精神障害を抱えて、フジロックを楽しむ方法

自分のためにまとめるかも、ネットで公開するかも、Twitterで呟くかも全て悩んだ。
ただ、自分と同じく音楽が好きで、精神障害(心の病)を抱えている人のために役にたてば良いかな・・・と思い、まとめてみた。

※当然ですが、病気についての記載があります。読む気分じゃない方はブラウザバックしてもらえると助かります。また、あくまで個人の主観で書いてあるので、医学的な根拠などは期待しないでください。
※ライブアクト自体の感想は、以下にまとめています。良かったら是非。


前提

自分の簡単なプロフィール

・30代前半都内在住
・フジロック自体は、過去数回行ったことがある。森道市場、Summer Sonic、朝霧JAMなど他のフェスも経験あり
・4月半ばに体調とメンタルが悪化し、うつ病/パニック障害/自律神経失調症と診断され、2024年7月末現在は治療&休職中

フジロックに行った経緯

・2016年よりほぼ毎年行っており、休職前にチケット購入済み&宿も手配済みだった。診断当初はとてもいける気がしなかったが、できれば行きたいなぁ・・・とおもい、直前で無理ならキャンセル料金を払い&チケットは誰かに譲れば良いと考えていた
・フジロックならいけるかもと思い、結果として前夜祭から月曜まで参加

楽しむために工夫したこと

全般的に、無理しない

うつ病自体の回復期に共通することだが、とにかく「全体的に、無理しない」ことを意識した自分の体力やメンタルがこれぐらいいけるかな?の半分に抑えることを大事に。治療を受けているクリニックにも「半分」という単語は登場するので、色々な行動に対して「半分、半分」と思い行動した。
以下、具体的な例
・見たいアーティストの数を絞る
(〇〇は見たいけれど、体力を考えると諦めよう)
・見る方法を楽にする。後ろで座って見る、モッシュピットには入らない

混雑を避ける、混雑の中ではイヤホンをする・裸眼になる・サングランスをつける

元からの性質もあるが、混雑がすごく苦手になってしまった。フジロックは比較的マシとはいえ、やっぱり人が多い。最初にボードウォークを歩いた時に、「うわ、めちゃしんどいな・・・」と感じた。
なので、混雑を避けることが大事
以下、具体的な例
・ヘッドライナー終了前に会場を出る、又は終了してから時間立ってから移動する
・ボードウォークなどの一本道の途中で休憩するスポットで休憩する

また、フェス会場にいながら・・・と思いつつも途中から移動中はイヤホンをしていた。フジロックは年齢構成の性質上、仕事の話をしている方も多く、イヤホンをしてノイズを遮断していた。

Daily Portal Zでも記事が書かれていたが、裸眼になるのも良いと思う。ただ、歩きながらは危ないので、お気をつけください・・・。サングランスも有効。JINSのメガネに装着するサングランスを愛用。

「治療」だと思う

職場や家族に申し訳ないと思う方も多いはず。
ただ自分も同行の方に言われて、自分もハッとしたのだが「治療」だとおもって、楽しむのが良いと思う
実際フジロックは大きな自然に囲まれ、温泉があり、音に溢れている。メンタルにも良い環境だと少なくても自分は感じた。
なので、治療だと思って、自然に触れたり温泉に浸かりまくったりするのも吉。

ホワイトステージとフィールドオブヘブンの間の森で過ごす

ちょっと具体的な工夫として、ホワイトステージとフィールドオブヘブンの間の森でたくさん時間を過ごした
森の中でカッパを敷いて寝転がって木や草を見ていると、なんだか心が落ち着くし、体力的にも楽だった。晴れているときも、雨の時も過ごしやすく、どんなに人が多いタイミングでもガチャガチャしていないのが良い。
ホワイトステージのライブであれば、十分に音も聞こえてくる。

いつも使っている道具を持って行く

自分の安心材料として、フェスでしか使わないものではなく、いつもの生活で使っている道具をいくつか持っていった。いつものものがあるというだけで、安心に繋がる。
・ストレッチ用の小さいボール
・ストレッチ用のバンド
・無印の水筒・・・

食糧・水を持って行く

基本的にフジロッカーなら、軽食や水分系は持参すると思う。
それに加えて、自分は空腹時にパニックっぽくなりやすい傾向があるので、多めに軽食類を持って行った。前述の通り水筒も持参していたので、苗場の美味しい水道水を入れて持ち歩いていた。熱中症対策的にも有効。
・ソイジョイ、プロテインバーなどの手軽にカロリーを取れるもの
・ラムネ、ハイレモンなどの手軽に糖分を取れるもの

キャンプ宿泊はやめておく

そのまま。キャンプ宿泊は、きついです。宿にしましょう。

いつもとは違う楽しさを楽しむ

音楽は変わらず、いつもあなたの味方楽しみだと思う
ただ、いつも通りに楽しめない時もあるかもしれない。ただ、いつもとは違う楽しさを楽しむこともできる
・苗場の自然
・沢山ある温泉でののんびりとした時間
・マジで快適な夏ってこんな感じだったな・・・と思う苗場の気候
・普段は見ない小さいステージやDJタイム
・宿で無駄にダラダラするゆっくりとした時間・・・など

結果として、自分は行ってよかったなと思っている。

意外と自分が病気のことを話すと、現患者の方や元患者の方もいらっしゃり、人との繋がりも感じられた。音楽は変わらず、いつもあなたの味方・楽しみだと思うので、もしあなたの心と体が行きたい!なら無理ない範囲で工夫して行ってもらえたらな、と切に思う。
誰かに申し訳ない、自分なんかが行ってもいいのかなとかを気にしないでほしいと、もっと切に思う。

「僕達の金なんだ どう使っても構わないだろう 霧が晴れていく 一面の海」
オープンカー/家主




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