなどんだけホトトギス大好きか。なのでまたこの額田王と弓削皇子の歌はまた夏の歌特集の時にでも再登場させようと思う(覚えていれば)。

せっかくなので上のリンク先、北ハイツの記事で見つけた秋の歌も貼っておく。

手折(たを)らずて 散りなば惜しと 我が思ひし 秋の黄葉(もみち)を かざしつるかも
(万葉集・橘奈良麻呂)

うん、ひねりも何もないけど秋らしいかな。秋じゃないけどリンク先の万葉歌ではこっちの方が好きかな。

「河の上(へ)のつらつら椿つらつらに、見れども飽かず巨勢の春野は」(春日老・かすがのおゆ)

「 何ど思へか 阿自久麻山の弓絃葉の ふふまる時に 風吹かずかも」(作者不詳)

このふふまる時、っていうのがすごく素敵。「ふふまる」は若芽が開かないでいる様を表す言葉だそうで、季節的には春かな初夏かな。心情的にはじれったい感じかな。まぁいいや。

ともあれ秋の歌。たくさん選んだんだけど、タマコが凄すぎて…本歌取りで額田王にたどり着いたところまでで今日はタイムアップです。

最後に額田王の秋の歌を。選んでいる時間もないし、まぁこれしかないわな。

君待つとわが恋ひをればわが屋戸のすだれ動かし秋の風吹く(万葉集・額田王)

個人的には額田王は
「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」も好きなんだけど、今調べた範囲では残念ながら秋の歌、という確証が持てないので。あかねさす=夕焼け、ということでいかにも秋っぽいけどね。

というわけで、今日のタマコだらけの秋の歌大会は以上です❣️

しかしタマコタマコと書いていると、今後ドラえもんを見てのび太のママが出てきたらついこっちのタマコを連想して赤面してしまいそうな(流れ弾)。

まぁ冒頭の西行の歌にも、この歌が本歌なんてどこの解説にも書いてないんだけどね。でもいいの。似たフレーズがあれば本歌だと思うのがロマンなの、和歌は。(個人の見解です)

タマコのせいで第一歌で解説書きすぎて、ほかの選歌の解説を書く時間がござんせん。残念。(ホッとした人、前へ)なので続きはまた明日❣️

#写真とか… なお、大量の箱を強奪した犯人は「箱集めのついでにピカピカアルミホイル玉を作った」などと供述している模様…そんな方法で使いかけのアルミホイルを使い切るとは…#恐ろしい子…なんという強欲
#図工やら算数やらで使う箱 …前日(夜)に言うのはやめよう
https://twitter.com/kirakiramamama/status/1325758414820048896?s=21


#歌とか…生理3日目なので【ズルむけのうた】を。いつか取ってみたいな生理休暇。男性の育休と同じく取りにくい休暇ナンバーワンです。
https://youtu.be/pTwpz2HZNcg

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